第一巻「雨の訪問者」において、高見ちゃんは愛する田波君のために手料理をつくるところを披露しています。バタフライナイフを包丁代わりに使う、とっても危険な手料理のシーンですが、では、一体何を作ったのでしょうか。ここでは、それを明らかにしていきます。
第一巻188ページ第1コマ目の絵から推測されることを、以下に記します。
以上、このコマに登場する五皿全てについての推測を記しましたが、より詳しいことを、この絵からだけでは、掴めません。
そこで、高見ちゃんの、この回での行動にヒントが隠されていないか、調べました。
まず、目に付いたのは、彼女が「スペンサーの料理U」を読んでいることです。この本は、存在しませんが、実は「スペンサーの料理」という、この題名の元ネタになった本は存在します。ですので、高見ちゃんの作った料理は、「スペンサーの料理」にレピシが載っていないものとなります。
また、高見ちゃんは、ケガの見舞いもかねて田波君の部屋に来ています。田波のケガの具合は、「二〜三日で会社に復帰できる」という田波のセリフと、足をギプスで固めている姿から、足の骨に少しひびが入った程度でしょう。奇跡的な感じもしますが。
では、これを加えて、詳しく考察をしていきます。
以下は第一巻188ページ1コマ目のテーブルの上にある皿についてです。
お茶碗に山盛りに盛ってあるご飯の目柄は、「コシヒカリ」だと思われる。
根拠は「コシヒカリ」が、日本でもっとも多い銘柄だからである。
ワカメの味噌汁と思われる。
具がワカメだと思うのは、ワカメが含むミネラルが、骨には良く、田波のケガに良いからである。
これが、主菜であることは、間違いないと思われるが、形状からは、それが肉以外のものであるという他は、推測が難しい。
また、主菜になるものというだけでは、絞り込むのが困難である。
そこで、第一巻180ページ1コマ目の、「蘭東さんみたく上手くないけど……」と、第四巻136ページ3コマ目の「なにぶん修行中なもので…」の高見ちゃんのセリフから、料理の腕がそれほどでもないと考え、作ったものは、簡単なものとして、絞り込んでいくことにする。
そうすると、まず魚料理は外れる。つづけて、色々な料理が外れることになるが、簡単に出来る料理も色々と残ることになってしまうので、ここで高見ちゃんが何を買ってきたかを考えてみることにする。
まず、高見ちゃんは、料理がさほど上手くないこと、そして、材料を買って来ているのに、「スペンサーの料理U」を読んで、思案している点に注目する。このことよりわかるのは、買ってきた食材が、とてもポピュラーで、用途が色々あるということである。
自分は、これを卵と考え、「スペンサーの料理」にはレピシが載っておらず、しかも簡単に出来る卵を使った料理を探した。
そして最終的に、自分はこれを、「ポテトーアンドースカリオン・オムレット」(スカリオンとは、根の丸まらない玉葱類であるから、シャロットかリーキでいい)と結論づけた。 オムレツならば、高見ちゃんの料理の腕でも作れると考えたからである。
また、何か付け合わせも見えるが、それについての考察は、何時かしたいと考えている。
漬物は、奈良漬と思われる。
なぜなら、高見ちゃんは奈良出身だから。
サラダであることは間違いないのだが、では、いったどのようなサラダであるかについては、「スペンサーシリーズ」にも、サラダが幾つかでてきており、また好みによって簡単に変えれる料理なので、それを推測するのは難しい。
ただし、スペンサーは、ドレッシングに蜂蜜を入れるのが好きなので、このサラダにも、蜂蜜入りのドレッシングがかけられていると思われる。
ちなみに、「ゴルフウッドの行方」では、ライム・ジュース、ミント、オリーヴ・オイル、ワイン・ヴィネガー、そして蜂蜜が入ったドレッシングが登場している。
以上、わかっていることと、妄想いや、推測を加えて各皿を考察してみました。各レシピについては、後日、更に考察を加えて掲載したいと考えております。
なお、以上の考察について、疑問、反論などがあれば、遠慮なくメール、もしくは掲示板にて、こちらにご連絡お願いいたします。