Diary


最近の休みの日は、悪夢を見るまで寝続けます。
目覚めの悪いこと悪いこと(苦虫を噛み潰したような笑みで)。

最近のメイポ―――
ようやくLv25を達成し、お祝いにビーチでバカンスを楽しみました。

サーフィンボード片手に


モニターの中に入る方法って、ないものですかね?

19th Feb/2005


先月と今月のアワーズはヘルシングを読むと、どうしても↓なイメージが浮かんできてどうにもならないのですよ。

「あの、マスター?」
「なんだ、セラス」
「マスターは『ジャングルはいつもハレのちグゥ』ってご存知ですか?」
「……何が言いたい、婦警?」
「………」
「………」
「………」
がぷ
「あ…」

頭身の低いアーカードって、案外カワイイかも??

先日、お墓参りに名古屋の方へ行ってきまして。
お墓参りだけで帰るのももったいなく、どうせならと名古屋の名所(?)をまわってきたのです。
……失礼な話かもしれませんが、名古屋駅近辺に名所っぽいところ少なかったです。
そんな中、熱田神宮に行ってきまして。
三種の神器の一つである草薙の剣が奉納されている(らしい)ここには宝物館がありまして、刀類の展示がされていました。
実は数年前に1人で来たことがあるのですが、相変わらず入り口に展示されている刀にはびっくりです。

長い日本刀キター!


刀身が2m強、重量で4.5kg。ベルセルクのガッツの大剣並みです。
実際に使用されていたことを示す絵巻物も残っており、昔の怪力さんが使っていたみたいですね。
と、ここまで書いて思ったんですが、長さの割には軽いかな、と。
むしろこれを打った刀鍛冶がスゲェ。
そんな熱田神宮ですが、驚きの像を見つけてしまいました。
まずは写真をご覧ください。

遮光土器の像


遮光土器の像なんですが、その下にはこう書かれています。
「眼鏡の像」と。
そう、これはすなわち。
妄想戦士ヤマモトのネタの1つ、めがねっ娘教団の教義『遮光土器はメガネの女神様である』が、日本国(神宮)半ば公認!?

なんだってーーー!!!


……しっかし、どうしてこんなものが神宮に??

15th Feb/2005


『文化放送が0時をお知らせします』
ラジオから聞こえてくるのは時報。
それを聞きながら、ノートPCを前に頭を抱える青年が一人。
「うー、遅々として進まない」
彼は朝からこの態勢だった。液晶画面に映るのはWORDの画面。
真っ白な文章にはカーソルが等間隔で点滅するだけだった。
コンコン
真夜中だと言うのに玄関がノックされた。
「はーい、どうぞ」
PCの前から離れることなく、彼は答える。
「こんばんわ、精が出ますね」
現れたのは隣人の乙音嬢だった。彼女は片手に湯気の昇るティーカップを持っている。
「そんなことありませんよ、まったく朝から進んでいませんし」
視線を画面から逸らすことなく、彼――亮は不機嫌に答えた。
そんな彼の向かうテーブルに。ティーカップが置かれる。
「根を詰めると浮かぶアイデアも浮かびませんよ。甘いものを飲むと頭の回転が良くなるといいます」
「はい、ありがとうございます」
カップを一瞥。しかし彼は手にすることなく、画面に戻った。
そんな彼の後ろ姿を乙音は静かに見つめ、
「では頑張ってください」
「はい」
それ以上、いつものように騒ぐことなしに去っていった。
亮はしばらくキーボードを叩くこともなく液晶画面を見つめていたが、ふと鼻腔をつく香りに顔を上げた。
甘い、そしてどこか気の休まる香りだ。
それはカップから。
彼は乙音の持ってきてくれたカップを手にする。
暖かい。
そしてそれに唇をつけた。
チョコレートのような甘い香りが口の中に広がった。
「ココア、か」
心なしか、甘いものを取ったおかげで頭が冴えたような気がする。
『今日は2月14日。バレンタインデーですね』
そのおかげか、ラジオから聞こえていた音が亮の耳にBGMとしてではなく『声』として届けられる。
「一年は早いな。バレンタインデー、か」
カップで揺らめくココアを眺めながら、彼は呟く。
ココアをさらに一口。
「あ、そうか」
ようやく気付く。
「これって、乙音さんからのチョコレート…なんだな」
思い至り、彼に微笑みが戻る。
にゃー、と彼の足元で眠そうにトラが一声鳴いた。

* 実は照れ屋さんでした。

これほどネタにはなるがリアルで縁のないイベントは他に例を見ないな。

13th Feb/2005


バレンタインデーも近いですな。
そこでエルハのバレンタインデー小話でも。
非常に気色の悪い話ですので、お食事中の方はご遠慮ください。

湯煎された金属製のボウルの中に、茶色のどろりとした液体の入ったビーカーが入っている。
老いた手を持つ研究者は、そのビーカーの中にスポイトで青い液体を垂らした。
しゅぼ!
青白い煙が一瞬立ち昇り、そして何事もなかったようにビーカーの中身はわずかに表面を揺らしただけだった。
老いた手はビーカーをボウルから取り出し、そして冷やした金属板の上に中身をゆっくりと垂らした。
金属板の上にはハートの形をした金型が置かれており、その中にビーカーの中身が満たされていく。
「ふむ」
ビーカーの中身――元はチョコレート『だったもの』――をハート型に固め終わるのを待ちながら、それを作成していた彼は満足げに一人頷いていた。
彼の名はストレルバウ。このロシュタリアの頭脳と呼ばれるほどの知識の持ち主であり、人々の尊敬をその身に受ける存在である。
だが、一部の人間にしか知られていない一面も存在する。
それはすなわち、エロ魔人。もしくは特殊な趣味を持つ孤高の狼。
彼はハート型に固まったそれにホワイトチョコレートで器用にデコレーションすると、小さな箱に入れて包装紙で可愛らしく包んだ。
最後に赤いリボンで箱をしばって完成。
「クックック……完成じゃ。このワシの×××と特殊な惚れ薬の入ったチョコを食べた者は、もぅワシのことしか考えられなくなってしまうのじゃ!」
×××とはなんなのか……エルハザードでしか使われていない言葉のために適切な意味が見つからないため、伏字とさせていただいた。
「これをルーン様やファトラ様にお渡しすれば…クックック…どうなることかのぅ?」
邪悪極まりない表情で、脳内であんなことやこんなことを想像しつつ、彼は包みを手に己の研究室を後にした。
まるで獲物を探す肉食獣のようにロシュタリア城内を徘徊し始めた彼の前に、見慣れた人影が現れた。
「おや、ストレルバウ博士。お一人で如何なされましたか?」
それはルーンやファトラの周辺警護を担当するロンズであった。
彼を見た途端、天才的なストレルバウの頭脳に邪悪な計算がなされた。
「うむ、ロンズ殿。実はワシの教え子がこれをルーン様にお渡し願いたいと」
言いながら、ストレルバウはロンズに包みを手渡した。
「これは?」
「ふむ。ほれ、バレンタインデー、じゃったかの? アレじゃよ。ルーン様に憧れておる教え子が、ワシを通して渡して欲しいと、こう言ってきたのじゃ」
「なるほど、確かにお預かりいたしました」
「ふむ。それでは頼んだぞ」
「はい、お任せください」
ストレルバウはロンズに背を向ける。
その顔には言いようのない邪悪な笑みに満ち満ちていたのだった。

