ジオブリに限らず、ある作品を題材とした同人漫画や、SSを制作するにあたって、気をつけなくてはいけないのは、キャラクター同士が、どういった関係にあるかです。これを把握していないと、出来上がったものは、原作の設定とキャラの絵だけを使ったものになってしまいます。
この重要なキャラ同士の関係を表す一つの要素として挙げられるのが、キャラ同士の呼び方です。そこで、これから同人漫画やSSを制作しようとしている人の為に、これを、表にしました。お役に立てると、うれしいです。
あと、これを調べたことで気がついた姫萩に関することを、最後にまとめてありますので、そちらも読んでいただければ、幸いと思っております。
各キャラごとに、「そのキャラが、神楽のメンバーから、どう呼ばれているか」の表と、「そのキャラは、神楽のメンバーをどう呼んでいるか」の表の二つがあります。また、各々の表の見方は、次のようになっています。
黒字中段 対象となっているキャラと、上段のキャラとが対している場合
(面と向かっていたり、携帯電話で話している場合) |
赤字下段 対象となっているキャラと、上段のキャラとが対していない場合
(中段以外。ただし、儀礼的、業務的なものは除く) |
呼び方の横にある、カッコは次のことを表しています。
(その呼び方が出てくる巻数−ページ)
ただし、二回以上出てくる呼び方には、この表記はありません。
なお、調査したのは四巻までです。これ以降は、調査していません。
田波君 | 兄さん(1‐37)
田波くん 田波ちゃん(3-11) | 田波さん | 田波
田波君 | 田波(2-9)
田波君(2-112) |
田波君
田波(1-105) | 該当無し | 田波さん | 田波君(1-97) | 田波君(2-162) |
いつまで経っても、新人くん?
菊島社長と、蘭東には「君付け」で呼ばれています。やっぱり、一番下だからでしょうか?なお、戦闘中の緊迫した場面では、蘭東は、「田波」と呼ぶ方が多いです。
例外なし
桜木は一貫して、「田波さん」と、呼んでいます。例外は、今のところ、ありません。
遊ばれてる?
梅崎が田波を呼ぶ時は、なにかしらの映画の役になりきって、呼んでいますので、あまり、上の表は、あてにできません。普通に呼ぶ時は、梅崎は立場的には、蘭東と同じくらいなので、「田波」になるのではないでしょうか。
姫萩さんは?
一回限りが多いので、普通は、どう呼んでいるのかわかりませんが、理由はあとで述べさせてもらうとして、自分は「田波君」ではないかと思っています。
社長
菊島(2-113) | 梅崎さん | 桜木さん(1-49)
高見ちゃん | 蘭東さん | 姫萩さん |
菊島(1-27) | 梅崎さん | 高見ちゃん | 蘭東さん | 姫萩(1-144)
姫萩さん |
やっぱり、新人くんだから?
梅崎、蘭東、姫萩には、「さん付け」。菊島には、「社長」って、ちゃんと呼んでいます。
何があったんだろう?
田波は、今では桜木のことを、「高見ちゃん」と呼んでいますが、「暴走準急」の回では「桜木さん」って呼んでいます。なにか、よそよそしい感じがしますが、次の回の「第三の社員」では、いきなり「高見ちゃん」に変っています。「第三の社員」の冒頭のシーンを見ると、そんなに時間が経っているようには、思えないのですが。
社長
菊島(2-113) | 社長(1-60) | 社長 | 社長 | 社長 |
菊島(1-27) | 該当無し | 菊島社長(1-88)
社長(3-18) | 該当無し | 社長(4-187) |
結構、社長らしい?
ちゃんと、みんなから「社長」って呼ばれています。案外、社長らしいこと、やっているんですかね。
田波君 | 真紀
真紀ちゃん | 高見ちゃん | 栄子ちゃん | 夕ちゃん |
田波君
田波(1-105) | 真紀ちゃん(3-177) | 高見ちゃん | 栄子ちゃん | 姫萩(1-144)
夕(2-154) 夕ちゃん(4-32) |
フレンドリー
田波は、「君付け」、残りのメンバー全員は、「ちゃん付け」で、呼んでいます。
無茶苦茶な作戦を遂行するには、部下とのフレンドリーかつ、親密な関係が必要なのでしょう。ちなみに、戦闘中も「ちゃん付け」で呼ぶ事が多いです。
梅崎さん | 真紀
真紀ちゃん | 梅崎さん | 真紀(4-137) | 該当無し |
梅崎さん | 真紀ちゃん(3-177) | 梅崎さん(1-69) | 真紀(2-26) | 真紀(2-77) |
紅の流れ星
「紅の流れ星」と呼ばれた事は、当然、一度だってありません。
どっちかな?
