一番星 見つかった?
「第一回、貴様の一番星になってやっても良いぜ,っちゅうかむしろなりてぇ!」
「「うおぉぉぉ!!」」
ナデシコ艦内をそんな歓声が響き渡っていた。
前回の女性部門『貴方の一番星になりたい』コンテストで艦長としてミスマル=ユリカが再選されたのを期に、今度は副艦長を再選する男性部門が開催されたのである。
小奇麗にあつらえたステージには、屈強な男・ゴトーがマイクを手にスポットライトを浴びていた。
白いスーツに赤いネクタイ,左胸には@番のネームプレートが付いている。
「@番、ゴトー。歌うは『男らしく』」
「「うおぉぉぉ!!」」
この様子は衛生間通信され、ネルガル本部へと送られる。
ゴトーは拳を握って、流れるメロディに乗せてその力強い歌声を響かせた。
「ずっと 捜してた こんな さぶ&サムソン 貴様が不意に 胸の扉開けて くれたから
どんな 野郎どもも 色褪せるほど ピュアな気持ち 眠っていたのね〜
貴様を 追いかけたら 笑顔と 涙の数 段々増えてゆくこと 知っては いるけど
時にはもっと 男らしく 貴様を感じたい 非難も嫉妬も みんな受け止めるから
明日ももっと 男らしく 走り続けたい 誰も知らない 男の未来を 見つけたくて〜 ♪」
「「ひゅ〜ひゅ〜」」
そんな遥か宇宙のイベントを冷静に見つめるネルガル総帥。
「…ナデシコを即刻破壊せよ」
「ハッ!」
危うし、宇宙戦艦ナデシコ!
っていうか、墜ちていいよ…
バットエンディングしかない奴等…