その夜のことだった。
コンコン
ストレルバウの寝室の扉がノックされる。
『ムフフ、ルーン様かのぅ?』
「誰じゃ?」
思いつつ、誰何の声を上げた。その答えは意外なものだった。
「私でございます、ロンズです。ストレルバウ博士」
『はて、何故ロンズ殿がこんな時間に??』
「何かあったのかの?」
扉に手をかけようとしたストレルバウの手が、扉越しに発せられている異様な気配にビクリと止まった。
ストレルバウは鍵穴から向こうを覗く。
そこにはハァハァと荒い息をしながら目を血走らせたロンズの姿が!
『ヒ、ヒィィィィィ!!』
明らかに様子がおかしい。というよりむしろ、
「ロ、ロンズ殿? もしかしてチョコのようなものを最近食べましたかの?」
恐る恐る問うた、その答えは。
「ルーン様への贈り物の毒見で……そんなことよりもストレルバウ博士、ここを開けてくだされ」
「あ、開けて、どうするつもりかの?」
その返事はない。
代わりに。
白光が扉に走った。
「うひぃぃぃぃ?!」
ごとん
扉が刀で叩き切られ、抜刀したロンズがのそりと部屋に侵入した。
ギロリと異様な光を放つ瞳は、寝巻き姿のストレルバウにロックオン。
「な、なんのつもりじゃ、ロンズ殿?!」
壁に背を当てながら、ストレルバウは引きつった顔で言った。
「私は、私はもぅ、我慢ができんのです」
ずずいと迫るロンズ。
「大好きです、もぅ博士以外のことは何も考えられません。私は、私は博士が欲しい!」
ロンズ、一世一代の大告白。
「嫌じゃーーーー!!!」
ストレルバウ、全力で拒否。
「嫌よ嫌よも好きのうちーー!」
「ひ、ひぃぃぃぃぃ!!!」
ストレルバウに向かって「ふーじこちゃぁ〜〜ん」状態で飛び掛るロンズ。
それをストレルバウは振り切ることができずに―――

「世の中には色々なことがあるものね、ファトラ」
「そうですなぁ、姉上」
ルーンとファトラは、ロシュタリアに生まれた新たなカップルの知らせに、よそよそしい微笑を浮かべる。
そしてまるでそんなカップルの当事者など知り合いでもなんでもないように、公務に戻ったのだった。

