Diary


「ごめん。僕にはとても大切で、好きな人がいるから。だからその気持ちには応えられないです」
ピクリと、僕の首に回っている彼女の両腕が一瞬小さく震えた。
「どれくらい、大切なのだ?」
耳元に届くかすれた小さな声に、僕は自信をもって答える。
「どんなことにも適当で空虚だった僕の白黒な世界に、色を描いてくれるんだ。楽しいことも辛いことも、カノジョと一緒なだけでしっかりとこの目で『見る』ことができる。今の僕の世界を僕と一緒に作ってくれる……それだけ大切な人だよ」
「それは君の自分勝手ではないのかね? それでは妹はあくまで君の世界の脇役…ではないのかな?」
「そう、だね。そうなるね。でも映画で言えば、いなくちゃ物語は進まないほど重要だ」
「そうだな、そしてそれは君の、君だけの物語」
「そうだね。でも僕は同じように、カノジョの物語の中で僕もまたそうありたいと思っている。そしてそうなれるように…今はまだ些細な努力にしか見えないだろうけど、カノジョと一緒に頑張っているつもりだよ」
答え。
僕の耳元に、彼女の吐息が一つくすぐった。
それは、微笑みに属する小さな一息。
こん
小声で背後の彼女がそう呟いたような気がする。
首にかかる彼女の両腕が離れ、背後が一瞬僅かに輝いた。
振り返る。
そこには昨日初めて会った時と同じ格好をした、巫女装束の彼女が立っている。
髪の間から白いふさふさとしたキツネの耳を生やし、袴の裾から同じく白い九本の尻尾が覗いていた。
「試験は合格、だ。妹も幸せ者だな、共に歩くことのできる人を見つけることができて」
告げる彼女が浮かべる表情は微笑み。
だがそこに僅かに見えるのは、何とも言えない寂しさと、付随する落胆の色。
それは『人間如きを認めてしまった』ことなのか、それとも……先程の言葉は本気、だったのか。
思い、僕は心の中で首を横に振った。
それは分からないし、きっと分かったところでどうにもならない。
一つ確かなのは、彼女自身が合格という判断を下したという事実であり、それだけで全ては一切合財決着がつく答えだ。
「ただ忘れるなよ、人間」
ゾクリとする笑みを一つ浮かべ、彼女は言う。
「妹を捨てて泣かすようなことがあれば…どうなるか、覚悟せよ」
「ああ、分かってる」
僕の迷いない即答に彼女は頷くと、まるで霧のようにかすれ、そして消えた。
それと同時だった。
「ただいま!」
がしゃり
入り口の扉が開き、僕のカノジョが現れた。
転がるように部屋に上がり、僕の胸にどすっと飛び込んだ。
「おかえり。免許は取れた? ってか早かったな」
カノジョが旅立ったのは昨日。
旅立ち際の反応を思い出すと、何日もかかると思っていたんだけれど。
そんな感想を抱きつつ、僕は胸の中のカノジョを見る、と。「
「……浮気、しました?」
「はぃ?」
小さく頬を膨らませて僕を見上げている。
「なんか女性の香りがします、それも…んー、よく知っているような」
鼻をひくひくと動かして、キョロキョロと辺りを見渡す。
「さっきまで君のお姉さんが来てたよ。僕が君にふさわしいかどうかを判断する!って言って」
「ふぇ?!」
カノジョはビクリとその身を震わせ、さらに速度をもって左右を見渡す。
当然、探している相手はとうにいない。
「で、で、で、ど、どうなったんですか?!」
あわあわとしながら、完全にうろたえたカノジョは問うてくる。
「色々あったけど、結局合格だって」
「い、色々って?!」
「大学の講義についてきたり、きつねうどん食べたり、ナンパされかけたり…そんな感じ」
部屋であったことは言わないほうが良さそうだ。
「そんなことくらいで姉は諦めたんですか?」
「う、うん」
何を『諦めた』のか……分からないようで分かるようで。
カノジョは「うーん、そんなバカな」だとか「でもそう言ったのなら」だとかぶつぶつ呟いている。
あまり姉妹仲は良くない、のだろうか?
だから僕は話を戻すことにした。
「それよりも早かったね。すんなり受かったみたいだね」
「すんなりだなんて、いきませんよ。結局10日もかかってしまいましたし」
「へ?」
狐の王国とやらに旅立ったのは昨日の朝、だったが?
「あぁ、あちらでは時間が10分の1の早さなんです。有名な竜宮城と逆なんですよ」
この世界ではない、のだろうな。
納得した僕に、カノジョは懐から一枚のカードを取り出した。
それは免許書と同じサイズであり、構成もそっくりだ。
左脇にカノジョの緊張した顔写真があり、上部には『平成22年誕生日まで有効』の文字。
それは『お稲荷様免許』だった。
「おめでとう」
カノジョのふわふわした頭を撫でる。
嬉しさなのか、ぴょこんと耳が生えた。
と。
僕は免許の中に信じられないものを見た。
「ねぇ」
「はい?」
「発行者が『埼玉県公安委員会』になってるんだけど?」
「なってますよ」
「何で?」
僕の問いに、カノジョもまた「どうして?」という顔で。
「何でと言われても。ここ、埼玉県ですし」
「………」
全国いたるところに存在する『お稲荷様』。
もしかしたら君も、免許センターで運転免許書を手にして喜んでいる人間達の間に、お稲荷様免許を手にして同じように喜んでいるキツネ達を見かける…かもしれない。

* いや、いたんですって!

5回に渡りお付き合いいただきありがとうございました。
一応各話のツボとしては、
1話:巫女装束のキツネ様
2話:油揚げを美味しそうに食べるキツネ様
3話:攻撃モードで怖いキツネ様
4話:全裸で迫るキツネ様
5話:寂し笑いのキツネ様
といった映像を想像の上、ニヤニヤと笑っていただければ恐悦至極。
さぁ、ボクと一緒にダメ人間になろうよ♪(テツローにネジ化を迫る機械人間のように)

現在、出張の新幹線の中で書いております。
新幹線の回数券を金券ショップで買ったのですが、「ひかり」と「こだま」のみで「のぞみ」には乗れない券でした。
注釈に「新幹線」と書かれている切符はどれでも乗れるそうな。
コレ、多分知っておくと便利だと思います。
っつーか、のぞみの本数増えた分、ひかりが少なすぎるよ、べらんめぇ!

