年越しはベットの上で ‐海平×シャノン
Written by ◆Lumi/2sUEI


 ギシッギシッギシッ
 「あんっ…海平はんあきまへん…もうあきまへんっ!」
 両手でベッドのシーツを掴み、圧し掛かる圧力と打ち付けられる衝撃を堪える。
 「僕も…もう…うっ!!!」
 『ドピュッドプッ…』
 今日だけで何度彼女の中で果てたのか。海平にはもう、その記憶がない。
 「はぁ…はぁ…はぁ…」
 「海平はん、腰の動きすごかったわぁ」
 「はぁはぁ…今年最後だから頑張ってみたけど、満足してくれた?」
 「もちろんやわぁ」
 シャノン・デ・パイの部屋を木島海平が訪れてからすでに9時間。
 クリスマスイブを海平と一緒に過ごせなかったシャノンは海平を部屋に招き入れるとそのままベッドに押し倒し、海平の同意の元2人ですっとセックスに没頭していた。
 時計の針は午後11時50分を過ぎている。
 「もう今年も終わりやねぇ」
 二人はベッドの上に仰向けに並んでテレビを見ていた。
 テレビでは年明けへのカウントダウン間近であるということを出演者が告げている。
 「海平はんにとって今年はどんな年でしたん?」
 「うん…これまでで一番大変な年だったよ。わけわからないうちに理事長になっちゃって色々なことがあって」
 「そうどすか」
 「シャノンはどうだったの今年は?」
 「うちも今年はこれまでルミナスにいた中で最も変化があった年やねぇ」
 「ん?」
 「海平はんと出逢えたから」
 シャノンは体を横に向けると海平の顔を見つめた。
 「うち、海平はんに甘えっぱなしやったねぇ。海平はんと何度愛し合ったかわからへんけど、毎度毎度うちのわがまま聞いてくれて」
 海平も体をシャノンに向ける。
 「そんなことないよ。僕もシャノンに何度も癒してもらったよ」
 シャノンの長い金色の髪を撫でながら海平は続けた。
 「わがままを押し付けてたのは僕のほうかもしれないんだ。仕事もしなきゃいけない、勉強もしなきゃいけない状況で気がめいってしまうときもあったけど、そういう時シャノンが暖かく包んでくれたから」
 「うち、海平はんのためになりました?」
 「もちろんだよ。ありがとう」
 「ふふ。うれしいわぁ」
 シャノンはその豊満な胸を海平に押し付ける。
 海平はいつものやわらかく気持ちいい感触を堪能した。
 「…気持ちいい?」
 「…うん」
 「ふふ。やっぱり海平はんは甘えん坊さんやね」
 テレビの画面の中ではすでに年明けへのカウントダウンが進んでいた。
 “みなさま 新年あけましておめでとーございまーす!”
 画面の前に集まった芸能人達が声を張り上げている。
 シャノンはテレビのスイッチを切ると起き上がり、海平に向かって正座した。
 「海平はん」
 「?」
 「昨年は大変お世話になりました。本年もよろしゅうおたのもうします」
 両手をついてゆっくりと体を曲げて礼をした。
 それを見て海平も慌てて正座になりシャノンと同じように畏まって両手をついて礼をした。
 「こ、こちらこそよろしくおねがいします」
 そして二人は同じテンポで顔を上げた。
 「ふふっ…うちら裸でなにやっとるんやろね」
 「えへへ…」
 シャノンは膝立ちになって海平に近寄った。
 「ほな、今年もよろしゅうに…」
 そしてシャノンは海平の唇を捕らえた。
 『ぴちゃっ…くちゅっ』
 「んっ…」
 「うふぅ…」
 二人の舌は絡まりあい、シャノンはたっぷりの唾液を海平の口腔に注ぎ込む。
 海平がそれを味わうとシャノンはさらに海平の舌、唇にたっぷりと唾液を塗りつけ、味わった。
 「今年初めての接吻やね」
 「うん…」
 シャノンは海平に圧し掛かるようにベッドに押し倒した。
 「ほな、やらなあかんことがあります」
 「?」
 「年が明けたらやらなあかん儀式があるんどす」
 「え?」
 「姫始めいうて、男と女が年明けに愛し合う事どす。」
 「(ああ。聞いたことはあるけど。でもそれは儀式というわけじゃないような…?)」
 「年明け早々、海平はんに甘えてしまうけど、ええ?」
 シャノンの澄んだ瞳が海平を捉える。
 上気したシャノンの顔、胸の感触、そして海平の性器に押し付けられたシャノンの陰部。
 それらの要素は、昨日セックスに没頭し多大な精力を消費した海平を再起動させるには充分すぎる位だった。
 「…もちろん。シャノンもまだ起きてて大丈夫?」
 「海平はんと一緒やから大丈夫……海平はん元気になってきたね」
 再起動となった海平の性器がシャノンの陰部を突いている。
 「シャノンが満足できるよう頑張るよ」
 「ふふふ。ほな、このまま朝まで甘えさせてもらいます…」
 シャノンの艶やかな唇が再び海平を捕らえ、二人は再び二人だけの世界にのめりこんでいった。


おわり