* 自業自得

今、祖父母のお墓参りで名古屋にいます。
味噌カツ食べ過ぎたーー。

11th Feb/2005


大学の学食に見覚えのある女性の後ろ姿があった。
僕はできたてのたぬきソバをトレイに持ちながら、前へと回り込む。
彼女はやはり、僕の知る人物だった。
「こんにちわ、お姉さん」
「おや、奇遇だな、こんにちわ」
一人きつねうどんをすすっているのは僕のカノジョのお姉さんである。
奇遇もなにも、それ以前にアンタはここで何をやっている??
「きつねうどんを食べているのだが、何か?」
「いえ、何でもないですよ」
ずるずる
ちゅるちゅる
しばらくお互いの麺をすする音だけが交わした音だった。
ふと、僕は気になったことを尋ねてみる。
「お姉さんもアルバイトとかしてるんですか?」
そう、彼女がここでうどんを食べているということは、食券を買えるだけのお金があったということだ。
そのお金の出所は?
僕のカノジョのようにどこかでバイトしているのだろうか、やはり……??
ちゅるちゅる
ずずず
「ふぅ」
きつねうどん、完食。
そして僕の問いに、
「していないが」
「じゃあ、食券はもしかして落ち葉をお金に替えて買ったとか?」
「いや、それやると上に怒られるし」
上ってどこだ?? というか、一応できるんだ。
「ちゃんと真っ当に手に入れているぞ。丁度手持ちが少なくなったから稼ぎに行くけれど、付き合うか?」
彼女がどうやって稼いでいるか、ちょっと興味がある。
だから、
「はい、行きましょう」
たぬきソバを食べ終え、僕は彼女の後に続く。
彼女はそのまま大学の駐車場へ。その足は一台の車の前に止まった。
流線型の美しい、銀色のオープンカーだ。車体の先端部分には猫科のエンブレムが輝いている。
「JAGUAR XKR Convertibleだとっ!」
いくらしたんだ、こんな高級車。
「さぁ、行くぞ」
彼女は運転席に乗りこみ、エンジンをかける。
この女、車の免許を持ってるのか?!
「うむ、この間、取ったのだ。合宿とやらで半月以上かかったな」
「でも、なんでジャガーなんて……」
あまりにも、あまりにも『似合いすぎている』。
「何でと言われても…、そうだな、なんとなく、このにゃんこが気に入ったからかなぁ」
言って彼女は、両手を自身のあごの前で揃えて軽く握った。
多分、ジャガーのエンブレムの真似だと思う。
そもそもそれはネコじゃなくて猛獣のジャガーです。
「そう、ですか」
思いはしたがツッコむと負けたような気分になる気がして、特に指摘はしない。
ともあれどうでも良い理由に適当に頷きつつ、僕達はやがて地方競馬場へと到着した。
丁度レース前で、出走予定の馬達がコースを回っている。
「え、もしかして…競馬で儲けているのか…??」
「ふむ。一番手っ取り早くてな。行くぞ」
彼女は僕の腕を掴み、コースを囲う柵のところまでやってきた。
地方だけあって、人もまばらだ。
「なぁ、今日の調子はどうだい?」
彼女は言葉を投げかける。
馬を引く調教師、にではなく、馬自身に対して。
彼女に声をかけられた馬は軽くこちらを振り向き、
「ぶひひん」
一声いななく。
「ふむ」
頷き、彼女は次にやってきた馬にも同じことを尋ね、最終的に全頭に同じことをした。
「馬の言葉、分かるんですか?」
「うむ。私は稲荷だからな」
理由になっているのだろうか?
「さて、このレースは1−4で決まりそうだな。券を買ってくるが、君も買うかね?」
ちなみに1−4は手堅い予想で、電光掲示板には1.2倍と書かれている。
「いや、僕は良いです。いくら買うんです?」
問いに彼女は、車を降りたときから持っていたアタッシュケースを軽く持ち上げる。
「いくら入ってるんです?」
「1000万」
「……マジですか?」
唖然とする僕を置いて、彼女はさっさと馬券を1000万円分買いこみ、戻ってきた。
彼女は横で僕が戦々恐々としているにも関わらず、淡々とレースが始まるのを見守っている。
そしてレースはスタート。
僕にとってはひどく長い時間に感じたが、実際はあっという間だったと思う。
結果が予想通りになると、彼女は軽く「よし」と拳を握るだけだった。
1.2倍と言っても1000万円ならば1200万円と、200万円の勝ちである。
「いくら馬の言葉が分かるからって、必ずしも当たるわけでもないでしょうに。勝負師ですねぇ」
「ふむ。稲荷の特殊能力である『未来予測Lv5』を使えば確実だけれど、さすがにそれをやると上に怒られるだろうからな」
「何です、その特殊能力だとか未来予測だとかって?」
「『先読み』と『キツネの嫁入り』技能を修得すると派生する能力でね。二次職のJOBLvがカンストの40ないとここまではスキル取れないのだよ」
「……何だか全然分からないんですけど?」
何だよ、二次職って??
「一次職は野狐、もしくは見習い稲荷でな。二次職は寄方、これは先日妹がようやくなれたお稲荷様本職だ。そしてその上位である三次職は主領と言われ、言うなればグレートお稲荷様だ」
「グレート?」
「そう、グレート。この辺になるとスキルが多様化してな。私は攻撃系スキルを中心に取っているのだ」
えへん、と。彼女は偉そうに胸を張る。
「はぁ、そうですか」
何だか良く分からないけれど、僕のカノジョには『癒し系』になってもらいたいと思います。

* ROデスカ?

↑の日記について、お馴染みのキャラたちについてまとめました。
初めて来る人、なんのことやら分からんだろうし……
【更新】『日々の小話についての付記』を追加しました。

8th Feb/2005


トントン
ノック音の後、
「こんにちわー♪」
笑顔を伴って現れたのは僕のカノジョだ。
両手に抱えているのはパンの入った紙袋だった。
紙袋には『神戸屋』と書かれている。
「おみやげです」
とす、とテーブルの上に置いた紙袋の中身は結構詰まっている。
明日の晩御飯分くらいはありそうな量である。
ふと僕は普段から気になっていることを訊いてみる事にした。
「あのさ、お金とかって……どうしてるの?」
このパンにしても、買って来たのならお金をどうしているのかが気になるところだ。
はっきり言って裏の稲荷社にある賽銭箱には、小銭すらも入っていない状態だったと思う。
「え、えーっと」
僕の問いにカノジョは困った顔で笑い、
「言わなきゃ、ダメですか?」
「ダメ」
「あぅ〜〜〜」
別にダメではないけれど、一方的に押せばいいことを最近気付き始めた僕である。
そう、押しが肝心なのだ。
「実は」
「実は?」
「駅前の神戸屋でアルバイトを始めまして……このパンも売れ残ったのを勿体無いから貰ってきたんです」
「なるほどー」
なんと、お稲荷様が…お稲荷様がアルバイト?!
顔は平静を装う僕だけれど、内心爆笑していた。仮にも神様がバイトだって?!
「やっぱり、おかしいですか?」
「いや、全然」
付き合いがそれなりに長いからだろう、僕の内心に気付いたカノジョは小さく頬を膨らませている。
「じゃ、明日応援に行ってあげるよ」
「ダ、ダメダメダメ、絶対ダメですっ!」
カノジョは力いっぱい否定した。
「どうして?」
「恥ずかしいですから」
僕はカノジョの神戸屋の制服姿を想像する。
………うぁ、可愛いじゃないか。
すごい見たい、いや絶対見る!
「来ないでくださいね」
「うん、そうだね」
「来るつもりですね」
「うん、そうだね」
「あー、言わなきゃ良かったぁぁ〜〜」
頭を抱えるカノジョを眺めながら、僕はパンを一つ口に運ぶ。
少し固くなってしまっていたけれど、充分美味しかった。
それはきっと、昔みたいに一人で食べているからではない為だと、カノジョを見つめながらしみじみ思うのだった。

* 明日は姉の方の稼ぎ方

凄まじく眠い……おやすー。

7th Feb/2005


バレンタイン・デーも近いので、今日は稲荷さんの小話でも。

「本当にソレで良いのか?」
「うぅ……」
姉に問われ、彼女は手に持った小さな包みを不安げに見つめる。
可愛い緑色の包装紙にラッピングされたその中には、先日お菓子屋で買ってきたハート型のチョコレートが入っている。
無論、渡す相手は決まっている。
「で、でも! ちゃんと私はあの人の『カノジョ』だし、そもそも気持ちは伝わっているんだから、こうやって渡すこと自体、あんまり意味がないような…」
「甘いな」
言葉でばっさり切られ、彼女は小さく震える。
「アイツが誰かからチョコを貰ったとしよう。そのインパクトがお前のチョコよりも強かったとしたら……どちらが心に残ると思う?」
「………確かに。今日はお姉ちゃんの言うことが正しく思えるわっ! どうしたら、どうしたら良いと思う?!」
すがる妹に、姉は鷹揚に頷いて助言を与えた。
その内容は――――