20th Jan/2005


一日がすさまじく長かったと思う。
それは後ろからついてくる彼女の存在のせいだ。
「次は何だ? まだ講義があるのか?」
時間は午後4時。辺りは早くも翳り始め、西の空には傾いた夕日がある。
僕はサークルなどには所属していないので、あとはこのまま帰るだけ。
「いや、もう帰りますよ」
言っている間に駐輪場に辿り着く。
自転車を引き出し、サドルに跨ってから前カゴにカバンを放りこんだ。
僕は彼女に振り返り、
「さ、行きますよ」
「う、うむ」
当然、朝のように後ろに腰掛けていくと思っていたので声をかけると、彼女の表情にはほんの少し驚いた様子が伺えた。
「どうしました?」
「いや、そうあっさりと『乗っても良い』ような態度を取られるとは思わなかったのでな」
「朝、問答無用で乗ってたじゃないですか」
「問答無用だったからこそ、帰りは断られると思ったのだが。まぁ、言葉に甘えるとしよう」
言って、荷台に横座る。そして、
「?」
朝はなかった、彼女の両腕が僕の腰に遠慮がちにまわされた。
「出発だ」
「はいはい」
自転車は出発する。
早春とは言え、日が暮れるとぐっと寒くなる。
帰り道は下り坂ばかりなので、伝わる寒さは朝よりも大きい。
「ところで」
「なんでしょう?」
風を切りながら走る自転車上で、後ろから声が届く。
「妹もこのようにして自転車に乗せているのか?」
「してませんよ、危ないし」
正直に答える。
勾配の急な下り坂に入り、自転車のスピードが増した。
頬を冷たい風が撫でていく。
「そうか」
呟きにも近いその答えはすぐ傍から。
僕の腰に回された手に僅かに力が入り、背中に暖かい重さが伝わる。
彼女の体温だ。
「……」
僕はそれを特に振りほどくこともなく。
ぽつ
「?」
額に冷たいものが落ちてきた。
ぽつぽつ
「雨?」
沈む夕日に青い空は夜の黒と混ざり合い、群青色に染まっている。
そこには雨雲らしきものはない。
が、雨が降る。
始めはぽつぽつだったそれは、僅かに時間をおくことすらなくどしゃぶりに変わった。
「うわっ、何で? どーして雨が?!」
「傘はないのか?」
「あるわけないでしょう!」
「嘆かわしい」
「あー、もぅ! どうして晴れてるのに雨なんかっ。そういやこういう雨って確か、狐の…」
「そんなことより、急げ急げ!」
急かされ、僕はノーブレーキで慣れ親しんだ道を突っ走る。
しかしながら、アパートに到着する頃には2人とも全身ずぶ濡れになってしまっていた。
「ついてないな」
「まったくです」
言いながら僕達は部屋に上がる。
僕はバスタオルを彼女に渡し、
「先にシャワーどうぞ。風邪引きますよ」
「君の方が濡れていると思うが?」
「レディファーストです」
セーターを脱いでYシャツ姿になっている彼女から目をそらして、僕は急かした。
何故ならYシャツの薄い生地が、雨のせいで彼女の肌にぴったりと張り付き、その下が透けて見えてしまっているから。
それに恐らく気付いていないのであろう、彼女は満足げに頷き、
「ふむ、良い心がけだな」
言ってユニットバスへと消えていった。
「ふぅ」
僕は深い溜息を一つ。濡れた髪をタオルで拭き、シャツを取り敢えず新しいものに着替えた。
そして彼女の着替え用に僕の使っているTシャツとスウェットパンツを用意し、ユニットバスの前に置いておく。
「着替え、扉の前において置きますね」
「…うむ」
扉の向こうから小さな返答が聞こえてきた。
僕はテレビをつける。ドラマの再放送が映っているので変え、ニュース番組にしておく。
そのまま特に何も考えることなく、ぼーっとソレを眺めていた。
番組内のニュースが5つほど紹介された頃だろうか。
かちゃ
ユニットバスの戸が開いて、彼女の気配が現れた。
「服、ちょっと大きかったですか?」
振り返り、問うて、僕は呆然とする。
「ん? これか?」
彼女は足元に置かれたままのシャツとパンツを一瞥。
長い黒髪をタオルで拭きながら立つ彼女は、その身に一糸纏わぬ姿だったのだ。
ほんのりと赤みを帯びた白い肌に、豊満と言える張りのある胸に視線が貼りつき、
「どうした? 顔が赤いぞ?」
僕は我に帰り、慌てて彼女に背を向ける。
「な、な、な、なんで素っ裸でいるんです?! 服を着てください、服をっ!」
「何を照れている?」
「当たり前でしょう!」
「君は以前、私の体を隅々まで洗ってくれたではないか。何を照れる理由があるのだ?」
「はぃ?!」
言うまでもなくそんな体験はない。
「例の社で火事があった後のことだ。稲荷像を洗ってくれたではないか」
「……ぇ」
それは年始、カノジョと今の関係となる出来事の後のことだ。
お稲荷様の力で元の姿に復旧した社だったが、カノジョと対に立つ稲荷像は火事の際に出た炭で真っ黒になっていたのだ。
それがあまりにも可哀想だったので、たわしで水洗いしてあげた覚えがあるが………。
「えっと、アレって……」
「私だが? 知らなかったのか?」
「で、でも! アレは石像だし、今は違うでしょうがっ!」
「同じだよ」
その声は僕のすぐ後ろだった。思わず振り向くと、目の前に彼女の顔がある。
四つん這いになって僕のすぐ後ろで首を傾げていた。
慌てて再び背中を向ける。
「だから、私は恥ずかしくはないぞ。君に対しては、な」
「だ、だからって裸でうろうろしないでくださいよ」
「ふむ。妹は君の前でこうしたことはないのか?」
「ノーコメントです」
「そうか」
何を言い出すのやら。
しかし、
「よもやもう一体の稲荷像だったとは思いもよらなかったですよ」
いや、少し考えれば分かったことかもしれないが。
「そう。妹と同じように、ずっと同じ景色を見てきたのだよ」
静かに、背後で彼女は言う。
「だから君のことも当然知っている。妹が君と今の関係になる前からね。そして」
「?!」
彼女の細い腕が、僕の首に回された。
同時、背中に柔らかな暖かさが伝わってくる。
雨に冷え切った僕の背中に、風呂上りの暖かい彼女の素肌が一枚のシャツ越しに貼りついているのだ。
「な、なにを……」
「妹が君に好意を抱いていたように、私もまた同じ気持ちだよ」
甘い吐息を伴って、僕の耳元で彼女の声がくすぐる。
「私では…私では、ダメ、かな? 妹ではなく、私では君の『カノジョ』にはなれないだろうか?」
彼女自身、緊張を伴った問い。
それは今までのような演技じみた「試す」要素をまるで除いた、素朴な問いかけに思える。
背中に彼女の心音が伝わってくる。
早い鼓動だ。そして僕の首にまわった腕には堅く力が入っている。
彼女は投げかけた問いに対する正直な答えを待っていた。
そう、思う。
だから僕は答える、正直に。

* 次回最終回!

ネクソンのネットゲームには色々ありますが、その中のメイプルストーリーを初めてみました。
未だ現役の『風の王国』に始まり、『アスガルド(2週間でやめた)』、『テイルズウィーバー(3日でやめた)』という遍歴がありますが、さてさてこの作品は?
メイプルストーリーは横スクロールのアクションRPG。もちろんパーティも組めます。まだ組んだことないが。
まずはLv10あたりまで経験を積み、そして職業を決定。
基本的にゲーム自体は無料。面白いのは有料部分は『特定の装備品やアイテムの所持数』であるところ。
操作性については悪くない。ゲームパットの使用も考慮の上の操作性だ。
ただ問題は「マップが分かりづらい」こと。今、どのへんにいるのかよく分からん。
一応1マップ辺りの縮小図はあるのだが、何処が何処につながっているのかが把握しずらい。
ぶっちゃけ、迷子になりました。もっとも迷子になってもあんまり困りはしないですけど。
そんなアクションゲームであるメイプルストーリー、早速スタートです。
取り敢えずソロプレイで行けるところまでと思っていたら、延々と進めそうでした。
パーティプレイもしてみたいですね、お仲間、プリーズっ!
さてキャラですが、頑張って育てて何とか職業つけました。

