朝から ‐海平×シャノン
Written by ◆Lumi/2sUEI


 カーテンの隙間から眩い朝の光りが差し込む。
 その光りに誘われるように、シャノンはゆっくりと目を開けた。
 「…」
 今日の朝は、これまでの朝とは全く違う朝だった。
 それは、胸の中に彼を抱いている事。
 「海平はん…」
 シャノンの胸の中で海平はすやすやと寝息を立てている。
 海平を起こさないようにそっと海平の顔を離すと、上半身を起こした。
 ズキッ
 「痛っ」
 裂かれるような痛みがシャノンの股間に走った。
 「…そうやね。うち海平はんに…」
 シャノンは昨夜のことを思い出していた。
 海平を求めたこと。
 海平に抱かれたこと。
 海平に処女を捧げたこと。
 海平をその胸に抱いて寝たこと。
 そっと脚をずらすと、シーツの上には自分が処女であった証が点々と染み付いている。
 それを見て、もう昨日までの自分ではないということを実感した。
 「…それにしても、気持ちよさそうに寝てはるわぁ」
 体を横に向けた姿勢で、海平は相変わらず寝息を立てている。
 シャノンは再びベッドに寝転ぶ。
 そして海平の顔を撫でた。
 「ん…」
 海平は寝返りを打ち、あお向けになるとゆっくりと目を開ける。
 「おはようさん、海平はん」
 寝ぼけ眼の海平にシャノンは声を掛けた。
 海平のぼやけた視線が徐々に鮮明になっていく。
 目の前にシャノンの顔を確認すると、海平も笑顔で答えた。
 「シャノン…おはよう」
 「よく眠れました?」
 「うん…とっても気持ちよかったよ」
 海平はシャノンの頭を撫でると、金髪を指で梳いた。
 「体調はどう?」
 「ちょっとおめこが痛いけど、他は大丈夫やよ」
 「海平はんも、どこか変なところは無い?」
 「うん。大丈夫だよ」
 シャノンは海平の頭を撫でていた手を頬に添えると、人差し指で海平の唇をなぞった。
 「これはおはようのキスどす」
 シャノンがゆっくりと顔を近づけると、海平もシャノンの頬に手を添える。
 そしてシャノンは海平の唇を塞いだ。
 「くちゅっ…」
 「んっ」
 「はぁ…かい…へいはん…」
 シャノンの舌が海平を求めて激しく動く。
 海平も、シャノンの背中に手を回すと弄るように愛撫する。
 腕に力をいれ抱きしめると、シャノンの胸が海平の胸板を押しつぶす。
 溺れてしまいそうな深いキスの後、海平はシャノンに言った。
 「シャノン…激しいね」
 「ふふふ。海平はんもね…」
 海平の頬を撫でながらシャノンは答えた。
 「海平はんは、どこか痛いところはあらへん?」
 「僕? 無いよ」
 「そうどすか。ならええんやけど」
 シャノンはシーツの中に手を入れると海平の胸板を撫でる。
 「立派やわあ…」
 胸板から腹を弄り、股間へとたどり着く。
 シーツを押し上げている元気な海平の一物にそっと触れた。
 「海平はん…朝なのに元気やねえ」
 茎の部分に指を絡めそっと握る。掌からは海平の鼓動が伝わっていた。
 「ひょっとして、昨夜し足りんかったん?」
 「…男は朝はいつもこうなんだ。どうしてこうなるか分からないんだけど」
 「そうなんどすか。不思議やねえ殿方って…」
 「普段からこんなに大きかったらズボンの中に収まりきらないよ」
 シャノンは海平を覆っていたシーツを払いのけ、ゆっくりと海平の陰茎を扱く。
 「しばらく触っててもええ?」
 「うん。いいよ」
 「うちのおめこにこれが入ってたんやね…」
 「そうだよ。シャノンが僕に跨って…」
 「ああんっそんな言わんといて。うち恥ずかしいわあ」
 「えへへ。ごめん。ねえシャノン」
 「なん…ひゃんっ」
 海平はシャノンの乳房に手を添えた。
 そしてふわりと乳房を持ち上げる。
 「今度は僕が…甘えてもいいかな」
 海平は余分な力を入れないようにシャノンの乳房をもみ始めた。
 「ええよ。さあきておくれやす」
