『両立してて悪いの?』

著者:元



 「趣味と仕事の両立って、難しいですね」
 「そうだね」
 桜木のふと漏らした言葉に、田波は頷いた。
 「仕事そのものが趣味になる人はいても、趣味が仕事になる人って少ないからな」
 「ですよねぇ」
 「そうでもないよ」背後からの声に2人は振り返る。
 そこには眠たげな姫萩の姿がある。
 「あたしは趣味をしながら仕事をしてたりもするよ」
 「「……」」


 それ以来、田波と桜木は姫萩の運転する車には乗らないと言う…
 「趣味って…運転の事なんだけどなぁ」