キツめなお姉さんタイプ


♀アーチャー完成です。
問題は「どこで矢を調達したら良いかが分からない」こと。
ダメじゃん、アーチャー!
まぁ、しばらく遊べそうですよ。

16th Jan/2005



お昼時。
空は最近変わることのない青空。
春の足音が聞こえ始める昨今は、外を歩いていてもほんのりと暖かだ。
僕は彼女を連れ、午後一番目の講義のある教室へと向かう。
「時間に余裕を持つのは良いことだ、うむ」
隣の彼女は勝手に納得している。確かに講義の開始には時間が早いが、それには訳がある。
多分、今日僕は何か問題を当てられる。それは偶然ではなく、必然。
先日の講義で、僕の前の生徒番号まで当てられたのだ。間違いなく次は僕。
もっともソレは口に出さないでおく。
と。
「よぉ、誰だい、その子は?」
僕の前に4人の男達が立ちはだかった。一言で言えば『柄の悪い』連中。
「…知りあいだよ」
僕の答えに、真ん中のロングヘアの男がタバコをふかしながらニタリと微笑む。
コイツは僕と同じゼミなのだが、授業にもロクに出ず、ただ籍を置いているだけの男だ。
面識はあるが、親しくはない。
「なんだ、知り合いか」
ソイツは確認するように呟きながら、隣の彼女に向かって足を踏み出す。
僕は自然と、その2人の間に割り込んだ。
「テメエには用はないんだが」
「僕にもお前には用がない」
「どきな」
強引に僕の脇を通りぬけ、ソイツは彼女の右手を取った。
「こんなつまんねぇヤツと遊ぶんなら、俺達を遊ぼうぜ」
「ふむ」
彼女は小さく吐息。そしてソイツの手を軽く振り払った。
「残念ながら、私はヤニを嗜む男とは仲良くなれそうもないのでな」
「じゃ、止めるよ」
くわえた煙草を投げ捨て、再度手を伸ばすソイツ。
その様子を他の3人はニタニタ笑いを浮かべながら観察している。
コイツを止めるでもなく、ただ成り行きを見守って楽しんでいるようだ。
だから僕は、再びその間に割り込む。
「邪魔だ」
「お前、ふられてるんだ。あきらめろ」
僕の言葉に、ソイツは伸ばした手を止める。
「テメエ、この子の『知り合い』なだけだろ? 邪魔すんなよ」
「邪魔するよ。彼女は僕の大事な人だからね」
「なら、力づくで止めてみろよっ!」
ソイツは拳を振り上げ、その態勢で硬直した。
「??」
男の顔が青くなっている。目は恐怖に見開かれ、そして。
「うぁ」
僕は彼女のいる後ろに下がる。彼はジーンズの股間を濡らしていた。
「ひ、ひぃぃぃ!!」
足をガクガク震わせ、彼はよろめきながらも全力疾走で、呆然とする後ろの仲間達を押しのけて逃げていく。
残った3人は呆然としつつも、どうしたら良いか分からないと言った表情で辺りをキョロキョロと見渡し、そして。
「おい、待てよ」
逃げていった彼の後を追いかけていった。
残された僕は後ろの彼女に振り返る。
「何か、した?」
「ふむ。私はヤニの煙が苦手なのだ」
袖で自身の鼻を隠しながら呟くようにして答える。
「なので、ちょっと『恐怖』の概念を脳に直接ぶつけてやった」
「……大丈夫なのか、それって」
「さぁ? 男ならそれくらい乗り越えて見せて欲しいものだ。それよりも」
彼女は僕に擦り寄るようにして近づき、下から見上げて問うた。
「君にとって私は大事な人なのだな」
「そ、そりゃあ、僕のカノジョの姉さん、だからね」
「フフフ」
ぽす
僕の胸を軽く掌で押し、彼女は元の距離に戻る。
「それはそれで。嬉しいものだ」
何故か嬉しそうな笑みを浮かべている彼女。
それについ魅入ってしまった瞬間が、ちょうど講義開始の時間だったことに気付くのは、我に返った直後だった。

* 結局、当てられたそうな。

怒涛の一週間が終わり、休日を迎えた本日。
日を追う毎にお仕事の忙しさが増しているのですが、最近は「まだだ、この忙しさはまだこんなものじゃねぇ!」と思えるようになりまして。
死なない程度にどの辺までいけるか挑戦してみたいと思います。
あと、関係ないのですが今期のアニメは『まほらば』以外、価値を見出せません。
感覚が老いているのでしょうか??
教えて、シエル先生!!

日記内にあったSSSを整理/一部加筆し、下記をSS化しました。
SS『12月とふたり』をアップ
SS『恋人=お稲荷様?』をアップ
月天SS『ホネ?』をアップ
月天SS『シャオの悩みごと』をアップ

15th Jan/2005



今日は9時から始まる講義に出席しなくてはならない。
そうなるとこのアパートを8時50分に出れば間に合う。
そうすると起床は8時40分で充分だ。
僕は存分に朝寝を楽しみ、即効で身支度開始。
買い置きの菓子パン1つと冷蔵庫のなかのスポーツドリンクをペットボトルのままに飲み干した。
まだ早春なだけあって、外は寒い。
ジャンパーを羽織り、靴をつっかけ、玄関を開けた。
僅かな駆け足でアパートの自転車置き場へ。
中古で買ったママチャリを引き出して、いざ!
時間は8時52分。ここから大学までは僕の自転車速度ならば6分だ。
立ちこぎを繰り返し、狭い住宅街を疾走する。
やがて自転車はまっすぐな道に出る。道と平行し細い川が走っている。
川を遡れば、大学に行きつく。
「ギリギリだな、間に合うのか?」
「間に合う、問題ない」
問いに、答える。
「問題ないということはない。教えを乞う者ならば、予定時間よりも早く入り予習すべきだぞ」
「そんな優等生、最近じゃ見たことないよ」
「見たことがないというだけで、それを否定するのか? 主体性がないな」
「誰も否定はしてないだろ、あいにく僕は優等生じゃないって事だよ」
「ふん、こんな男と付き合っているとは、嘆かわしいことだ」
「?!」
そこで気がついた、僕は誰と話しているのかを。
今までの声は後ろから。
チラリと目をやると、自転車の荷台に昨夜の彼女が横座りしていた。
紺色のロングスカートを風になびかせ、薄紅色のセーターを着込んでいる。腰まである長い髪は肩のところで1つに縛っていた。
昨日の巫女装束と違って、普通に見える。
「いつの間に……」
「何だ、気付いていなかったのか。嘆かわしい」
「気付いていたさ。自転車が重かったからね!」
「私は重くないっ!」
実際はいつの間に後ろに座っていたのか、全く気付かなかったのだが。
「ほら、遅れるぞ。時間通りに行動もできんのか? 嘆かわしいことだな」
「くぅぅぅ!!!」
僕はペダルを踏むスピードを上げる。
その甲斐もあり、8時58分に講堂へ辿り着くことができたのだった。