 シャノンは両手を海平の後頭部に当てると、そのまま海平の頭を自分の乳房に押し付ける。
 海平は、目の前のシャノンの乳首に吸い付いた。
 ちゅっちゅっ
 乳首を口に含むと舌で突き、刺激を与える。
 するとシャノンの乳首はゆっくりと固くなる。
 「ああん海平はん…」
 「大好きだよ。シャノンのおっぱい」
 「海平はんにそういってもらえると嬉しいわあ。こう大きいといろいろ苦労もあるんやけど」
 「? どんな苦労があるの?」
 海平は乳首に吸い付いていた口を離した。
 「うちほどの大きい胸だと、走るときは苦労します。動くたびに胸が揺れて痛くなるんどす」
 「うん」
 「まあ体育の授業を取ることは滅多にないからええんやけど」
 「うん」
 海平は真面目な顔をして聞いている。
 「それに胸が大きいとかわいいブラジャーもありまへん。普通のサイズよりも値段はりますし」
 「そういえば…シャノンのブラジャーってみたことないなあ」
 「見たいんどすか?」
 「うん」
 「ほなちょっと待ってね」
 シャノンは海平に背を向け、ベッドの下に脱ぎ捨てられた二人の衣類の中から自分のブラジャーを手に取った。
 「これどす」
 両手で肩紐を持って海平にブラジャーを見せた。
 全体が紫色で、カップに刺繍が施されている。
 その大きさに海平は驚いた。
 海平は、シスター茜のブラジャーを見たことがある。
 しかし茜のと比べるとシャノンのブラジャーはかなりカップの部分が大きい。
 「これがシャノンのおっぱいを守ってるんだね」
 海平はシャノンからブラジャーを受け取るとじっと見つめた。
 「これがないと、胸の形が崩れたりして大変なんどす」
 カップの中に指を入れて弄ると、その空間の大きさを実感する。
 「うちの場合、胸を支えなきゃいけないから、その分負担が大きいんどす。ここを見て」
 シャノンは肩を指差す。
 海平が見るとそこには肩紐の跡がついていた。
 「引力で胸が地面に引っ張られてしまうから、その分肩紐がきつくなってしまうんどす」
 「大変なんだね…寝るときはどうしてるの?」
 「寝るときは着けまへん。寝返り打ったりすると苦しくなってしまいますから」
 「そうなんだ」
 海平はブラジャーをシャノンに返すと、シャノンはそれを再びベッドの下に置いた。
 「夏は汗をかいて蒸れてしまうこともあるし、それに暑くても外せないというのも大変なんどす」
 「いろいろ大変なんだね。女の子って」
 「そうどす。でも海平はんが喜んでくれるから大きい胸でよかったわあ」
 「うん…シャノンのおっぱいって温かくて、柔らかくて…大好きだよ」
 その言葉を聞いて、シャノンはにっこりと微笑むと再び海平の顔を胸に押し付けた。
 「海平はん、もうええ? まだ吸う?」
 「…いいかな?」
 「ええよ」
 海平は、仰向けになったシャノンに覆いかぶさると、再び乳首を吸い始めた。
 ちゅっちゅっ
 シャノンの胸の中で海平は気持ちよさそうに乳首を吸っている。
 「海平はん、うちはまだお乳出ないけど吸うとどうなるんどす?お腹いっぱいになるん?」
 「いや、お腹いっぱいにはならないよ。だけどシャノンのおっぱいを吸うとね、元気になって気持ちが落ち着くんだ」
 「そうどすか」
 「柔らかくて、温かくて、とっても癒されるんだ」
 「そうどすか。ほな、疲れたりしたときはうちの胸を吸うと元気になるということなんやね」
 「うん」
 シャノンは海平の頭を優しく撫でた。
 「それにしても、海平はん見てるとまるで赤ちゃんやねえ」
 「……」
 「うちと5つしか違わへんのに、もっと小さく感じるわあ」
 「…でも赤ちゃんはこんな吸い方しないよ」
 すると海平は口の中で激しく舌を動かし、すでに固くなったシャノンの乳首を舐め回す。
 じゅるっじゅる
 「あっ…あ…」
 べろべろっ  ちゅぱっちゅぷっ   
 海平はシャノンにも聞こえるようにわざと音を立てた。
 「…どう?」