現在、菊島は、梅崎を「真紀ちゃん」って、呼ぶことが多いです。
兄さん(1‐37)
田波くん 田波ちゃん(3-11) | 社長(1-60) | 高見(1-90) | 該当無し | 夕(2-171) |
該当無し | 該当無し | 該当無し | 栄子(1-98) | 該当無し |
「ちゃん付け」しない
一回だけ、「田波ちゃん」と言ったのを除いて、梅崎は、あまり「ちゃん付け」して人を呼びません。やはり、「ちゃん付け」するのは、流れ星のルールに反するからでしょうか。(「立山サンクション」では、姫萩のことを、「夕ちゃん」と呼んでいる)
桜木さん(1-49)
高見ちゃん | 高見ちゃん | 高見(1-90) | 高見ちゃん | 該当無し |
高見ちゃん | 高見ちゃん | 該当無し | 該当無し | 高見ちゃん |
高見ちゃん
梅崎を除いて、誰でも、どんな時でも、「高見ちゃん」って呼ばれています。
田波との関係は?
「桜木さん」って、一回だけ呼ばれているんですね、田波に。でも、その後は、ずっと「高見ちゃん」で、きています。う〜ん、あの短い間の中で、何が、あったんでしょうか。
田波さん | 社長 | 梅崎さん | 蘭東さん(1-99) | 該当無し |
田波さん | 菊島社長(1-88)
社長(3-18) | 梅崎さん(1-69) | 蘭東さん | 姫萩さん(2-69) |
「さん付け」
菊島を除く全員が、「さん付け」で、呼ばれています。これは、戦闘中も変る事がありません。う〜〜〜ん、礼儀正しいですね。
蘭東さん | 栄子ちゃん | 該当無し | 蘭東さん(1-99) | 栄子(2-54) |
蘭東さん | 栄子ちゃん | 栄子(1-98) | 蘭東さん | 栄子ちゃん(4-157) |
梅崎と社内の立場は同じ?
梅崎の場合と同じで、田波と、桜木からは、「さん付け」で、呼ばれています。
田波
田波君 | 社長 | 真紀(4-137) | 高見ちゃん | 夕 |
田波君(1-97) | 該当無し | 真紀(2-26) | 該当無し | 夕(2-72) |
「高見ちゃん」だけ
「ちゃん付け」は桜木だけで、あとは見ての通り「さん」すらも付けていません。立場が強そうですね。
「田波君」OR「田波」?
戦闘中は、「田波」(「田波っ」も含む)と呼ぶことが多いです。「田波君」は、デスクワーク時に使う時が多いです。
姫萩さん | 夕ちゃん | 夕(2-171) | 該当無し | 夕 |
姫萩(1-144)
姫萩さん | 姫萩(1-144)
夕(2-154) 夕ちゃん(4-32) | 該当無し | 姫萩さん(2-69) | 夕(2-72) |
桜木は?