どうでもいいが、
「どうして付いてくるんです?」
講義を聴きながら、何故か隣に腰掛ける彼女に問うた。
「昨夜言っただろう? 妹を任せるに足るだけの男であるかを見せてもらう、と。物忘れの激しいヤツだな、嘆かわしい」
「っつーか、大学って関係者以外立ち入り禁止なんだけど」
「私は関係者だろう?」
ジロリと僕を睨みつける彼女。否定したらしたで、きっと難癖つけるんだろうなぁ。
「……はいはい」
「ハイは一度だ、馬鹿者」
「へいへい」
「……嘆かわしい」
こうして午前中はじっと隣で監視を受けることとなった。
ちなみに僕の数少ない友達たちは、彼女の睨みつけるような眼光に阻まれて遠巻きにこちらを見物しているだけだ。
ああ、隣にいるのが……
「今、隣にいるのが私ではなく妹だったらどんなに幸せか、と思っただろう?」
「いいえ、思ってませんよ」
「思え、愚か者!」
思ったほうが良いのかよっ、心の中でツッコミを入れた。
そんなこんなでお昼をむかえたので、僕達は食堂へと向かう。
学食はメニューは貧相だが、栄養価は非常に高いのが良い。
また値段も安いところが、一人暮らしで物入りな学生にとっては救われるところである。
「えーっと、何食べます?」
食券が売っている自販機の前で、僕は彼女に尋ねる。
「む、人間の施しなど受けん」
「そうですか」
僕は『きつねうどん』のボタンを押して、学食のおばちゃんのもとへ。
出来立てのそれを受け取って、彼女の待つテーブルへ向かう。
「お腹、空きません?」
「問題ない」
彼女はテーブルの上のきつねうどんを一瞥した後、視線を外へと移す。
時間がお昼にもかかわらず、訪れる人間は少なかった。
学食に集まる学生は、こう言っては失礼だが結構貧乏人が多い。
少し財布が豊かであれば、学校の外にあるレストランへ足を運ぶのだ。
こうしてここにきている僕は、はっきり言って財布がピンチである。
”そろそろバイトしないとなぁ”
親からの仕送りは授業料のみなので、家賃や食費を考えると春休みはバイト漬けになりそうだ。
”でも春休み辺りから就職活動も始めておかないと”
4月から4年生になることは確定したので、5月には就職面接まで漕ぎつかねばならないだろう。
昨年までは大学院か、もしくは留年してしまえば、なんて思いもあったのだが。
”彼女も頑張ってるんだから、僕も頑張らないとな”
今ごろ狐の王国とやらで筆記試験を受けているであろう彼女を思い出しつつ、僕は前に座るその姉を見た。
相変わらず外を見ているその横顔は、姉を名乗るだけあって良く似ている。
”怒っていなければ、可愛いのにね”
くー
何か音が聞こえた。
くー
「ん?」
目の前の彼女の頬が僅かに紅く染まっている。
僕は手元のきつねうどんを見る。
うどんは全部食べてしまった。中にはまだ手をつけていない油揚げが浮いている。
”ああ、やっぱり”
「えっと、油揚げ食べます?」
「……」
彼女はぎこちなくこちらに目だけを向け、
「いらん」
くー
また聞こえた。
「じゃ、捨てちゃいますね。僕苦手なんで」
ウソだけど。
「ちょっと待て!」
「食べます?」
「……苦手なものを最初から頼むな。まったく、最近の人間ときたら食べ物を大事にしないな」
ぶつぶつ言いながら、彼女は僕から箸とどんぶりをひったくった。
そして油揚げを美味しそうに頬張る。
初めて見る彼女の笑顔は、とてつもなく幸せいっぱいの表情だった。
「学食のうどんでこんなに嬉しそうにする人、初めて見ました」
「うるはい」
口いっぱいに油揚げを頬張った彼女は、そう言ってまた顔を背けたのだった。

* うどんに浮いた油揚げが好きです。

↑の続き物は、ひょっとしてこんな形じゃなくてSSか何かの形で仕上げた方が読みやすいかもなぁ。
とか、ふと思ったのだけれど、小刻みに分けて書くってのもこれはこれで書いている方は面白かったりするのです。
予定では@3回で終わります。
泥沼の三角関係で終わります(嘘)
あぁ、明日はお仕事。予定では怒涛の一週間が始まる……

11th Jan/2005



僕にはお稲荷さんを名乗る彼女がいる。
交際を始めて2ヶ月、僕は彼女に姉がいることを今、知った。
どういうことかというと、
「お前だな、妹と交際をしている人間は」
大学からアパートの六畳一間に帰ってみれば、キツイ目をした巫女服の女性がいる。
それもコタツに入り、テーブルの上のみかんまで食べていた。
「誰?」
唖然とした僕の問いに、彼女は艶やかな長い髪の間からぽん、と白い耳を生やす。
「妹にふさわしい人間か、見極めさせてもらうぞ、ヒューマン」
「うはぁ……」
ちなみに僕の彼女は昨日から、狐の王国とやらに帰省(?)してしまっている。
なんでも、
「お稲荷さまの実技試験は合格なんですけど、あとは筆記試験と免許書の交付があるんです」
と言っていた。
ちなみに東京駅であずさ号に乗って旅立つ彼女は「すぐに帰ってきますから」と何度も繰り返し言いながら、涙を流しつつ帰っていったっけ。
その様子に僕もつられて涙したのが、丁度12時間前だった。
そして今は、彼女の姉となのる女性が、鋭い目をして僕とコタツに入っている。
「あのー」
「なんだ?」
「具体的には、どう見極めるんでしょう?」
「な、なんだ。そんなことも分からんのか?」
「ご、ごめんなさい」
「貴様が妹にふさわしいところを私に見せれば良いだけの話だ。簡単なことだろう?」
「……はぁ」
全然具体的じゃない。
むきむき
彼女は本日5つ目のみかんをむき始める。
手持ち無沙汰な僕もまた、みかんをむく。
むきむき
むきむき
ぱく
ぱく
むぐ
むぐ
目の前の巫女服な彼女の、みかんを食べる様子を観察。
まさに24時間前までは僕のカノジョが同じようにしていたのが思い出される。
顔の輪郭は確かに似ていた。
しかし目つきが鋭すぎるし、雰囲気がまるで正反対だ。
何より、巫女装束と言うのがあまりにも不自然過ぎる。
「な、なんだ? 私の顔に何かついているか?」
「いえ、なにも」
睨まれて慌てて目をそむけた。
間が持たない。
”コンビニでも行こうか”
思ったときだ。
「では今日は帰る」
「え?」
彼女は立ち上がり、足早に玄関へ。
「また明日も来る」
「あ、はぃ」
ばたん
言い残し、玄関は閉じられた。
「はぁ」
自然と溜息が漏れる。
そのとき、僕は気付いていなかった。
同じように玄関の外でも、小さな溜息が聞こえていたことに。

* 実は続いています。

本日の更新は―――
【雪音の臨時更新を行いました】
【リンク切れを消去しました】
【他、細かいところをにょきにょきと】
以上3本でおおくりいたしました、んがんん(古っ!)

