待チ人アリ
「こ、ここは??」
夜の県立東雲高校。
水原誠はソレに出会った。
見たことも無い遺跡――先日マスコミが押しかけて大騒ぎになった――先史にはない遺跡の中。
停止した時間の中で、彼は背後に気配を感じて驚きに振りかえる!!
「待ッテイタヨ、まこと。4000年モノ間、オ前ノ夢ダケヲ見テ、ズットズット待ッテイタヨ」
「んなっ!!」
驚愕の誠の前に、遺跡のどこからか現れたのであろう、ソイツは………
“こんなんに待たれたくあらへんわぁぁ!! ってか中華4000年?!”
よろよろとした足取りの割にはしっかりと誠の手を掴み、ソイツ――先行者は誠に術をかける。
「向コウノ世界ノワタシニモ、優シクシテアゲテ……」
「絶対嫌や〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
異次元に飛ばされつつ、誠が思うのは辿り着く先が古代中国であることの確信だった。
三度目はありませぬ,先行者=Pioneerというオチで許してください。