『バレンタイン メモリーズ @』

著者:元



 アタシの名は紅の流れ星。
 血と硝煙の香りに包まれた、死神を背負った女…
 そぅ、死と寝床を伴にする女なのさ。
 今日もこの手の中にあるルガーが唸りを上げる。
 アタシがコイツを手放すのは…そうだな、隣にいる『死』に心を許した時だけだろう。
 「フッ…」
 アタシは小さく鼻で笑ってソコに背を向けた。
 そうだぜ、アタシに甘い香りは似合わない…


 「ちょっと、誰よ! 会社のキッチンをこんなコゲだらけにしたの!」
 「社長、これってチョコレートの残骸みたいですけど」
 「わ、私じゃないわよ,高見ちゃん!」


 アタシは紅の流れ星。
 血と硝煙と、鉛の香りが良く似合う女さ!(汗)