『ホワイト メモリーズ B』

著者:元



 
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 いつもきれいな(と、いうか何も載っていない)梅崎の机の上に、一つの綺麗にラッピングされた箱が載っていた。
 「栄子ちゃん、真紀ちゃんの机の上のアレ、何?」
 「さぁ?」
 主がいない事をいいことに菊島と蘭東はそれを覗く。
 赤いリボンがかけられた正方形の箱だった。
 と、その側面にこんなラベルが張られている。
 『爆発物 危険』
 「「のわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
 後ずさる二人。
 オフィスは静まり返る。
 カチカチカチカチ…
 等間隔な音が響く。
 「なになになに?!」
 「この小気味良い音も何? もしかして真紀を狙った時限爆弾!?」
 ガチャリ
 「ういっす!」
 オフィスの扉を開けて入ってくるのは、梅崎当人。
 「どうしたんだ? 二人とも??」
 菊島と蘭東はふるふる震える手で机の上の箱を指差した。
 途端、梅崎の顔色が変わる!
 「しまった! 竜か!!」
 カチ
 ボン!!
 「「「うわぁぁぁ!!」」」
 箱が唐突に爆発!
 案外小規模な爆発とともに何かが撒き散らされた。
 「? 何?」
 「あ、キャンディーだ」
 中からオフィスに巻かれたのは包みに入ったたくさんの飴玉。
 「クソッ、味な真似してくれるじゃねぇか,竜の奴」
 少し嬉しそうに悔しがる梅崎に、問答無用の二人の蹴りが決まったのは言うまでもない。