10th Jan/2005



珍しく朝早く、彼が仕事の為に玄関を開けた時にそれは現れたのだった。
「ほぉ……」
思わず溜息が彼から漏れる。
「あら、おはようございます、亮君」
同じく玄関先で、部屋の鍵を閉めているのは隣人の若桜 乙音である。
彼女は長い髪を結い上げ、赤い生地に白い鶴の描かれた着物を羽織っていた。
誇張ではなく、まるで呉服の広告に映っているモデルのようだ。
彼は普段めったに見ない隣人の「おしゃれ?」をした姿を目の当たりにして目を白黒させている。
「どーしたんです、亮君?」
「あー、いや。お世辞じゃないんですけど、乙音さんがあまりにも美人で、びっくり仰天しているところですよ」
「もぅ、上手いわね、亮君ったら」
ぼす!
「うぐっ!」
乙音の手首のスナップを効かせたフックが、気持ち良いくらいに亮のストマックすなわち胃をえぐる。
「あらら、ついつい入っちゃっいました」
「………朝からいいのを頂きました。それはそうと、乙音さん、ハタチでしたっけ?」
「もぅ、乙女に歳を訊くもんじゃないわよっ」
ごす!
「げふ!」
今度は斜め45度のアッパーカットが亮を襲った。
「まぁ、今日は技の切れが冴えてるわ」
シュッシュ、とシャドーボクシングをしながら乙音。
「………実に乙音さんらしいですよ。外見に騙されていました。そろそろ三十路」
「まだ24ですっ! この着物は、これから成人式会場でちょっとお仕事がるあるから着てるんですよーだ」
「そうですか、乙音さんは24だったんですね。なるほどなるほど」
「メモしないでー!!」
亮はこれ見よがしに手帳にチェックする。
「それはそうと、これまで訊いたことなかったんですけど」
「ん?」
「乙音さんって、何のお仕事されてるんです?」
「何だと思います?」
逆に質問され、言葉に詰まる亮。
「3,2,1、はい、時間切れ。それでは私、急ぎますので。亮君もぼけっとしてると、時間はあっという間に過ぎてしまいますよ」
薄く微笑み、乙音は亮の言葉を聞かずに階段をさっさと降りてアパートの一階へ。
と、アパートの前の狭い道には黒塗りのロールスロイスが一台止まっているではないか。
そこに彼女は、まるで執事のような老紳士に後部座席の扉を開けてもらってすべるように乗りこんだ。
「はぃ?!」
アパートの廊下から、唖然とそれを見守る亮。
黒のロールスロイスは、朝日にその車体を光らせながら、街中へと消えていった。
「………相変わらず謎だな」
呟き、亮は腕時計を一瞥。
「さて、行くかな」
カバンを持ちなおし、彼もまた出かける。
朝日は次第に高くなり、冷え切った地面をゆっくりと暖めていく。
だがまだ冷たいアスファルトの上を、亮は白い息を切らせながら駅へと向かうのだった。

その日の夕刊、それも地方記事。
公民館で開かれた成人式で今年ハタチを迎えた若者のグループが「やんちゃ」をしたとの記事が乗った。
市の職員と乱闘をする若者たちの写真。
その写真に写る乱闘の前線で、酔った体育会系と思われる男に豪快にアッパーカットを食らわせる着物美人がいたことに。
残念ながら、亮は気付くことはなかったといふ。

* 成人式ですね

運動不足解消にと、スポーツクラブに通っているんです。
筋肉痛が2日後に出る昨今、「うぁ、おっさん化してるっ!」としみじみと思うわけで。
そのうち、走ると転ぶ??

9th Jan/2005



このサイトの置いてありますインフォシークには、アクセスログを解析するサービスが付加されております。
サイトを経営する者にとって、「どんな人」が「どんなものを目当てに」訪れるのか? 「常連さん」はいるのか? などなど、気になるところを解析してくれるのです。
もっともそーゆのが気になるのは最初だけで、数年サイト経営しておりますと当初の「あ、キリ番だ!」だとか「*万HIT行ったぜ!」とかゆー感動はかなり薄れてしまうのも事実。
現に今のウチのサイトは何Hitしているのか私本人ですらあまり関心がなかったりしてます。
しかし、しかしです。
やっぱり人が来てくれるというのは何年経っても嬉しいもの!
着々と回っているカウンターの数字に、「さて、今ウチにはどんな人が良く来てくれているのかな?」と気になった次第であります。
と、いうことで。
本日は半期に一度の総決算(?)ということで、当サイトのアクセス解析結果報告ぅぅーー。
………ぶっちゃけ、こんな話題は数ある常連さんの中でも奇特な人しか興味がないと思いますが、話題がないので付き合え(命令形)。
データは2004年の10月から12月までの3ヶ月。
まずは当サイトの平均ヒット数ですが、およそ100。
3ヶ月間、案外フラットな動きをしておりました。
途中エベレストのように伸びている時期がありましたが、それは後程。
次に訪問者の割合です。すなわち一見さんか常連さんか。
■ はじめて(51.4%)
■ 10〜20回目(6.4%)
■ 2回目(4.6%)
■ 100〜200回目(4.5%)
■ 20〜30回目(3.7%)
■ 3回目(3.0%)
■ 30〜40回目(2.9%)
■ 40〜50回目(2.6%)
■ 4回目(2.4%)
■ etc.(18.5%)
ほぼ半分が常連さん、もう半分が一見さんということになります。経営者から見ればバランスが取れた良い割合かと。
アクセス数がフラットな動きをしているのは、この両者間に大きな差がないからと考えられますな。
ちなみにetc.の中には1000回を越えているツワモノがおるのですが、お礼を込めて一言言いたい。
「一度クッキーとかインターネットファイルのキャッシュを消しとけ」
さて次にどんなサイトから飛んでくる人が多いのか?
↑の結果から半数はブックマーク。ありがたいことです。
そして残り半数である一見さんはというと、
VirginKissを紹介してもらった「ブロ番ガイド」。
ぶっちゃけ、紹介してもらった直後はすさまじい勢いでカウンターが回っていた記憶がおぼろげにあります。前述した訪問者が突出したのはここからのトラフィック。
このサイトはヤフーユーザーしか見ることができないので、どんな紹介されているのか知らなかったのです。ちなみに今はヤフーユーザーなのでページを見て、赤面しました。
同じくVirginKissを紹介していただいた「フリーゲームのススメ」さん。
ネットに散在する様々なゲームを鋭い視点で評価されるサイトで、この方面に興味を持たれている方にとっては毎日チェックしているであろうページ。
ありがたいことに当方のゲームをやりこんでいただいたようで、攻略ページまで作っていただけました、感謝♪
同列くらいで「P社のキャラリナページ」。
ただベンダーさんが減っていることもあり、ペルソナ業界はどう見ても下降気味。
ユーザー獲得よりも、ベンダー育成及び協力に今後期待したい分野ではあります。
―――こう見るとやはり大手、というか情報発信を主としているサイトは強いなぁと感じます。
最後に検索エンジンと検索ワードです。
ぶっちゃけ、コレが問題。
一番使われているのはGoogle。7割です、圧倒的。
次点にヤフーで2割。あとはMSNとかgooとかうだうだ続きます。
検索ワードですが、一番多かったのは「えれくとら」で8割。
ウチのサイト名です。なんじゃこりゃ?? どういうことやねん???
なんて言うか……理解不能。カタカナなら分かるけれど、ひらがなだしなぁ。
ウチのサイト名だけ覚えていて、アドレス分からないから検索でGO!っていう嬉しい方々であることを期待しつつ。
次点に「まもって守護月天」。
おぃおぃおぃ! ウチの三本柱であるエルハ・ジオブリ・ヘルシングを差し置いてコレかぃ!
っつーか本格的な扱いもしてないのに?!
次にヘルシング。もっともこの辺にくると数%でして、ないのと一緒のような気も(T_T)
面白いものでは、
「石油国」:何故引っかかる??
「野球の神」:神降臨?!?!
「残酷」:何を求めてくるんだよ。
「ネコミミモードでーす」:ネコミミモードでーす。
「頭を打つ*ダメージ」:それはでかいと思います。
などなど。面白いなぁ、おい。
何より面白いのは「エルハ」と「ジオブリ」が一つもなかったってことです。
ウチのサイトって……_| ̄|○

