逆転ホームラン ‐龍三×良子
Written by ◆Lumi/2sUEI


 「あっ! …もうエッチ!」
 「へへっ、いいじゃねえか」
 龍三の手が良子の乳房と臀部を摩る。
 良子は手に持っていたシャワーヘッドを龍三の顔に向けると、勢いよくお湯が噴射された。
 「うぶっ!」
 龍三と良子は、二人でシャワーを浴びるのが日課になってしまった。
 最初は抵抗していた良子も、今はすっかりなれてしまいお互いの体を洗いっこしている。
 当然楽しんでいるのは龍三のほうなのだが。
 「もう! エッチなんだから! どうしていつも触るの!?」
 「だって触っていたいじゃん。お前の体触ってると気持ちいいぞ」
 再び龍三の手が良子の下半身に向かう。
 「お前は気持ちよくないのか?」
 良子の体を撫でながら龍三は聞いた。
 「そりゃあ龍三に触れられると気持ちいいけど…でも今は体洗ってる時でしょ。洗ってるときはおとなしくしてるの。石鹸が目に入ったりしたらどうするのよ」
 シャワーヘッドをホックに掛け、シャンプーボトルのヘッドを押してシャンプーを手に取る。
 「だからそういういたずらはしないの。わかった?」
 「はいはい」
 「はいは一回でいいの」
 「はいわかりました良子ちゃん」
 「ちゃんって…ほら、頭洗ってあげるから座って」
 「ん」
 悪びれる様子の無い龍三は浴槽の淵に腰を下ろした。
 「……」
 良子の目には龍三の頭ではなく、元気な龍三の陰茎がうつった。
 反り上がったその陰茎の先端は、良子に向けられている。
 今にも迫ってきそうな感じだ。
 「どした?」
 「え? なんでもないよ」
 龍三が首を前に倒すと、良子はシャンプーを乗せた手を龍三の頭に乗せた。
 そして指を立てて龍三の頭を洗う。
 「あー、いいぞ」
 「そう」
 「もうちょっと強くやってもいいぞ」
 「これでいい?」
 「あぁ、そんな感じだ」
 指に力を入れて押し込むようにして龍三の頭を洗う。
 龍三の場合は日中ずっとカツラをかぶっているので、良子は龍三の頭を洗うときは念入りに行う。
 「気持ちいいなぁ、お前がやってくれるから」
 「そう? 自分でするのとそんなに違う?」
 「俺の手なんかよりよっぽどいいよ。まあ自分でやると隅々までいきわたらないって事もあるしな。めんどくさくなって」
 「だめでしょそれじゃ。ちゃんと綺麗にしておかないと髪が痛んじゃうよ」
 「それに、好きな女が俺のためにしてくれてるって言うだけで俺は満足なんだけど」
 「そ、そう…」
 「ありがとな。手間掛けてやってくれて」
 「うん」
 龍三の頭には、泡がよく立っている。
 良子が念入りに洗った証拠だ。
 龍三の肩や背中にも泡が垂れている。
 良子は手を止めてふと思った。
 ”シャンプーしてるってことは目開けれないってことだよね”
 視線を下に向けると相変わらず元気な陰茎は良子の顔に向いている。
 「ん? どうした?」
 「え。なんでもないよ。目開けちゃダメだよ。シャンプー入っちゃうから」
 「ん」
 龍三は言われたとおりに目を閉じた。
 良子はシャワーを手に取ると蛇口を捻った。
 そして自分の体や、龍三の体に垂れ落ちたシャンプーの泡を流し落とす。
 「ん?」
 だがシャワーは龍三の体についた石鹸やシャンプーを落としただけでいっこうに頭にかからない。
 「あれ? 頭流さないのか?」
 良子は何も言わずに蛇口を捻って湯を止める。
 「おい、どうしたんだ?」
 ホルダーにシャワーを引っ掛けると、良子は龍三の前に立ち前かがみになった。
 気配は感じるものの、龍三には良子がなにをしようとしているのか分からなかったが、
 ????
