朝: 「ねぇねぇ、幻。その手にしているのはもしかして…」
幻: 「ふむ、よく気づいたね、ワトソン君。略してワソ」
朝: 「よくわかんねーよ、ツッコミどころか、それ?」
幻: 「……さて、今回はFC登場時に奇作と謳われたシューティングゲーム『バンゲリング・ベイ』だ」
朝: 「あれをシューティングと言いますか……」
幻: 「じゃあ何さ?」
朝: 「みゅう」
幻: 「このゲームは十字キーの↑で自機であるヘリの加速。↓で減速および後退。←は左旋回、→は右旋回。そしてAボタンでマシンガンと着陸。Bボタンで爆弾投下というコントロールとなっている。目的は自分の補給基地でもある空母を護りつつ、ワールド中にある6つの工場を破壊することさ」
朝: 「うぁ、この操縦性の悪さはっ!? 慣性キツッ,操作性悪ッ!!」
幻: 「ハッハッハ、俺も昔はそう思ったさ。だが今では違うっ」
朝: 「違うのかよ」
幻: 「そう、この微妙な操作性の悪さは油ののってきたゲーマーにしか分からんのさ。坊やにはまだまだ」
朝: 「誰が坊やだっ」
幻: 「でも実際、発売当時は『なんだよコレ、訳わかんねーよ』って思ってたけど、今改めてプレイすると良くできてるんだわ。工場を3つ破壊したあたりから敵の追撃が厳しくなるし、空母はひっきりなしに襲われだすしさ」
朝: 「へぇ、敵がこっちを認め出したってシチュねぇ」
幻: 「だろ? そして操作性の困難さはヘリの操縦が『思った通りにいかない』状況を作ってくれる。なかなかハラハラするんだよ、これがまた」
朝: 「でもそれを認める人がこの世に何人いるか、はなはだ疑問ねぇ」
幻: 「だからこそ奇作なのさ」