桜木は、他のメンバーのことも、「さん付け」で呼んでいることから考えて、「姫萩さん」と呼ぶでしょう。
田波(2-9)
田波君(2-112) | 社長 | 該当無し | 該当無し | 栄子(2-54) |
田波君(2-162) | 社長(4-187) | 真紀(2-77) | 高見ちゃん | 栄子ちゃん(4-157) |
名前を呼ばない
表を見てわかる通り、「該当無し」や、「一回限り」が多いです。名前を呼ぶことは、あまりありません。
(「立山サンクション」では、梅崎のことを「真紀ちゃん」と呼んでいます。)
「俺」
田波は自分のことを、「俺」と呼んでいます。「自分」とか、「わたし」とかは、使いません。
「あたし」
神楽女性陣は自分のことを、「あたし」と呼んでいます。「わたし」では、ありません。
「あんた」
高見ちゃんを除いた神楽のメンバーが、同じ神楽のメンバーを呼ぶ時に、「あんた」を使います。大体においては、「ちょっと、怒っている時」に使っています。
「真紀ちゃん」、「夕ちゃん」
上の表には載っておりませんが、「立山サンクション」の回において、梅崎真紀と姫萩夕は、お互いを、「真紀ちゃん」、「夕ちゃん」と呼んでいます。これは、普通に考えると、両者が神楽社内において、同等の立場にいることを示していることになります。
「栄子ちゃん」、「夕」
また、蘭東に対して姫萩は、「栄子ちゃん」と「ちゃん付け」で、反対に姫萩に対して蘭東は、「夕」と呼び捨てにしています。こう書くと、なんだか蘭東の方が上のような印象を与えますが、名前を呼ぶ時のシチュエーションからすると、そうではなく、むしろ同等の感じを受けます。
「真紀」、「栄子」
では、梅崎と蘭東の関係はどうでしょうか。お互いを「真紀」、「栄子」と名前で呼んでいることから(梅崎は今のところ、面と向かって「栄子」とは呼んでいない)、この二人も同等の立場にいるのではないでしょうか。
「夕」と呼んでいる
で、もしそうだとすれば、三人とも、同等の立場にいることになりますが、しかし、そんな単純でいいとは思えません。実は、梅崎は姫萩のことを「夕」と呼んだことがあります。それは「綾金市街戦」の回の逃避中の緊迫した場面です。詳しくは表を見て調べてもらうとして、「夕ちゃん」と呼ばれている「立山サンクション」に目を移すと、ここでは、戦闘の合間のコミカルな場面において、こう呼ばれています。これを見ると、明らかに、梅崎は、呼び方を使い分けています。さらに「夕ちゃん」と呼んでいた場面が、梅崎と姫萩が二人っきりだったのも注目すべき点です。
「栄子」と比べて
一方、蘭東が姫萩を呼ぶ時には、使い分けは存在しません。また、蘭東は、姫萩に対してだけは、怒った場面がありません。(「テスタメンツ」の回では、ちょっと叱られたみたいですが)
「仲間意識」
こうして梅崎と、蘭東の姫萩に対する対応の違いを見ると、蘭東の方があっさりとして感じを受けます。一方、梅崎の対応は、二人きりの時に「夕ちゃん」と「ちゃん付け」で呼ぶなどの使い分けをすることから、仲間意識的なものを感じます。
「仮説」
では、この違いは、どこから生じたものなのでしょうか。自分は、これを説明する為に、一つ仮説を立てました。その仮説とは、「姫萩は、神楽に自ら入社したのではなく、運転技術を買われ、スカウトされて、契約社員となった」というものです。この仮説を用いれば、梅崎に仲間意識的なものがあるのは、片やガンマン、片やドライバーというスペシャリストとして合い通じるものがあるからであり、蘭東があっさりしているのも、姫萩が他の社員とは身分が違うせいだとの説明がつきます。
「運転手は運転がお仕事」
また、「コンピューター音痴」、「いつも寝ていることが、許されている」などの、神楽の一般社員がしなくてはいけない義務、業務をあまりしていないこと、加えて、「運転手は運転がお仕事」という姫萩の口癖は、この仮説を裏付けているのではないでしょうか。
まとめ
最後に各神楽の社員が、社内では、どのような立場にいるのかという推測を挙げて終わりにいたします。
「田波洋一」
周りの態度から見ると、一番下っ端。ただし、桜木との二人だけの間では、対等だと考えられる。
「菊島雄佳」
とりあえず、社長。つまり、神楽のナンバー1。そのわりには、社員に対して腰が低い(特に蘭東には)。
「梅崎真紀」
蘭東とタメ口で話すことから、蘭東とは、ほぼ同時期に入社したものと思われる。ただ、蘭東の方が、会社の経営により深く関わっているので、ナンバー3の座にいると考えられる。
「桜木高見」
田波と二人だけの間では対等な立場であるが、他の社員(特に蘭東)の言動と態度から考えると、田波よりか上のナンバー4にいるものと思われる。
「蘭東栄子」
会社の経営のほぼ全てを任されていると思われる。実質的には、共同経営者の立場にいるのではないか。これらのことを考えると、ナンバー2の座にいるものと考えられる。
「姫萩 夕」
入社時期は、梅崎、蘭東、よりあとと思われる。スカウトされた契約社員という立場から、神楽社内では、誰とも対等な立場にいるものと考えられる。