【総括】
* ひっそりと『守護月天』が準コーナー化しているのは↑が原因でございます。
* 一見さんよりも、こんなノリを続けていても見捨てないでくれる常連さんのほうが断然好きです。
p.s. この文章は大本サイト「えれくとら」についての記事です。

6th Jan/2005



小一時間もしないうちのことだった。
「火事だー!!」
すぐ近くで、そんな悲鳴じみた声が聞こえた。
暇なお正月休み、人はすぐに集まる。
僕もまた、その人だかりが近所であることもあって慌てて外へ駆け出した。
火元は……裏の林の、稲荷神社?!
すでに小さな神社は近所の人達の消火器によって火は消し止められ、林への火の拡大は防がれていた。
代償として、祠のような小さな神社は真っ黒に焦げ、半倒壊してしまっている。
「タバコのポイ捨てらしいわよ」
「怖いわねぇ」
近所のおばさん達のそんな会話が聞こえてくる。
やがて遅まきながら消防車が駆け付け、完全な消火活動を行い、見物人も去った後にはいつも通りの人の通らない神社前に戻る。
だが肝心の神社事体は再建不能なほどに焼け焦げてしまっている。
ただ何もできずにそれを見つめている僕は、自分がどうしたいのか分かってきていた。
どうしてこの小さな神社が燃えてしまったのか?
存在することに、誰にも迷惑をかけていないのに。
不条理だ。
どうして僕は彼女に怒ってしまったのか?
どんな理由であれ、願いを叶え続けてくれていたのに。
不条理だ。
だから僕は、
「そうか、謝らなくちゃ」
そしてお礼を言いたかった。
これまで願いを叶えてくれてありがとう、と。
一人残った僕は、神社に近づく。
2体の稲荷像のうち、1体は真っ黒に炭がつき倒れ、もう1体に至ってはなくなっていた。
「どこに…」
言葉は途切れる。
焼けた社の影から、先ほどの少女が姿を現したから。
ショートの前髪が一部焼けたのか縮れ、スカートやセーターにも焦げ跡が目立っている。
「怪我は…大丈夫か?」
彼女は伏せ目がちにコクリ、頷く。
「まいったな、コレは」
「はい、まいりました」
困った顔で笑いながら、彼女は倒れた仲間の像を起き上がらせる。
「んー!」
びくともしない。
「あ…」
「せぇの、でいくぞ」
「はい」
「せぇの!」
がこ
一応は元の位置に戻すことができた。
「で、どうするつもりだよ」
「どうするって……」
僕の問いに、彼女は焼けた神社を一望し、
「どうしましょう」
先ほどと同じ、困った顔で笑った。
「ウチに、くる?」
「え?」
僕の言葉に、心底驚いた表情を見せる彼女。
僕自身も、その言葉に驚いていた。言うべき言葉は謝罪とお礼だったはずなのに。
「叶えてくれるんだろ、僕の願いをさ」
右手を差し出す。
彼女は僕の顔と、そして右手を交互に見つめながら。
「はいっ!」
嬉しそうに笑って、手を取った。
冷たいその手を握り締めた、その瞬間だった。
「「?!」」
唐突に光が満ちる。
それは彼女から生まれた光だ。
ぽん
音がしたかと思うと、彼女の背後に9つの尻尾が揺らめき、銀色の鋭い耳が髪の間から伸びていた。
「神様に、なれちゃいました」
ペロリ、舌を出す彼女。
唐突に生まれた光は唐突に収まり、その後には火事の痕跡すらない元通りの社があった。
「元通りに……??」
「我ながら、凄い力ですね、コレ」
尻尾と耳をしまって、お稲荷様という神様となった彼女もまた唖然と呟く。

真っ青な寒空が広がる年始のこの日。
僕に、お稲荷様を名乗るカノジョができた。

* 勝手に幸せにでもなんでもなっとけっ!

人には多面性はあるのだけれど、むしろその人を『見る人の見方自体が千差万別』であることがメインであると思うんです。
私が「姉貴」と慕う人の、ありえないだろう?的なもう一つの側面を教えてもらった本日。
それが全く正しいと言うわけではないのだろうけれど、「なるほど、そんな面もあるってのはさすがは姉貴だぜ」とさらに感心したり。
そして基本的にはこんな裏がある人にどーしよーもない魅力を感じてしまう自分自身に「だから色々とダメなんじゃ?」と気付かされた一日でした。
別件ですが、出社拒否症に陥ってしまった会社の先輩を、どう扱ったら良いのか教えてください(年初めから状況がかなりヘビー)。
―――今年もネタには事欠かない一年になりそうですね。