 むちゅっ
 「おわあっ!」
 龍三の胸板に突然、良子の唇が押し付けられた。
 ちゅっ ちゅっ
 「お…おお…」
 良子は唇で龍三の乳首に軽く触れる。
 微妙な触れ具合が龍三を痺れさせる。
 ぺろっ
 「ううっ……!」
 舌を出し、龍三の乳首を舐める。
 男も感じる場所を弄ばれ、龍三は思わず声を出してしまう。
 目を開けようとしても、頭にシャンプーの泡が載っているために開けられない。
 ちゅっ ちゅっ
 良子は乳首に吸いつくと、圧し掛かるように龍三の体に抱きついた。
 龍三は転倒しないように両腕に力を入れて浴槽の淵を掴んだ。
 「お、おい良子…」
 龍三の声に、良子は顔を上げる。
 「な、なんだよお前…」
 「何だって、いつも龍三がしてることをあたしがしてるだけだよ」
 良子は、龍三の胸板に頬をこすりつける。
 「いつも龍三にいじめられるんだもん。だから今日はあたしの番」
 「いじめって…いつもやってることはいじめじゃなくて、うっ!」
 良子が再び龍三の乳首を舐めたため、龍三は言葉を発することが出来なかった。
 ぺろっ ちゅっ
 「ねえ、龍三もこうすると気持ちいい?」
 「あ…あぁ」
 「うふふ…龍三顔真っ赤だよ」
 「仕方…ねえだろ…誰のせいだよ」
 「じゃあもっと赤くしちゃお」
 良子は右側の乳首を口に含んだ。
 んちゅっ むちゅっ
 「あぁ…あぁ…」
 先に吸った左の乳首に指を這わせ、コリコリと弄る。
 「んっ…」
 良子の舌も指も止まることを知らない。
 龍三の体に痺れるような感覚が襲い掛かる。
 「や…やめろ良子」
 「いいの?」
 「あ?」
 良子は龍三の顔を見上げた。
 「やめてほしいのならやめるよ。でも今やめるのならずっとこのままだよ」
 そっと龍三の体から離れる。
 「てめえ…」
 良子はにこにこしながら応える。
 龍三の表情はずっと引きつったままだ。
 「はうっ!」
 良子の指が龍三の乳首に触れる。
 「あ、硬くなってる」
 硬く膨らんだ乳頭を良子は指の腹でゆっくりと擦る。
 「あ、おもしろーい」
 「て…てめえ…」
 龍三の体は、胸から全身にまるで電流が走ったかのような刺激を感じる。
 つま先や手の先までもが微妙に震えた。
 その度に龍三の陰茎もビクビクと大きく上下に振っている。
 「龍三も気持ちいいの?」
 「…」
 「どうなの?」
 「あ…あぁ気持ちいい」
 龍三の反応を見て、良子の支配欲が満たされる。
 だが同時に
 ”もっと龍三のかわいい顔を見たい”
 ”もっと龍三をいじめたい”
 という欲求が爆発的に湧き上がっていた。
 今度は両手を使って龍三の胸を弄った。
 「お、おい…」
 乳首の周りを焦らすように指を這わす。
 「あぁ…」
 「龍三の顔、とってもおもしろいしかわいいよ」
 「う、うるせえ…」
 「こんな龍三の顔、見たこと無いよ」
 『の』の時を描くように、龍三の乳首を指先でなぞる。
 「ね、してほしいんでしょ?」
 「くっ…」
 「正直にならないと、ずっとこのままだよ。どうする?」
 「ち…ちくしょー」
 「ん?」
 「あー、もう! わかった! 好きにしろ!」
 龍三にとっては屈辱的な全面降伏宣言だった。
 「うん。じゃあ好きにするね」
 ぱっと明るい声で良子は再び龍三に抱きついた。


 「んっ…くふっ…」
 「はぁ…」
 良子は龍三の唇に吸い付いた。
 龍三の吐息を感じながら、良子はぐいぐいと乳房を龍三の胸板に押し付ける。
 「龍三…かわいい龍三…」
 押し付けられる良子の胸は柔らかく弾力がある。
 ”こいつ…柔らけえ…”
 良子の乳首もすでに硬くなっている。
 それが龍三の胸板に押し付けられ、硬い乳首と柔らかい乳房のギャップがたまらない。
 ちゅっ ちゅうっ
 良子の腹を興奮した龍三の陰茎が打ち付ける。
 その先から漏れた液が良子の腹を染め、ヌルヌルになっていた。
 ちゅぱっ
 龍三の乳首を堪能した良子は口を離した。
 そして手を龍三の股間へともって行く。
 「ううっ」
 良子が龍三の陰茎を掴むと、呻きに近い声を上げる。
 「大きいね」