「あ、ただいま」
「おかえりなさい」
講義も終わり、いつもの夕方にアパートへ戻ると、すでにそこにはカノジョがいた。
ほんわかした笑顔で出迎えてくれる、この雰囲気がたまらなくいい。
と、
「あ……」
カノジョの笑顔が固まった。視線は僕の肩からかけたカバン。
そこから『あるもの』がはみ出していたのだ。
「それ、チョコ?」
「あ、うん」
目ざとい。
下手に隠すとひと波瀾起こりそうなので、僕は正直にそれを取り出した。
紫色の包装紙でラッピングされた箱だ。
「研究室の後輩がくれたんだ、義理だってさ」
「義理にしては凝った包装ですね」
「そ、そう??」
カノジョの背後にゴゴゴとオーラが見えたような気がした。
こ、こわい。
「私もチョコ、作ってきたんです」
「え、ホント? 楽しみだなぁ」
義理チョコをカバンの中に押しこみ、僕はカノジョの作ったチョコの話へと持っていく。
「はい。たくさん召し上がってください♪」
「たくさん??」
テーブルの上には白い布がかけられていた。
それをカノジョは取り払う。そこにあったのは。
「いなり寿司??」
こげ茶色をしたいなり寿司がこんもりと皿に乗っていた。
仄かにチョコの香りがする、ま、まさかっ。
「チョコいなりです。美味しいですよ?」
「何故に疑問形?!」
美味いのか……いや、不味いだろぅ、間違いなく。
「食べて、くれないんですか?」
ちょっと涙目になって僕を見上げるカノジョ。
ズルイと思う。
「美味しく食べさせていただきます」
テーブルの前に座り、姿勢を正して箸を持つ。
心なしか震える手でいなり寿司を箸で摘んだ。
その様子をカノジョが横で緊張した面持ちで見つめている。
”食べて砕けよう”
意を決していなり寿司を口に入れた。
まずは油揚げの甘さとチョコの甘さの融合が、僕の味覚を優しく包む。
次にチョコを練りこまれたご飯とゴマが、口の中でワルツを踊る。
「お」
「お?」
「おいしいよ、ありがとう」
「よかったぁ」
パッと満面の笑みがカノジョの顔に咲いた。
「普通のチョコじゃ、インパクトが足りないって言われて。ちょっと冒険したんですけど、美味しいようで良かったです♪」
「いや、冒険はしなくて良いと思うけど」
今カノジョは『言われて』と言った。
誰に、だ?
と、僕は背後に視線を感じ振り返る。
そこは窓があり、その先にはキツネの耳のようなものが見えた。
僕は立ちあがり、窓を開ける。そこには思った通り、
「やぁ、こんにちわ」
「盗み聞きですか?」
「そんなことをする訳がないだろう? 通りがかっただけだよ」
カノジョの姉さんがそこにはいた。余計な入れ知恵をしたのはこの人のようだ。
「あ、お姉ちゃん。な、何しに来たの? ま、まさか」
カノジョは僕の右腕を取って引き寄せる。まるで取られない様に、とでも言っているかのようだ。
「警戒することはない。あのチョコいなりを食べてしまうほど妹を思いやっていてくれる人間に手を出す気はないから、な」
微笑み、しかし彼女は懐から小さな包みを取り出すと、窓越しに僕に手渡した。
「これは妹が世話になっている礼だ。ふ、深い意味はないから、ちゃんと食べるのだぞ。義理、だからの」
「は、はぃ」
黒い包装紙でパッケージされている手のひらサイズの箱。
包装紙には小さく『ゴディバ』と書かれていた。国内外で間違いなく『高級』と認知されているチョコだ。
僕の人生で、こんなものを口に入れることは決してないと思っていたのだけれど。
もしかして、今話題のセレブというやつなのだろうか??
「なにもこんな高いものでなくても」
「ふむ。私が学生の頃は、バレンタインデーになると同級生や後輩がこういった物をくれてな。渡すのは今回が初めて故に、参考にしてみたのだが」
「ありがたく頂きます」
と、それを見ていたカノジョが、僕と彼女とチョコの箱を交互に見やりながら、
「お姉ちゃん……インパクトとかそういうのって、もしかして関係なかったんじゃ?」
「それではさらばだ。帰って寝るかな」
優雅に去っていく彼女の背に、「うそつきっ!」と一言。
パタンと窓を閉めてしまったカノジョは僕に、残ったいなり寿司を食べるように強要するのだった。
次の日、僕はお腹をこわした。

* 貰えるだけありがたいと思うが良いっ!

最近のメイプルストーリー。
ちょくちょくと遊んでおりまして、先日ようやくLv20になりました。
私のプレイスタイル自体がソロなので、ソロでも問題なく進めることのできるこのゲームは結構続けられるかも。
さてLvが20になったことで装備も一新しました。

Lv.20達成!


何故かミニスカ&ルーズソックス……そして防御力が高い。謎です。
衣替えの気分ですね。
で、このゲームは普通にプレイする分には無料です。
お金がかかるのは髪形を変えたり、特別な装備を買ったり、経験値が2倍になるチケットを買ったりするときだけ。
結構楽しませてもらったので、ここはいっちょこの有料部分にちょっと手を出してみようかな、という気分になりました。
手元にはちょうど500円分のウェブマネーが(多分、風の王国の課金用だったものと推測される)。
メイプルの泉さんを眺めつつ、「そうだ、髪型変更しよう」と思い立ちました。
髪型変更には美容室に行けば良いらしい。髪型指定の場合は490ポイント(=490円)が必要。
案外高い、と思う。この辺の感覚が上手く掴めない。ともあれモノは試しに実行。
お金を使ったという感覚がないので、使い込みとかに注意しないといけないと思いますよ、コレ。
さて、そんなこんなでカニングシティーの美容室にて髪を整えていただきました。

ロングにしてみました。


表面積デカっ!
しかしながら当初のコンセプトであった『性格キツメな弓使いのお姉さん』のイメージにより近づいた気がして満足です。

ネットをふらふらしていて、ふと思い出す。
これが私のご主人様』がアニメ化されるのを!
ググってみたらすでにサイトがありまして。
サンプル映像を見ると、結構よさげ。声がはまっていると思いました。
でもBs-i。地上波じゃないのか……残念!
ビデオの発売を待つしかないのかっ?!