 「もう…すけべえやわあ…」
 「えへへ…」
 海平はもう一方の乳首を口に含み、丁寧に優しく乳首を吸った。
 「海平はん、吸いながらでええから聞いてもええ?」
 「うん」
 「うちは海平はんがはじめての人やったけど、海平はんはうちが初めての女なん?」
 海平の口がぴたっと止まった。
 「どうやら違うみたいやねえ」
 「…うん」
 海平は乳首から顔を離すと、乳房の谷間に顔を埋めた。
 「そうどすか。海平はんも一人前の殿方どす。うち以外に関係を持った人がいても不思議やあらへんしね」
 「…」
 「でも、ちょっぴり嫉妬しちゃいます。海平はんを『男』にした女性がいることにね」
 「……」
 シャノンは両手で海平の頭を持ち上げると、海平の顔を見つめて言った。
 「なあ海平はん、うちが何人目の女かそんなことはどうでもええんどす。ただうちと…うちと一緒のときはうちのことだけを考えて…」
 シャノンの顔も体も小刻みに震えている。
 眼には涙が溜まり今にも溢れ出そうな勢いだった。
 「シャノン…シャノン…不安がらないで」
 「海平はん…」
 不安を打ち消すように、海平はシャノンの体をきつく抱きしめた。


 「落ち着いた?」
 「…もう大丈夫どす。すんまへん…うち急に変な気分になってしもうて…」
 「ねえシャノン…今は僕とシャノンの二人っきり。だからそんな他の女性のことは考えないで。僕のことだけを考えて」
 「海平はん…。海平はんもうちのことだけを…」
 「うん…僕もシャノンのことだけ。その証拠を今見せてあげる」
 海平はシャノンの内股に手を入れて開くと、膝を付いてシャノンの陰部に己の陰茎を宛がった。
 「今日は一日中ずっとシャノンと一緒だからね」
 「…ほんまどすか?」
 「うん」
 「うれしいわあ…さあはやく証拠を見せておくれやす」
 「いくよ」
 ずぶぶぶっ
 「あっ…ああああ…」
 シャノンの中に、海平の陰茎が侵入する。
 海平自身を受け入れるのは二回目。初めてのときほどではないがまだ痛い。
 「くっ…まだきつい…」
 「いっ…痛…」
 「シャノン…頑張って…」
 両手でシャノンの腰を掴み、腰を押し付ける。
 海平の陰茎は鍵穴をこじ開けるようにシャノンの体内に入っていく。
 シーツの端を噛んでシャノンは必死に耐えていた。
 悪戦苦闘の末、漸く海平の陰茎はシャノンの体内に収まった。
 シャノンの目からは涙がぽろぽろとあふれ出す。
 「シャノン…痛いの?」
 「あ…あああ…」
 「シャノン…泣かないで…」
 「違います。嬉しいんどす。海平はんと一緒になれて…またこうしてうちを愛してくれるんやから…」
 「シャノン…」
 シャノンは指で目の淵の涙を拭った。
 「すんまへん心配かけて。もう大丈夫やから」
 「じゃあ、動くよ」
 ぐちゅっぐちゅっ
 シャノンの腰をしっかりと掴んで海平は陰部を突く。
 海平がシャノンを見下ろすと、自分の腰の動きにあわせて乳房が波打つように上下している。
 「…胸が大きいと苦労することがもうひとつあったわあ」
 「?」
 「海平はん、腰を激しく打ち付けるから、胸が動いて…」
 「ぷるぷるして痛い?」
 「そうなんどす」
 「…じゃあこうすればいいかな?」
 腰を掴んでいた両手でシャノンの乳房を掴んだ。
 「これでどう?」
 海平はシャノンの乳房を優しく揉み始めた。
 「ああん…」
 「おっぱい気持ちいい?」
 「ええわあ…」
 乳房を揉みながら、海平は再び腰を動かし始めた。
 「ああんっ…あっ…あはあんっ…」
 「はぁっ…はぁっ…」
 「海平はん、うちの中どうですか?」
 「温かくてぬるぬるして…吸い込まれそうだよ…」
 「海平はんのおちんちんも大きくて…うちの中おちんちんでいっぱいやわあ…」
 海平はシャノンの乳首を摘んで弄った。
 「ああん…」
 固くしこった乳首を指の腹で弄るとシャノンの体が跳ねた。
 「あかん…いじったらあかん…」