 両手で陰茎の根本を押えたまましゃがみ込むと、良子は龍三の亀頭を舐めた。
 ぺろっ
 「ううっ!」
 ぺろっ ぺろ
 舌の先で、亀頭の裏側を舐める。
 「うわ…あ…」
 良子の舌が触れるたびに、ぴくぴくと振るえる龍三の陰茎。
 こんな積極的な良子は初めてだ。
 「ねえ…どんな感じなの?」
 「どんな感じって…最高だよ」
 「そう…」
 良子は労るように陰茎を撫でると口をあけた。
 じゅるっ
 「んんっ!」
 口の中に陰茎が収まっていく。
 じゅぶっじゅぶっ
 「あ…あぁ…」
 陰茎の裏に舌を這わせながら顔を上下に動かす。
 「くっ…はっ…」
 喘ぐ龍三。
 こんな龍三の声を聞いたことは無い。
 良子も段々と興奮してくる。
 んっんっんっ
 興奮が増すにつれて良子の頭の動きも速くなる。
 「ち…くしょお…」
 良子の舌使いが気持ちいい。
 体の震えが止まらない。
 積極的な良子の行動に、いつもよりも早く限界が来てしまう。
 「だめだ…もういくぞ…」
 「ん」
 良子は顔を動かすのをやめ発射に備える。
 すると、口の中で陰茎が一瞬膨らみ、一気に精液が噴出した。
 「ううっ!」
 どぷっどぷっ
 勢いよく発射されるそれを良子は咥えたまま離さず全てを受け止める。
 ぴゅるっ ぴゅっ
 射精が終わると、良子は管に残った精液を吸い取った。
 そしてゆっくりと飲み干す。
 「はぁ…はぁ…」
 肩で息をしていた龍三だが、それをやめるとうつむいたまままったく動かなくなった。
 あれだけ大きくなっていた陰茎もしぼんでしまっている。
 「龍三…どうしたの?」
 「…」
 「龍三?」
 「…」
 「えっと…とりあえず泡落とすね」
 シャワーヘッドを手に取ると蛇口を捻って龍三の頭に残っているシャンプーを一気に流し落とす。
 綺麗に流し終わった後も龍三は頭をさげたままだった。
 「あ…あの…」
 良子が呼びかけても龍三からは全く反応がない。
 ”ひょっとして怒ってる…?”
 おそるおそる龍三の肩に手を掛けようとしたその時、
 突然龍三が顔を上げた。
 そしてニヤッと笑みを浮かべるとあっという間に良子の体を壁に押し付け、抱きついた。
 「え?!」
 「へへへ。てめぇ…やってくれたな」
 良子の太腿に当たっている龍三の陰茎は、しぼんでいた状態からあっという間にカチカチに大きくなっている。
 「今度は俺の番だな」
 「え!? え?」
 考える隙を与えないよう、龍三は素早く良子の脚を抱え上げると股間に顔を埋めた。
 むちゅっ
 「あっ…はんっ…」
 「すげえ…ぬるぬるじゃねえか」
 良子の秘唇に口付けると、すでにそこは良子の蜜が溢れていた。
 「お前…俺のしゃぶりながら感じてたんだろ?」
 「ち、違うもん」
 「ふーん、そうかね」
 ぺろっ
 龍三は秘唇に舌を這わせて良子の蜜を舐め取る。
 「あっ…やだあ…」
 じゅるっ ぐちゅっ
 舌を秘唇の奥に伸ばして、溢れてくる蜜を吸い上げた。
 「そ、そんなに音立てないでよ…」
 「何言ってんだ。お前だってやったじゃないか」
 龍三の舌が触れるたびに、良子の秘唇は龍三を誘うように妖しく蠢く。
 「おまえのここが誘ってるんだぜ。もっと吸ってくれって」
 「そんな…誘ってなんかないもん」
 「じゃあなんでこんなに溢れてくるんだよ」
 じゅるっ ずずっ
 「くうっ…」
 「な、欲しいんだろ?」
 龍三は股間から顔を離し、立ち上がると今度は陰茎を秘唇に宛がった。
 「ほら、正直になれよ」
 「…」
 「大好きなんだろこいつが」
 龍三は亀頭を良子の秘唇にこすり付ける。
 「あはっ…」
 「ほら、早く答えないとずっとこのままだぞ」
 「い…意地悪…」
 良子がチラッと眼を開けて龍三の表情を窺うと、龍三はニヤニヤしながら良子を見ている。
 「べ、別におちんちんが好きなんじゃなくて…」
 「あ?」
 「お、おちんちんも好きなんだけどその…龍三と一つになるのが好き…」
 「…」
 「だって…一つになってると龍三の気持ちが伝わるから…」
 「…はぁっ」
 龍三は大きく息を吐いた。
 「まったく。嬉しいこと言ってくれるじゃねえか」
 龍三は手を持ち替えて、良子の腰を沈めた。