5th Feb/2005


「誠、おるのか?」
ロシュタリア城内にある誠の研究室に一人の女性が訪れていた。
普段見ることのない複雑な文様が描かれたワンピースを着込んだ彼女は、この部屋の主とそっくりな容貌を持つ。
王女ファトラ姫である。どうやら服装からして、外国からの謁見前か後にここへ足を運んだらしい。
彼女は様々な機械類が所狭しと置かれ混沌とした研究室を、軽い身のこなしで奥へと進んでいく。
やがて彼女は誠が普段使用している研究机の前へ到達。
だがしかし、そこには誰もいない。
「ふむ」
と、彼女は研究机の上に掌サイズのボタンが置かれているのに気付く。
形状的には、白い土台に赤いボタン。
見ているとついつい押してみたくなる形状だった。
そしてそれを発見したファトラ姫は、本能に忠実なお人である。
「あ、ソレ、ポチっとな」
何処かで聞き覚えのあるセリフを口にしながら、ファトラは一点の曇りもなくボタンを押した。
ぱらぱぱっぱっぱーーー!
部屋中にトランペットのものらしい音が響き渡った。まるでドラクエのLvUPを表す効果音のような。
「な、なんじゃ??」
「あーーーー!!!」
声はファトラの後ろから。
薄汚れた白衣を身にまとった水原 誠である。
「おぅ、邪魔しておるぞ」
「ファトラさん、ボタン押してもうたんですか?!」
「ん?」
ファトラは机の上のボタンに視線を戻し。
そこにはそんなものはなかった。
だから。
「いや、押してなどおらぬぞ? 何じゃ、ボタンとは」
しらばっくれた。
誠は慌てて机の前に駆け寄りボタンを探すが、見つからない。
「お、押してもうたんですね」
「だから押しておらんと言っておろうが」
ファトラの言葉を無視して誠は続ける。
「あのボタンは先エルハザード文明の遺物で、押した人に一度だけ『ありえないこと』が起きるとゆー代物なんですわ」
「………どーでもいいが、先エルハザード文明とは毎度毎度こんなくだらないものばかり作っておるのだな」
「ボクに言わんといてくださいよ」
呆れ顔のファトラに、困り顔の誠。
「まぁ、そんな簡単に『ありえないこと』なぞ起こらぬわ」
「あ、ファトラさん。ルーン王女様が探してましたよ。なんでもそろそろ隣国のお客が来るからって」
「おお、もうそんな時間か。急がぬとな」
「あ」
背を向けたファトラの肩を誠は軽く掴む。
「何じゃ?」
「肩のところに糸クズ付いてますわ」
ひょい、と誠はファトラのワンピースの肩から出た細い糸を引っ張った。
ずる
「「へ??」」
それは切れることなく1mは伸び、そして。
ハラリ
何故かファトラの身にまとうワンピースは数枚の布になってものの見事に分解。
唖然とした誠の目の前には、白さが眩しいファトラの裸体が現れた。

ファトラ様、怒り心頭?!


「………誠、貴様」
目の前の男に、あらわになった肌を隠すこともなく、ファトラはギラリと光る目で誠を睨んだ。
「ファ、ファトラさん?! ちょっと、その手に持ってるのは何ですか?! ってかボクのせいですか?!」
ふるふると震えたファトラの手には、いつの間にやら巨大な金棒が握られている。
鍛えた男でさえ持ち上げることすら困難と思えそうなソレを、彼女は片手で振り上げ……。
「まったくじゃ。ありえんことは起こるものよのぅ」
「うわーーー!!!」
ごす!
「あ、ありえへん……ってかどーしてボクがこんな目に。ってか、やっぱり押したんやない、か」
ガクリと気を失う誠。
彼が断末魔の中で見たファトラの頭には、怒りのあまりに鬼のような角が見えたとか見えなかったとか。

* 隠さないところがファトラらしさ

誕生日プレゼントに藤ゆたかさんから↑のイラストを頂きました、ありがとうございます♪
クリックすると大きいのが見れますが、18禁っぽいのでお子様はダメですよ。
そんなこんなで三十路でございます。
うん、今年も頑張ろう!

2nd Feb/2005


『ざーんーこーくぅーな天使のてーぜ♪』
Pi♪
乙音はコタツの上に置かれた携帯電話を取る。
「あー、なんか嫌な感じの着信音ですね」
「着うたっていうんですよ、亮くん」
メール着信だったらしい。
乙音は右の親指を数回タップすると、送信ボタンを押す。
「サイレンとモードにしておきますね」
彼女が言うと同時、再着信がある。
乙音は文面を読んだ後、「んー」と一瞬考えて一文を入力。
『筋肉痛 一日遅れて やってくる』
送信
あまり時間をおかずに着信
『人の顔 名前がすぐに 浮かばない』
「んー、そうきましたか」
『最近の 萌えが心に なじまない』
送信
「なんのやり取りをしてるんです、乙音さん?」
「古い知り合いと、ちょっと、ね」
そして着信
『ごろごろと 山と詰まれた ソフト達』
「これには対の句で返しましょうかね」
『手に入れた だけで攻略 した気分』
「っと」
送信
「打つの早いですね」
「慣れですよー」
「どんなやり取りだったんです?」
「んー、明日で三十路を迎えるそうで。そこで三十路にありがちな行動を俳句で指摘してくれないか?って言うんですよ」
「へぇ。でも乙音さんの文面はあんまり三十路と関係ないような…」
「そうですか? ま、がんばれーってメールして〆ておきますね」
ニッコリと微笑み、乙音は早業で文章をしたためると送信。
「亮くんはお友達とメールとか、されます?」
「そうですねぇ、携帯のメールはあんまり……。仕事ではメールを多用してますけど、PCの方を使ってますからね」
「そうですか。じゃ、私とメル友になりません?」
「意味がないと思いますけど…」
「そうですか?」
「そうでしょう? 隣に住んでるのに。ましてや乙音さん、暇があればボクの部屋でお酒呑んでるじゃないですか」
「まるでアル中のように言わないでくださいっ」
頬を膨らませて怒る乙音。
しかしすぐに小さく微笑むと。
「そうですね、こうして亮くんとは顔を合わせてお話できますものね。メールの意味、ありませんわ」
乙音の、そのおっとりとした笑みに思わず魅入ってしまった亮は慌てて目をそらし、TVのニュースに向けた。
その様子を眺めつつ、さらに乙音の笑みは増したようだった。
ぶる
コタツの上に置かれた乙音の携帯が、気づかれることなく震えた。
届いたメールには、こうある。
『騒ぐ間に 次は四十 いと早し
  せいぜい笑って 生きて逝く也』