 体を捩ってシャノンは乳首に与えられる快感から逃げようとする。
 「かわいいよシャノン。もっと感じて」
 指を細かく震わせて乳首を激しく刺激すると、シャノンの体の奥から蜜があふれ海平を包み込む。
 それにつられて腰も唸りを上げた。
 肉襞と蜜が海平に絡まり、奥へ奥へと海平を誘う。
 「ああ…シャノンがいっぱいだ…とってもいいよ」
 「海平はんも奥まで…届いてます…」
 海平は再びシャノンの腰を掴み、激しく腰を打ち付けた。
 「シャノンの中とっても気持ちいいよ。ずっとこうしていたいよ」
 「そうどすか…でも海平はん…うち…もうあかんわ…」
 「僕も…もうだめかも…」
 「来て…いっぱい…うちに…」
 「ううっ!」
 どぷっどぴゅっ…
 「くっ…うっ…」
 海平の腰が震え、シャノンの中に思いの丈をぶちまけた。
 「はぁ…はぁ…はぁ…」
 「はぁ…はぁ…」
 海平はシャノンから陰茎を抜くと、そのままシャノンに覆いかぶさった。
 お互い肩で息をしていたが、それが落ち着くと海平はシャノンにキスをした。
 「シャノン…どうだった?」
 「…よかったわあ…」
 「…わかってくれた?僕がシャノンのことをどう思っているか」
 「…よくわかりました。でもこれだけじゃ納得できまへん」
 「え?」
 シャノンは海平の背中に手を回した。
 「海平はん、今日はずっとうちに付き合ってくれるって言いました。だから今日一日中してくれたら理解するかもしれまへん」
 「ええ? それは言葉のあやという…」
 「理事長はんがうそはいけまへん」
 ふふふと笑顔を見せるシャノン。
 すでにシャノンは海平の背中に手を回し、腰に脚をがっちりと絡め逃げられない。
 「ほな…続きしましょ」


 「お前どうしたんだ?」
 いつもと違う海平に龍三は声を掛けた。
 「ああ…なんでもない」
 眼の下には隈が出来、常に腰を手で支えながら校舎の廊下を歩いている。
 本当は股間もヒリヒリするのだがさすがにそこを押えることはできない。
 「腰を打ったのか? それで眠れなくて隈も?」
 「いや、打ったんじゃなくて…なんでもない」
 「まあ無理して授業出るとか仕事するとかしなくてもいいんじゃないか? 無理ならシスター茜に言って休ませてもらえよ」
 「大丈夫。なんともないから」


 「シャノン、随分ご機嫌ね」
 「そうどすか?」
 シャノンとゆきねは並んで廊下を歩く。
 ゆきねはいつに無く上機嫌なシャノンの顔を見た。
 なんとなく肌も艶っぽい。
 このような笑顔のシャノンはゆきねですら見たことが無い。
 新曲が完成したときもこれほどではなかった。
 「何かいいことでもあったのですか?」
 「ふふふふ…内緒どす」
 「内緒…気になりますね」


 二人が廊下の曲がり角に差し掛かる。
 「あ…」
 角から出てきたのは海平と龍三だった。
 「「ごきげんよう」」
 「ごきげんよう…」
 海平の脳裏に昨日の記憶が蘇る。
 結局昨日は一日中ベッドの中でシャノンと一緒だった。
 もう何回シャノンを愛したのだろうか。
 シャノンが望むままに朝も昼も夜も腰を酷使したため、自室に帰ったときは体がフラフラになっていた。
 海平がシャノンの顔を見るとにこにこと微笑んでいる。
 その表情からは疲れを全く感じることが無い。
 一体この差は何なのだろう…。
 「ほな行きますよって」
 「…うん」
 シャノンが歩き出すと、海平も龍三とともに歩き出す。
 その後姿を見ながらゆきねは言った。
 「理事長、どうしたのかしら」
 「さあ…」
 「シャノン、知ってるのね?」
 ゆきねはシャノンが少しだけ微笑んだのを見逃さなかった。
 「理事長と何かあったの?」
 「…学校が終わったら教えてあげます。ほら、急がへんと間に合わんよ」
 駆け足のシャノンを追いかけるゆきね。
 放課後、シャノンの口からゆきねにあっさり海平との関係が語られることになるが、それはまた別の話。