 ずんっ
 「あはっ…」
 ずぬぬっ
 ”お、いつもより濡れてるから入れやすいや”
 じゅぶっじゅぶっ
 「あっ…あっ…」
 龍三は良子の太腿を抱え込んで腰を打ちつける。
 良子の中は、いつもよりも激しくねっとりと絡み付いてきた。
 「どうだ良子?」
 「う、うん…」
 「どうなんだよ?」
 「き…気持ちいい…です」
 「そうか」
 良子の回答に満足した龍三は、さらに腰に力を入れる。
 「聞こえるか、この音」
 「ん…」
 龍三が腰を動かすたびに、良子の蜜が溢れくちゅぐちゅと水音を立てている。
 「いやらしいなぁ、お前は」
 「い、いやらしくないもん…」
 「まあそれだけ俺を求めてくれてるってことだからな。嬉しいよ」
 間断なく腰を打ちつけると浴室に淫靡な水音が響き渡る。
 龍三が腰を加速させるとその響きも大きくなった。
 「くっ…んっ…」
 「なあ。俺が今何考えてるか分かるか?」
 「そ、そんなに激しく動いてちゃわかんないよ…」
 「こうしてればわかるって言ってたじゃねえか。まったく…」
 龍三は腰を動かしたまま、良子の耳元に口を近づける。
 「愛してるぜ、良子」
 「!?」
 一瞬良子の体が震えた。その影響で良子の中の龍三もきつく締め上げられる。
 「お、おい! そんなに締めるなよ」
 「だ、だって…」
 龍三の発言で昂ぶってしまった体は一気に絶頂へと駆け上がる。
 「も…もうだめ…」
 「あぁいいぞ。いけよ。さあ」
 「あっ! 龍三っ…!」
 ビクッ ビクッ
 「ううっ!」
 良子の体は全身に電気が走ったかのように跳ねると、龍三に力いっぱいしがみ付いた。
 「くっ…」
 肩口は良子に噛みつかれ、背中に良子の爪が食い込む。
 痛みを堪えて龍三は必死に良子の体を支えた。
 「はぁ…はぁ…」
 「大丈夫か?」
 「うん…」
 緊張が解け、ぐったりと力抜けた良子の体は、龍三に凭れ支えられている。
 龍三自身はまだ良子の体に収められたままだ。
 「ふうっ…」
 龍三は良子の太腿を抱えたまま、浴槽の淵に腰掛けた。
 「満足した?」
 「う…うん。あたし、嬉しかった…」
 「あ?」
 「だって…龍三があたしのことを…その…」
 「あぁ。でも言わなくても態度でわかんない?」
 「分かってたけど…でも言ってくれて嬉しかったよ。ありがとう」
 「ま、まあ感謝されるってのもな…正直に言っただけだし」
 「あ、龍三の顔赤くなってる。ひょっとして、照れてるの?」
 「ば、バカ言うな」
 龍三は、抱えていた良子の太腿を解放し、両手で良子の背中を撫でた。
 「でもお前、こうやって繋がってると俺の気持ちが分かるって言ってたよな」
 「だって…さっきはあんなに激しく動くんだもん。わかるのは動いていない時だよ」
 「じゃあ今俺が何考えてるかわかる?」
 「…」
 良子の中の龍三は、固さを保つだけでなく、良子の膣壁をトントンと叩くように震えていた。
 「…もう一回したい?」
 「うーん、半分あたりで半分ハズレだ」
 龍三は良子の太腿に手を添えるとゆっくりと立ち上がる。
 「もう一回じゃない。無制限だ」
 「え?」
 良子と繋がったまま、浴槽を出てドアへと向かう。
 「最初俺を翻弄した罰だ。今日はとことん付き合ってもらうからな」
 「え? だってあれは…その…」
 龍三は浴室の明かりを消してドアノブに手を掛ける。
 「それに、俺まだイってねえから」
 「い…いってないっていわれても…」
 絶頂を味わったばかりの良子の体には力が入らなくて全く抵抗できない。
 良子を運んだまま浴室を出ると、少し体を拭いただけでベッドへと向かう。
 「今日はもう寝かさねえからな。覚悟しろよ」
 ニヤリと笑みを浮かべると良子の体をそっとベッドに寝かせた。
 「こいつもずっと我慢してたんだからさ」
 龍三が腰に力を入れると良子の中にずっと収まっていたもうひとりの龍三がぴくんぴくんと跳ねる。
 「ば…ばか…」
 「へへへっ。愛してるぜ」
 「も、もう…」
 龍三は真っ赤になった良子の頬にキスをするとゆっくりと腰を動かし始めた。
 二人の夜は、これから。