* ガンバレ、ワタシ

いぇーい、明日で三十路でーす♪
しかしながら、人間的に30代の責任感らしいものを背負っているように思えない。
だからといって、20代の若さがあるかといえばさっぱりないし。
む? と、いうことは20代だろうと30代だろうと変わらないと言うことじゃないかっ!
なんだ、大台に乗ったといっても落ち込まなくて良いんだ♪
………うん、ダメだね。_| ̄|○
とりあえず30までに書き上げると心の中では誓っていたFablicが2年前から筆止まっているのを何とかしよう、うん。
色々ありますが、これからもこのサイトはどんな形であれ続けていけたらなと思っておりますので、これからもご愛顧よろしくお願い申し上げます。

1st Feb/2005


今日は久しぶりにヘルシングの小話でも―――

ゾーリンは削れ逝く意識の中、見ていた。
インクの交換の意味を。
今、術中に嵌めようとした婦警の記憶の中に、あるはずのないおぞましい記憶を。
「こ、これが……インクの交換、同人魂の継承……」
セラスは倒れ伏したゾーリンを一瞥。
そして死んだ(ように眠る)戦友であるベルナドットに敬礼。
「逝ってきます、隊長。そして……必ず勝ちます!」
そしてセラスは飛んだ、戦火たぎる有明へと。

武装神父達に囲まれながら逝くヘルシング局長インテグラの前に、明け始めた夜空の向こうから一人の婦警が舞い降りた。
「ようやく来たか、婦警」
不適な笑みを浮かべるインテグラ。
ざわめく神父達は一斉に手にしたインク装填済みのGペンで婦警を威嚇する。
しかし
「止めておけ、お前達如きの普通の同人作家では束になったところで、この女には勝てん」
神父アレキサンド・アンデルセンは血気逸るハインケルに告げつつ、インテグラを守るようにして立つ婦警ことセラスに言った。
「恐ろしいものになって帰ってきたな。まるで男の園を見てきたような眼をしやがって、セラス・ヴィクトリア」
「ええ、神父アンデルセン。私はもう以前のセラス・ヴィクトリアではありません」
ニタリ、おぞましい笑みを浮かべながらセラスは続ける。
「ヤオイだろうがホモだろうが、今の私には描けないものはありません」
そこまで言った時だ。
一同は凄まじい気配に、一斉に視線を向けた。
ビックサイトの入り口に、だ。
そこには一人の男。
「黒禍だ、黒禍がくるぞ。何もかもをムチャクチャにしやがって」
悔しそうに、しかし嬉しそうにアンデルセンは男に向かって呟く。
「マスター。アーカード様」
セラスもまた、嬉しそうに呟く。
「来たな、せいぜい私は楽しませてもらうぞ」
と、こちらはインテグラだ。
一歩、また一歩とやってくる黒い男もまた、嬉しそうに一同を。
「「?! アーカードだとっ」」
新たにやってきたドイツSSの一団も視野に入れつつ、言った。
「ウホッ、良い作家達だ」
バサリ!
マントを広げる。そこには無数のGペンがインク充填の状態で準備されていた。
「ヤら(描か)ないか?」
その一言で、全てが、コミケという戦争が始まったのだった―――

* うん、訳分かりません

アーカードとコミックマスターってシルエット似てるよなぁ@元です。
アニメ版「岩窟王」のモンテ・クリスト伯爵とアーカードも似てるんですよ。シブくてナイスなのです。
CVが同じ中田 譲治氏だからかなぁ??
ちなみに「岩窟王」は原作知らないので、アニメが終わり次第読んでみたいと思うのです。
少なくとも、原作では『外宇宙』とか出てこないと思うんですよ?

最近のメイポ―――

Lv.18


そろそろLv上げも飽きました。
とりあえず20くらいまでは頑張ろうかなぁ……

30th Jan/2005


「たっだいまー。ゴメンゴメン、恵美ちゃんとイチマツの3人でカラオケ行ってたら遅くなっちゃいました」
元気良く自宅であるアパートの一室に戻った雪音は、すでに帰宅済みの姉に向けて玄関から声をかけた。
「今日の食事当番は姉上ですよ…ね?」
リビングルームを覗いた雪音は、コタツで菓子パンを口に含んだ姉であるところの乙音を見て、硬直。
「ほかえり、ふきね」
「良いから飲み込んでからしゃべれ、バカ姉」
乙音はゆっくりと菓子パンを飲み干し、ホッと一息。
コタツの上に山と積まれた同じ銘柄の菓子パンを視線で指して、雪音に言う。
「これ、晩御飯」
「育ち盛りに菓子パンを晩御飯にするなー!」
「育ち盛りって……」
乙音は雪音の胸を一瞥。
「育ってないじゃない」
「余計なお世話だーー!」
「もぅ、そんなに怒らないで。それより美味しいわよ、コレ」
積まれた菓子パンは今、LOWSONで発売されている「焼きたてジャぱん」である。
それも新製品「クッキーメロンパン」こと58号だ。
「こんなにたくさん、メロンパンばっかりどーするつもりで?」
「近所のコンビニでびっくりするくらい山積みに売っていたの。きっと有名なものだと思って、全部買い占めてきたのよ」
「何の意味が?」
「買えなかった人の悔しがる顔を見たかったの」
「……晩御飯がメロンパンになって泣いている妹の顔を見たかったのでは?」
「そうね、それも見たかったのかも」
ニッコリと微笑む鬼畜な姉に、雪音は仕方なしに58号を手に取った。
「へぇ、ふわふわのパンの上に、クッキー生地を乗せているんですね」
袋を開け、一口。
「ふぅん、クッキー生地とパンの間にメロン味のクリームを敷くことで接着剤の役目も果たしているわけですか」
「クッキー生地がサクサクしていて、美味しいでしょう?」
「まぁ、美味しいとは思うけど」
「けど?」
「歯にくっつかないという点くらいしか、アタシには良いところが見つからないデス」
「夢がないわねぇ」
わざとらしく乙音は大きく溜息。
そして視線を先ほどまでパンを食べながら見つめていた手元に戻した。
「何を見ているんです?」
「んー、年賀状よ」
「何で今更?!」
「返事書こうと思って」
「遅っ、ってか年賀状の時期過ぎてますよっ!!」
「良いじゃないの、ああ、そうそう、寒中見舞いってことで」
「……全く。ところで姉上にはどんな年賀状が来ていたんです?」
雪音は姉の手元から年賀状を一枚摘み取った。

