二人の朝の迎え方 ‐龍三×良子
Written by ◆Lumi/2sUEI
「さて、どうしたものか…」
龍三はいつもと変わらない朝を迎えた。
胸の中で良子がすやすやと寝息を立てている。
それはいい。彼女は寝るときは龍三の胸の中。いつものことだ。
問題は良子の手の位置だ。
左手は龍三の腕に回されている。
一方右手は……
「…そろそろ起こさないとまずいよな」
時計の針は7時を指している。龍三は良子に声を掛けた。
「おい、良子起きろ。朝だぞ」
「ん…」
龍三が体を揺さぶると、良子がゆっくりと瞼を上げる。
「…おはよう龍三」
「よく眠れたか?」
「…うん」
「ところでお前、何を掴んでるんだ?」
「え…?」
寝ぼけ眼で良子は何かを掴んでいる右手を動かす。
「これは…」
良子の右手には熱を帯びた太くて長いもの。
「!?」
それが一体何であったのか察した良子はあわてて手を離す。
そんな良子を見て龍三ニヤニヤしながら言った。
「好きだなぁ、お前も」
「こ、これはちがうの」
「何が違うんだ?」
「無意識のうちに…その…」
「無意識のうちにこいつを求めてたってわけか」
「…」
良子は顔を真っ赤にしてしまった。
「ま、求めてくれるのは嬉しいからいいんだけど。男冥利に尽きるからな。それにしても欲張りだなお前は。昨日あんなにしたのに。物足りなかったのか?」
「そっ…そういうことじゃ」
「うんうん。わかった。今日の夜からはもっといっぱいするからな」
「……」
「さて、まあ夜のことは置いといて、今すぐ解決しなきゃならない問題があるな」
「え…?」
「こいつだよ」
龍三は良子の左手を掴んで、再び自分の陰茎を触らせた。
「お前のせいで朝からこんなになっちまったんだぜ。責任取ってくれよ」
「責任って…」
もちろん朝になったら大きくなるのは男の生理現象であり良子のせいではない。
「こいつを鎮めてくれたらいいのさ」
「でも授業に行く準備遅れちゃうし…」
「大丈夫すぐ済むから。それに欲しがってるのはお前だろ?」
「起きたばかりだし、そ、それに龍三だって昨日いっぱいしたんだし」
龍三は良子を組み敷くと顔を近づけて言った。
「大丈夫だ。好きな女のためなら頑張れる」
はっと息を呑む良子。
動きが止まった隙を逃さず龍三は良子の唇を塞いだ。
龍三の手は良子のショーツにかかると素早く脚から抜き取った。
金色の茂みの奥は龍三しか知らない秘密。
両膝を立たせて太腿をこじ開けた。
「なんだ。準備できてるじゃん」
指でそっと秘唇に触れるとすでにそこは愛蜜で溢れていた。
「やっぱり欲しかったんだな」
「ち、違うもん」
「遠慮するな」
良子の愛蜜を掬い取った指を舐めとると、龍三は体を滑り込ませいきり立った己の分身を良子の秘唇に擦りつけた。
「ほら、欲しいって言え」
「…」
「言わないんだったらずっとこのままだ。学校にも行かせないぞ」
「そんな…」
陰茎をこすり付けられるたびに、良子の奥から愛蜜があふれ出す。
体のほうは龍三を欲して我慢できないほどだ。
「恥ずかしがらないでいいぞ。正直に言ってみろ」
ちらっと目を開けると良子は言った。
「…欲しい」
「うん、素直で宜しい」
『じゅぷぷぷっ』
「んふうっ!」
龍三は腰を押し付けて一気に挿入した。
『じゅぷじゅぷじゅぷ』
「あっあっあっ」
腰を打ちつけるたびに良子の口から喘ぎ声が漏れる。
「どうだ良子」
「んっ…すごくいいよ」
「時間あまり無いから、ちょっと激しくするぞ」
龍三は良子の腰を抱えで抱き起こすと自分はそのまま後方に寝そべった。
そして下から良子を激しく突き上げた。
『じゅぶじゅぶじゅぶ』
「ああっ! あっ!」
突き上げるたびに良子の乳房と髪が激しく揺れる。
その淫猥な光景が龍三の性欲を益々掻き立てる。
良子が崩れ落ちないように両脇を支えて更に突き上げた。
「ああっ…すごいっ!」
『じゅぶじゅぶ』
時間的な焦りもあって、これまでにした事が無いくらいの速さで龍三は腰を突き上げた。
「そ、そんな激しくしちゃだめえっ!!!」
『ずぼずぼずぼっ』
「ああ…だめぇ…」
「お前も…すげえ締め付けだぞ…」
龍三の激しい突き上げに呼応するように、良子の秘唇はくわえ込んだ陰茎を締め付ける。
「わりい…もう持たねえや…いくぞ」
「うん…」
「くっ!」
『どぷっどぷっ…びゅるっ』
「…満足したか?」
「うん…壊れちゃうかと思っちゃった」
「俺も満足したぞ。ありがとな」
「おちんちん…」
「ん?」
「龍三のおちんちん、鎮まった?」
「ああ…お前のおかげだよ。ありがとな」
龍三の陰茎はすでに力を失って萎れた青菜のようにへたっている。
「ほんとだ。可愛い」
龍三の陰茎を見て良子は微笑む。
そんな良子の頭をぽんぽんと叩くと龍三は言った。
「さて、準備しようぜ。遅刻しちまうよ」
二人はベッドから起きると、脱ぎ捨てた下着を取る。
良子のショーツは自身の愛蜜ですっかり濡れてしまったため衣装ケースから新しいものを取り出した。
「なんだ、履き替えるのか」
「だって…濡れちゃったんだもん」
「感じやすいからなぁ、お前は」
「龍三のせいじゃない…もうっ」
文句を言いながら下着を付け替えて制服を身に着ける。
龍三はカツラを付け、良子は櫛で髪を整える。
「…」
「ん? どした?」
「本当に男の子には見えないね」
龍三の完璧な女装姿に良子は思わず見入る。
「へへへ。完璧だろ」
「うん。よく似合ってるよ」
「ははは…もう行けるか?」
「うん、行こう」
二人は教材入れを手にするとドアへと向かう。
「あ、お前今日体育あるんだっけ?」
「うん。あるけどそれがどうかしたの?」
「なんだもう忘れちまったのかよ」
龍三は振り返ると良子の耳元で囁いた。
「今晩はまた激しくするって言っただろ」
「……」
「体力は温存しておけよ」
赤ら顔の良子とキスを交わし、龍三がドアのノブに手を掛ける。
二人の新しい一日が始まった。
おわり