交錯した過去〜紅の流星群
ずだだだだだだ
ぱきゅぅん ぱきゅぅん
ばらばらばらばら
「誰だよ、60人なんて言った奴! あれのどこが60くらいだよ!」
「すいません、姐さん!」
いきなり梅崎一行は襲われ、銃撃戦を繰り広げていた。奇襲ってヤツである。
「ゆうに200はいるじゃねぇか! くそっ! 火力が足りない…」
「姐さん! 弾が切れました!」
「もう何本かマガジンもってくりゃよかったよ」
「姐さん!! 3人やられました!」
「くそっ、どうする!?」
「はっはっは、紅の流れ星! 今日こそはワタシの勝ちね!」
「くそ、清のやつ調子に乗りやがって…」
…弾はあと三発…
「姐さん! 援護はしばらくこれないそうです!」
…三発じゃあ攻めるも守るもできない…
「姐さぁん、いてぇよぅ…」
…いや、まてよ…
「姐さん! どうすんですか!」
「……よくよく考えてみると…」
「はい?」
「おめぇらさっきから姐さん姐さんって呼ぶんじゃない!!」
ぱきゅんぱきゅんぱきゅん
「ひぃぃぃぃぃぃぃ!」
「あっ、しまった!」
残弾数:0
絶体絶命のピンチ!!
「紅の流れ星もここでまでね。撃て!!」
「くそっ」
ひゅるるるるるるる
どがーん
どがーーん
「なに!?」
「その程度であきらめてしまうなんて、やっぱりあなたは紅の流れ星失格ね」
「なにぉう、今はあきらめてんじゃなくて、考えてたんだよ! つーかあんた何で来たんだ? 殺されるぞ!」
「あたしはあなたに用があってきたのよ、ほら」
蘭東は手にもったジュラルミンケースを投げた。
どさっ
「なにこれ?」
「あなたの友人ってひとからあなたに渡してくれって頼まれたのよ」
梅崎はジュラルミンケースを開けた。
「…こ、これは…」
そこには一丁のマシンガンと最新型と思われるノートパソコン、それになんだか訳の分からないお札なんてものも入っていた。
「なんじゃ、こりゃ?」
「さあ?」
梅崎には心当たりがなかった。
マシンガンの時点で竜かな? と思ったが、彼はこんなパソコンやどっかの宗教のお札なんかもってるわけはないので、彼女は送り主が誰だか分からなかった。
「なんなんだ! あなたたち! 突然爆弾投げた思ったら…」
清がキレてる。
「まあいい、今は奴らをぎゃふんといわせるのが先だな」
がちゃ とマシンガンに初弾を装填する。
「そうね」
「いくぜぃ!」
紅の流れ星+紅の流れ星。
のちに裏の世界で伝説となる「紅の流星群」である。
マシンガンを持たせた梅崎と、修羅と化した蘭東に鈴星会が駆逐されるのに時間はかからなかった。
「はははっ、こんなもんかな」
「ピンチだったくせに、あたしが来てなかったらあんたやられてるよ!」
「なにおぅ!」
意外とすぐ仲良しになったらしい。
しかし…
ひゅん
「!?」
「なに?今の?」
「……猫だ…」
「猫?」
「なんかいっぱいいるぞ。」
「ここって猫いるの?」
「いや、いつもはいないはず…あ!!」
びぃぃぃぃぃぃん
「!!」
彼女達は言葉を失った
人生で初めてみる化け猫に…
第6話:彼女の能力 / TOP