藤ゆたかさんより


「成恵の日々の四季ちゃんですね。そう言えば今年は鳥年なんですよね」
「そうよー。でも三が日過ぎると、案外干支って忘れるのよねぇ」
雪音は年賀状を戻し、もう一枚を姉の手元から取った。

daicさんより


「…なんか微エロね」
「ああ、それは多重シールになってるの。表をはがすとさらに下には過激なイラストが描かれているけど、でも雪音は見ちゃダメよ。お子様だからねっ!」
「……いえ、お子様じゃないけど見ませんよ。千葉の絵描きを刺激したら、アタシもいつ脱がされるか分かったものじゃないし」
己の体を抱いて一瞬小さく震えた雪音は年賀状を戻してキッチンへ。
「飲み物淹れるけど、コーヒーと紅茶どっちが良い?」
「コーヒー」
「じゃ、紅茶ね」
「雪音のいじわるーー!」
姉の愚痴を背に聞き流しながら、雪音は残ったメロンパンを口に放りこみつつヤカンに火を通すのだった。

* 年賀状ありがとうございました♪

ってか、ジャぱんの取り扱い格差が店舗によって大きすぎるがね……。

28th Jan/2005


僕の周りは湯気で真っ白だった。
ここは、とある山奥にある秘湯。
滅多に人間が訪れない、野生動物達むしろメインと言われる露天温泉である。
「いい湯だなぁ」
「でしょう? ここは私達の間でも有名なんですよー」
僕の背後には大きな岩が1つ。
それを挟んで、向こう側から僕のカノジョの声が返ってきた。
僕達がこの温泉にやってきたのは、カノジョの応募した懸賞が当たったからだ。
なんでも狐の王国とやらで発行されている旅情報誌のアンケートに答えたところ、この秘湯の一泊ペアチケットに当選したのだそうだ。
「今日の晩御飯も楽しみですよ。ここでしか取れない山菜と、山鳥のコースが出るそうなんです」
「それは楽しみだね」
一応、やけに古風な屋敷が近くにあり、そこが宿となっている。
チェックインの際に出てきてくれたお婆さんもまた、きっと人間じゃないんだろうなぁ。
そんなことより、だ。
初めての2人きりの旅行で、一泊である。
なんとも言えない緊張を感じつつ、ぼんやりと今夜のことを考え始めたときだった。
目の前に大きな影が横切った。
「?! く、くまーー?!」
体長2mはあろうかというクマが僕の前を通りすぎた。
クマはこちらを一瞥すると、軽くお辞儀したように見える。
「あ、どうも」
思わずこちらも頭を下げると、大きなクマはお湯の中を移動して去っていった。
「どうかしました?」
「あ、いや、クマが」
「大丈夫ですよ。温泉では絶対襲ってきませんから。それがルールですし」
「そう、みたいだね」
溜息とともに僕はお湯の中でリラックス。
ぱしゃ
お湯をはじく音は僕の前の方から。湯煙の中、近づいてくる影がある。
今度はサルかなにか、だろうなぁ。
白い世界の中で、ソレが輪郭を持って僕の目に映ったのは50cmも離れない距離になってからだった。

稲荷姉迫るっ


「おや、奇遇だな。こんなところで会うとはな」
「お、お姉さん?!」
現れたのはカノジョの姉。先日、色々と僕を試して(遊んで?)去っていた女性である。
真正面から一糸纏わぬ姿を再び目にしてしまい、慌てて視線を水面に逸らした。
「どうしてこんなところに??」
「どうしてもなにも…」
彼女は苦笑いを浮かべつつ、岩を背にした僕の左隣に腰掛ける。
まるでGirl'sブラボー並みの湯気のおかげで、彼女が見えるようで見えないのが救いだ…と思う。
「傷心旅行、かな?」
「へ……?」
顔を上げた僕の右腕が急に引かれた。
同時、腕にとてつもない柔らかな感触が広がる。
「お姉ちゃん、どーしてここに?!」
僕の腕を取って引っ張るようにして彼女から引き離したのは、僕のカノジョだった。
「あら、貴女も来てたの?」
「『来てたの?』って、ここに旅行で行ってきますって、言っておいたでしょ!」
「そうだったか…??」
「むーー!」
僕の腕を抱きながら姉を睨むカノジョ。
そして軽くそれを受け流し、何故か僕を眺めて小さく微笑む彼女。
そんな間で、取り敢えず僕としては、
「ああ、いい湯だなぁ」
としか、言えなかったわけで。

* 越前裂きを希望する!