5th Jan/2005



ベットの上でぐったりとしている少女は、見た目は可愛らしい女の子だった。
耳と尻尾を除いて、だが。
”作り物じゃないのか?”
髪から突き出ている尖った耳に触れてみる。
”あたたかい”
引っ張ってみた。
「うー」
少女がうなされる様にうめくだけで、取れる気配がない。
視線を変えて尻尾へ。
スカートの裾から覗く白いふわふわな尻尾は8本だ。
根元がどうなっているのか気になるところだけれど、それは犯罪くさいので止めておくことにする。
代わりにそのうちの一本を引っ張ってみた。
「むー」
少女が再びうめく。
力を入れて引っ張ってみた。
「うひゃう!」
上半身を起こす少女。僕と目が合う。
「あ……」
「起きた?」
唖然とする彼女は、慌てて自分自身の体に手を当て、そしてその手は頭の耳のところへ。
「あ、ああああ…」
そして視線はスカートから覗く尻尾にも。
「うーあー、どどどどど」
「ど?」
「どーしよーーーー!!!」
彼女は不意に僕の胸倉を掴んで、ぐらぐらと前後に動かす。
「忘れて、忘れてくださーい!!」
「は…は、な、せっ!」
僕は首を前後にかっくんかっくんとさせつつ、彼女の手を振り払った。
と。
「あれ?」
目の前の彼女から、耳と尻尾が消えていた。
「耳と尻尾は?」
「な、なんのことですか?」
視線を泳がせつつ、嘯く彼女。
「いや、写真にも撮ってあるし。見る?」
「うーあー、見逃してくださいぃぃぃ!!」
”写真は冗談なんだけどね”
僕は一人、苦笑い。
「とりあえず、お茶でも飲んで落ち着いて」
言って僕は、あらかじめ用意しておいた湯呑みに淹れて少し経った日本茶を注ぐ。
「は、はぃ……」
消え入りそうな声でうつむき、彼女はほんのりと温かい湯呑みを手にした。
小さな口で、一口。
「ふぅ」
「お茶請けも食べる?」
小皿に乗せたソレを、彼女は嬉しそうに受け取った。
「ありがとうございます♪ 私、油揚げ大好きなんですよって……正体バレバレですかっ?!?!」
言いつつも、今夜の味噌汁の具に使おうと思っていたソレを美味しそうに食べている彼女。
”認めたくなかったけど、やっぱり人間じゃないんだなぁ”
ありえない状況に、しかし冷静な自分が不思議だった。
僕があまり驚かないのは、目の前の彼女の方が驚きまくっていて、変わりに僕の分も驚いてくれているからだと思う、多分。
僕もまたお茶を一杯。
「で、君は誰?」
「私は……」
「私は?」
「……えっと、その」
俯いていた目線をチラリと僕の方に向け、そして再び俯いてしまう。
しばらく、とは言っても5,6秒くらいだと思うが、彼女は意を決したように顔を上げて僕を見た。
「私は裏の稲荷社に住んでいる者です」
「なるほど。で、君はお稲荷さんなんだ」
「いえ、まだ違うんです」
「まだ?」
「えっと」
言って彼女は、ぽんと音を立てて耳と尻尾を生やした。
その尻尾を指差して、
「九尾になって初めて、お稲荷さんを名乗れるんです。だから私はまだ……」
「見習みたいなもの?」
「は、はい、そうですね。人間のお願いを1つ叶えるたびに1本生えるんですよー」
「じゃ、あと1つ願いを叶えれば良いわけだ」
「そうなりますね」
”なるほど”
「で、誰の願いを叶えるところだったんだい?」
問いに、彼女は僕を見つめている。
もしかして、
「ME?」
「YOU」
「あー、そうなんだ」
”僕かよ。それはそうと願いを叶えるだって??”
「僕の願いを叶えるって、どんな願」
自らの問いに、つい先ほどの過去が思い出される。
『かわいいカノジョでもできますように』
しばし呆然とする僕。
その間にも彼女は身の上を語っている。
「去年のお願いは結構楽だと思ったら、寒空の下で徹夜だったんですよー。ドラクエでしたっけ? アレって面白いんですか?? あ、でもその前の年のお願いは…」
「ちょっと待て!」
「はい?」
「どーやって叶えるつもりなんだ??」
「何がですか?」
「今年の僕の願いだよ」
「この8年で一番難しいお願いですよ」
困ったような、それでいて軽く微笑みながら彼女は続ける。
「だって、こんなこと言っては失礼ですけど、女性のお友達、いらっしゃらないでしょ? だから」
「だから?」
「私自身がこうして出てきたわけです」
「………」
「でもいきなりドジしちゃって、正体バレちゃいますし……困りました」
「……去年も」
「はい?」
「去年も、僕の願いを叶えたようなこと、いってたよね」
「ええ。去年だけじゃありませんよ。その前も、そのまた前も。8年前にこの土地に引越しされてきたんですよね? その頃から年に1つづつ、叶えさせてもらってます」
「何で、僕の願いを?」
問いに、彼女はにっこり微笑み、
「私でも叶えられそうなものばかりでしたから。万年落ちこぼれの私だけど、ようやくあと1つまできました♪」
「…ていけ」
「はぃ?」
「出て行け!」
僕は驚く彼女の襟首を掴み、玄関の戸を開けると外へ放り出す。
「え、何が? えぇ?!」
閉めた扉の向こうで、慌てる彼女の声がする。
「ど、どうしてですか? 私、怒らせるようなこと言いました?!」
「さっさと他のヤツの願いを叶えて、僕の前から消え失せろ!」
結局は。
結局はあと1つ願いを叶えるためだけに、偽者のカノジョを演じようとしていただけなんだ。
8年間、大した中身のなかった僕の願い。
その中でも欲を言った今年の願いも。
「君にとっては、今年のも所詮は簡単な願いでしかなかったってことだろ」
長い沈黙があった。
けれどきっと数秒でしかなかったのだと思う。
「違いますよ」
扉の向こうから、小さな声が聞こえた。
「最初はそうでしたけど、今はもぅ違うんです」
かたん
その音は彼女が背を扉に預けた音。
「毎年、秋口になると、頭に乗った落ち葉を払ってくれましたよね」
2体の稲荷像のことか。
「今日も、雪を払ってくれました。それが、とても嬉しいんです」
嬉しい?
「だから、今まで些細なお願いでしたけど、だからこそ力のない私でもお礼ができたんです」
かたん
再び鳴ったその音は、彼女が扉から背を離した音。
「今年のお願いを私がこんな風に叶えようと思ったのは、私の願いでもあったんですよ。もしも上手くいけば、そのままでも良いかなぁって。でもあっという間にボロが出ちゃったのは、こんな事しちゃいけないからって事なんですよね」
彼女の言葉じりが揺れているのが分かった。
「ごめんなさい。さようなら」
消え入りそうな言葉を残し、走り去っていくのが分かった。
けれど僕は扉を開けない。追いかけない。
彼女の言葉を真実と捕らえることができなかったから。
真実と捕らえるだけの度胸が、僕にはなかったから。
だから僕は、
かたん
玄関の扉に背を預け、
「バカだな」
誰ともなく呟くしかできなかった。

* 明日が最終話。3日もひっぱれたぜ!

明日から仕事始めなのです。
また忙しい日々が始まるのを思うと、やや憂鬱になりますがしっかりせんとね。
張り切っていこー!

4th Jan/2005



僕の家の裏にはちょっとした林があって、その手前には小さな祠がある。
祠とは言うけれど、実は立派な稲荷神社なのだそうだ。
休みの日には友達のいない僕は、どちらかというと引きこもりがちになるので、初詣にはこの7,8年ここを利用させてもらっている。
お正月の神社(?)だというのに誰一人として人がいないのと、なにより近いのが良い。
もっとも普段から人がいないのだけれど。
近所の人達はもうちょっと離れたところにある天神様を祭った比較的大きな神社へと足を運ぶそうだ。
閑話休題。
今年も元旦のお昼頃に目を覚ました僕は、とりあえず初詣にと一人、小さな稲荷神社へと向かう。
空は晴天。その青さが肌に突き刺さる冷気をさらに鋭くしているようにも感じる。
足元には一昨日に降った雪の名残りがアスファルトの上で茶色いシャーベットになって広がっていた。
やがてそれも足跡一つないきれいな雪へと変わる。
目の前にはいつもの通り、誰もいない稲荷社が寂しく建っている。
僕は小さな木製の鳥居をくぐり、すぐ両脇に立つ2匹の稲荷の像の頭に積もった雪を落とした。
ポケットから取り出すのは、いつもの5円玉。
賽銭箱は「ない」ので、社の石段の所に置いておく。
パンパン
2回手を鳴らす。
「あけましておめでとうございます」
小声で呟く。さて、お願いは?
去年は『ドラクエが予約なしでも買えます様に』だったっけ?
運が良かったのか、店が仕入れすぎたのか、ちゃんと買えたっけな。
その前は『海でおぼれたりしませんように』とかだったかな?
もっとも海なんぞこの数年行っていないから、意味はないような気がするが。
今年は、と。特に思い浮かばねいけれど。
……どうせ願うだけなんだし。
”かわいいカノジョでもできますように”
祈り、自分自身に苦笑する。
「さて、帰ってコタツでTVでものんびり観るかな」
稲荷神社を出て、家へと戻る。
角を曲がったところで、それは起こった。
「えーい!」
「?!」
僕の胸の高さくらいの小さな影が飛んできたのだ。
慌ててソレをかわす。
「ふぇ?」
ソレは気の抜けた声をあげてから、アスファルトの凍った残り雪にすべり、ごつんと顔から地面に衝突して動かなくなる。
「あ、あのー」
僕は恐る恐る声をかけた。
ソレはふかふかの白いジャンパーをまとった小柄な女の子だ。
色素の薄めなショートカットの髪の間に覗く瞳は、完全に回っている。
ぽん
何か、そんな音がした。
「げ」
続く声は僕の口から漏れていた。
目の前の女の子のひざまでのスカートから、白いしっぽが数本覗いていたからだ。
「げ」
さらに続く声は、彼女の顔を見てから。
頭には白い毛に覆われた、犬のような耳が生えている。
”ちょっと待て、さっきまでなかっただろ?!”
僕は一歩後ずさりする。このまま家に帰ってしまおうか?
……………
………
当然、いつもならそうするであろう選択を、何故かこの時の僕はしなかった。
目を覚まさない、人じゃない彼女の肩を持ち上げ、あろうことか家に連れ帰ったのだった。
多分、放っておいたらあまりにも可哀相だったからだと、そう思う。