藤ゆたかさんからお稲荷姉のイラストを頂きました、ありがとうございます♪
GJです、魅力値100%越えかよっ?! 妹に勝ち目はあるのか?!
―――さて今週もコレを見て張り切っていきたいと思うのです。

23th Jan/2005


高名な預言者ならば、今日この日が何の日かを知っていた。
しかしあまりにも前触れがなく、かつありえない結果であることから、忘れてしまう者がほとんどである。
今日は『この世に破滅をもたらす者』が降臨する日。
破滅への序曲が奏でられる、その最初の日なのである。

東京都板橋区。
その日の夜は、大型台風である21号が関東地方を直撃していた。
この板橋区も例に漏れず大雨が続き、ドブからは雨水が溢れ出すほどだ。
風も強く、時折風速にして30mを超える勢いのものまで発生し始めている。
そんな街中。民家の並ぶ墨田川沿いにそれはあった。
変哲のないごみ置き場。
しかしながら心無い一部の住民によって、古雑誌の束が一つだけ置かれている。
一積みのその構成要素はマンガ週刊誌・グラビア誌・ゴシップ誌・そして一冊の古めかしいハードカバー。
突如、そのハードカバーが淡く、禍々しい光に包まれた。
いや、言い方がおかしい。突如ではないのだ。
天空の遥か彼方では、今、太陽と地球とそしてその他の惑星が一直線に並んだ、その瞬間なのである。
パシン
雑誌を束ねていたビニールテープがはじけて解ける。
一陣の突風が吹き、本の束が崩れた。
ハードカバーが開く。描かれている文字は日本語でもなく、英語でもなく。
まるで象形文字のような、現在の人間にとっては未知の言語。
本の名は『裁きの書』。
この世に蔓延る人間達を滅ぼし、次なる世界を作ることを約束した、神という名の存在の遺産だ。
預言者によれば破壊と想像の力を有するとされる四天王と呼ばれる4人の怪人と、それらを御する死の女王が封じられているという。
その本から仄かな光が弾けた!
開いた本の傍らに人影が一つ。
子供だ。まるでファンタジー小説に出てくる魔術師のような奇天烈な服を着込んだ、銀髪の少年である。
彼はうっすらと閉じた瞳を開き……
突風が再び吹き荒れた。風速30mを越している!
目覚めた少年は風に呑みこまれ、そして消えた。
遥か上空で「うわー」だとか「たすけてー」だとか男の子の声がするような気がするが、それはすぐに雨音にかき消された。
本の光はしかし衰えない。
再び本の光が強くなり、弾けた!
次に出現したのは老人だ。深くかぶったフードの下に灯る眼光は、この世の憎悪を全て凝縮したような恐ろしいものだ。
どこからか、瓦が飛んできた。
それは雨に打たれながらもようやく動き始めた老人の、その右手に持つ杖に当たり。
からん
杖が彼の手から離れる。
バランスを失った老人はコロリと転がり、雨が叩く地面に身を打ち付ける。
ごき
そんな音が、彼の腰から響いた。
それきり、彼は指先を痙攣させるだけで動かなくなる。
ごぅ!
風が強くなった。その突風は老人の横に落ちている本を吹上げ、そして。
ぼしゃん
そんな音を立てて道路の側溝に落っこちた。
水で溢れたそこで、本は流れに身を任せて流されていく。
三度光が弾ける。
側溝の中に身長2mはあろうかという巨漢が出現する。
恐ろしいほど発達した筋肉の鎧を着込んだ男は、側溝に頭ごとハマっている。
側溝の幅はわずか20cm。体をありえない形でその狭いコンクリートに挟み込んだ彼は、しばらく流れ来る雨水と格闘してあがいていた。
が、しばらくするとぐったりと動かなくなる。
そんな彼を横目に、本は流れていく。やがて光を放つ本を抱く側溝は、隅田川と合流する。
普段は穏やかな隅田川は、今は濁流と化している。
本は滑るようなスピードで川を下っていく。
そして四度目の光が、放たれた!
本の上にふわりと姿をあらわしたのは、年頃の少女である。
だが身につけるのはイガイガのついたショルダーガードに腰には長い抜き身の剣。
整った顔を上げ、彼女は目を開いた!
目の前には鉄骨の橋げたが、あった。
ごぃん!
顔面から彼女はぶつかり、動かなくなる。
彼女を包む光が消え、同時に浮力を失った鳥のように濁流の中に落ちて消えた。
四人の出現を終えた本は、一段と強い光を放ち始める。
まるで気力を貯めて一気に爆発するかのように。
光を強めながら、本は東京湾へと流れ着いた。
そして沈む、深く深くヘドロの中へ。
そうして。
光が爆発した!
ヘドロの海の中に、禍々しい光に包まれた妖艶な美女が出現したのだ。
額に輝く真っ赤な宝石。黒いナイトドレスをその豊満な身に纏い、白い両手を広げている。
次第に弱くなっていく光に包まれた彼女の閉じた瞳は満を持したようにカッと開く。
そして朗々たる口調で彼女は語り出した。
「今宵こそが死の女王たる妾の降臨日。恐れよ人間ども、恐れ、我を崇めるが…」
そこで身を包む光が消える。
押し寄せるは水圧と海水と、そしてヘドロ。
「ふぁ?! げふ、げぼ、がはっ!!!」
こうして人類に破滅をもたらす四天王は散り散りに、死の女王は東京湾に消えていったのだった。

『関東を襲った大型台風21号は、東京各地に大きな爪痕を残しております』
『各交通機関の復旧が急がれるところですね』
『台風被害の新しい情報が入り次第、順次お送りいたします。では次のニュース―――』
しかしこの台風が残した功績を、誰も知らない。

* 自然の力は偉大ですネ?

メイプルストーリーも順調に進んでおりまして。
あちゃさんは死んだり殺したり殺されたりしてLvは15になりました。
デスペナの経験値10%は何気にでかいと思います。でもゲームバランスは良い方ですね。
さて、このゲームは初期の段階ではLvが5づつで装備品等に一区切りつくようです。
15で下記装備品が今のところ私の持つ最強装備。

あ、あれれ??


はい、弓使ってません。アーチャーなのにねっ!
射程が案外短い上に、威力も弱く、矢の残量も気にしなくてはいけない。
さらに2匹以上敵がいると、すぐに懐に入りこまれてタコ殴り。だ、だめだっ!
場所によっては使える武器なのですが、ぶっちゃけ狩り効率悪いし。
もっぱらサーフボードとか使って肉弾戦しております。劣化戦士かよ……。
それでも「まぁ、アリかな?」とか思いつつ進めております。
―――ちょっと飽きてきましたけど。
そうそう、マギノビのβテスターの応募しました。
受かると良いなぁ……。

【更新】第2弾のお稲荷様SSを誤字脱字修正/追記を加えてアップしました。

21th Jan/2005


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