* 続きは多分明日

お正月三が日最終日である今日は「今年は寝正月だぜ!」という意気込みはどこへやら。
いい加減に飽きてきまして。気が付いたら『秋葉原』に出かけていました。
うん、今年の私も良い感じでダメっぷりが滲み出ておりますね。
さてせっかく来たので巫女さんを観に新年のお参りに神田明神へと足を運びました。
相変わらず人は多いですが、多分1,2日に比べたら少ないです。
お参り後、巫女さんを近くで観るため今年がどんな年になるか、おみくじを引きました。
結果は末吉とかなーりしょっぱいですが、毎年この神田明神で引くおみくじは『結構当たっている』ので神妙に受け取りました。
その足で秋葉原散策です。
まずは開店したと噂の武器屋さんへ。
まるで洞窟のような雑居ビルの階段を登っていくと、そこには様々な刀剣類がっ!
鎌倉の武器屋さんほどの品数はありませんが、陳列がきれいで見やすく、明るい雰囲気なのがグー!
RPGとかでありそうな、ホントの武器屋に足を踏み込んだ錯覚を覚えました。
その後、コミケ会場さながらのとらのあな同人誌コーナーやあきばおー、ジャンク屋、レゲー店に足を運ぶ。
その中で気になったものが一点。
ねこなべ
デモ画面で流れてくるBGMがどうしようもなく電波でナイス。
ねこですよっ、ねこをナベで食べちゃうんですよっ(正確にはねこっぽい生命体ですが)。
リンク先では体験版が落とせますので、ご確認ください。もちろんナイスなBGMも聴くことができます。
ちなみにねこを捕まえるゲームなのですが、これがけっこうハマる。
ぐつぐつにゃーにゃー♪
―――良いモノに出会いましたわ、さすが秋葉原。
こうして、最後にラジヲ会館のK-BOOKSにある萌えの神に今年の萌えをお祈りしつつ、帰宅いたしました。
今年も良い年になりそうです(ダメな方向にな)。

3rd Jan/2005



「亮お兄ちゃん、あけましておめでとうございまーす!」
玄関のドアを蹴破り、飛びこんできた少女は、朝寝を楽しんでいた青年のふとんを引き剥がして両手を差し出した。
「………おはよう、そしておやすみ」
「ねーるーなー!」
雪音は掛け布団をひったくり、その足で日光をさえぎる厚いカーテンを開けた。
新年を飾るにふさわしい、しかしとっくにお昼の光が部屋の中を明るく照らし出す。
「雪音。亮くんはきっと、朝まで生討論とかを観ちゃって寝不足なのよ」
少女をたしなめる、女性の声。
「……いや、仕事の追い込みで、徹夜してたんですよ」
亮はあくびを一つ。
枕の下から小さな封筒を取り出すと、無造作に雪音に手渡す。
「あら、この時期に。大変ですね」
「こういう商売ですから。乙音さんはいつまでお休みなんですか?」
「私は4日までですわ」
「今年は短いみたいですね」
そんな会話の後ろで、お年玉袋を開けた雪音は「500円」と書かれたお札に首を傾げている。
「ねぇ、お兄ちゃん。これお金?」
「ああ、500円札だよ。ちゃんと言われた通りのお札だろ? 使えるから安心しな」
がっくりと肩の力を落として「500円かよー」と文句を垂らす雪音を尻目に、亮は立ち上がる。
「2人とも初詣に行くんですよね? 付き合いますよ」
「あら、良く分かりましたね」
「そりゃあ……着物着てますし」
晴れ着姿の2人をまぶしそうに亮は見つめ、壁に掛けてあるジャンパーを羽織る。
「ほら、屋台のやきそばくらいおごってやるから、恨みがましい目で見るなよ」
雪音の頭を軽く叩き、外へと促す。
「たこ焼きは?」
「へいへい、あんまり食べると太るぞ?」
「育ち盛りだから大丈夫!」
「それにしては胸は育たないのね」
「うきーーー!」
1月の青空の下、3人は行く。
「あ」
「そうだ」
と、足を止める3人。
「「今年も一年、よろしくお願いします」」
誰ともなく、頭を下げたのだった。

* あけました

あけましておめでとうございます!
今年も一年、よろしくお願い申し上げます。
この先、何が起きるか分かりませんが、例年通りのんべんだらりと楽しくやっていきたいと思っております。
まず手始めに更新停滞していたペルソナ雪音を更新してみました。
今まで使って頂いていた方も、新規の方も、ともかくキャラリナの更新機能をさくっとやってみてくださいまし。

【更新】 ペルソナ「雪音」を更新しました。

2nd Jan/2005



「おもちの準備は?」
「OK」
「お酒の準備は?」
「当然、問題なし」
「コタツの準備は?」
「掃除完了、三が日は寝て過ごせるわ」
「アタシへのお年玉の用意は?」
「貯金残高ありませんの、全部お酒に化けたんだもの」
「このバカ姉がぁぁ!!」
亮は壁を一枚挟んだ隣の部屋から聞こえてくる、いつもの姉妹の言い争いをBGMにしつつ、キーボードを叩いていた。
「今年は未来の来年だな、こりゃ」
「ふなーぉ」
彼の足元、ホットカーペットの上で座ったトラ柄の猫が同意するように一声鳴いた。
「……オレもそうだな」

* いつも通りが一番?

今年も一年、ありがとうございました。
来年もまたお付き合い頂けますよう、よろしくお願いいたします。
今年も後僅か。良いお年をお過ごしくださいませ!

中昇格


駆け込みで夜想さん、中昇格。
これまで一緒に狩って下さった皆さん、ありがとう!
そしてこれからもよろしくお願いします♪

31th Dec/2004



今日の風の王国は、門派イベ『年末だよ、大精製大会』。

精製開始!


五鉄をはじめ、五酸のカメや万の草、弦鉄といった精製品が続々生み出される。
そして英領槍の精製が3セット分。続けて月夜剣も3セット分。
結果は推して知るべし………あれだけあった材料が、最終的には風とともに消え去ってしまいましたよ?
だから風の王国って言うのかな??
普段はなかなかできない精製のスリルを味わえた楽しいイベントでございました。

朝。
なんか隣の部屋がうるさいなと思ったら、やっぱり若桜姉妹だった。
聞こえてくる声をまとめると、あまりにも外が寒いので乙音さんがコタツを背負って通勤しようとしたらしい。
っつーか、乗れんだろ、電車。

* 冷え冷え

風邪引いたり治ったりしてます。
あー、もしかして花粉症か??

27th Dec/2004



最近の夜想さん―――
結構真面目に狩っております。

八卦精製


とりあえず作っておきました。
@5億くらいで中昇格。っつーか、まともに狩れば2時間かからないですね。
今年中にイケるかっ?!

26th Dec/2004



Passed Log ...