Diary


暑い日が続きますな。
部屋に陽炎が立って見えそうだ……。
さて、先日予告したエルハザードオルタナティブはどうも前に書いたleafletに似ているために、なかったことにしてください。
代わりに前回の稲荷ちゃん話に続いて、カマイタチちゃん話をば。
多分、4回くらい続きます。
しばらくお付き合いいただくと嬉しいです。


駆け続けた先には、きっと求めつづけた人がいる。
アタシはそう信じて、ひたすら駆け続けてきた。
雨の日も風の日も、熱砂が襲い来る嵐の日だって、全ての物を覆い尽くすような雪の日だって。
アタシはただひたすらに、駆け続けてきたんだ。
早く,早く会いたい。だからもっと速く走らなきゃ、と。
アタシはこの日本を2年で駆け抜けた。
見つからなかった。
この国にいないことを知って、大陸に出た。
西から東、そしていくつもの海を渡って5つの大陸を合計5年で駆け回った。
全てを駆け抜けた果てにはしかし、求めていた人はいなかったんだ。
代わりにアタシは、全ての妖の中でダントツの速力を獲得していた。
それは結局のところアタシが目的を達するためには必要なものだったけれど、見つからないと分かった今はもはやどうでもいい能力だった。
能力だけじゃなく、全てがどうでもいいと投げやりになっていた時、アタシはその人間に出会ったんだ。


アタシはカマイタチ。名前は無い。
ついでに7年前から先の記憶も朧げだ。
7年前のアタシは人に造られた妖に操られており、犬神に助けられていなければもしかしたら今でも自我がなくちっぽけなイタチのような生き物として生きていたかもしれない。
犬神に助けられたアタシが覚えていたのは、アタシ自身がカマイタチであるということ。
そして兄と姉が一人づつおり、いつも3人で暮らしていたはずということだけ。
兄と姉はどこかで生きているという確信がある。それは今も変わらない。
だからアタシは自分の足で探すことにした。
助けてくれた犬神は独自の情報網があるらしくアタシに「無理してうろちょろするな」と叱ったけれど、アタシはじっとしていることが性には合わない。
都合良くアタシは風の如く駆け抜けることのできるカマイタチだ。
この足で世界を駆けていれば、いつの日かきっと兄と姉に会えると信じていた。
だからアタシは一心不乱に2人を求めて駆け続けた。
早く会うために、速く、速く。
けれど。
最後の大陸、人間達は「おーすとらりあ」と呼ぶその地。
世界のへそとして有名なエアーズ・ロックでとうとうアタシの足が停止した。
走りすぎて壊れたのではない。
疲れて動かないのではない。
そこで世界の全てを駆け終えたからだ。
ゴール、とも言う。
ゴールを経ても、兄と姉には会えなかった。
ゴールはまだ先なのだろうか?
まだ先だとしたら、アタシは一体あとどこを走れば良いのだろう??
失意の中でアタシは日本に戻り、命の恩人である犬神に会いに向かっていた。
彼は妖の中では七公神の一人と畏怖される能力と経験の持ち主で、別名「ソードダンサー」と呼ばれている実力者なのだ。
彼ならば、これからアタシが何をすべきか教えてくれる!
そんな期待を抱き、アタシは駆けた。そうして久しぶりに再会した彼は、
「散歩行くよー」
「わん」
人間の許で、ただの犬っころになっていた。
唖然とするアタシの前を、人間の女にリードでつながれて尻尾を振りながら駆けていく。
そこには妖気の欠片すらない。完全に普通の、どこにでもいる犬だ。
アタシに気づくことなく(人間のほうは当然だが)過ぎ行く2人を、アタシは呆然と見送るしかなかったのだった。


それからどこをどう駆けたのか分からない。
気が付くと人間達の「学校」という場所にいた。
白い身体を木の枝にもたれて、アタシはぼーっと校庭を見つめている。
視界にはスポーツに興じる16,7の少年少女達。
それを心無く見つめているうちに、アタシはその中の1つが妙に期になり始めた。
グラウンドの端から端。
直線200mあまりに白線が引かれ、一人の少年が駆けていた。
膝は腰の位置まで上がり、腕の振りも一定感覚のリズム。
フォームは悪くない。駆けることに関しては行き着いたアタシが保証する。
そんな彼はひたすら全力で駆けている。
その映像が視界の隅にずっと入っていた。
野球部の少年達が攻守交替する時も、サッカー部の選手達がハーフタイムに入ったり試合が終了する間も。
そう、何度も何度も。
「え…?」
思わず声が出る。妖でもないのに体力がもつ筈が無い。
アタシの視線は彼に注がれる。
彼は一心不乱にトラックを駆けていた。
他に何も見えないように。
ただ、ゴールだけを見つめて。
アタシは彼の向かうゴールに視線を移す。
そこには何もない。白線が途切れているだけだ。
けれども彼はゴールする度に元に位置に戻り、何度も何度もゴールを目指す。
そこに何があるのだろう?
彼は何に向かって一生懸命駆けているのだろう??
それが知りたくて。
アタシの身体は自然と、ひたすらに駆ける彼と併走していた。
アタシの今のサイズでは彼のかかとくらいの高さしかないが、人の子の駆ける速度程度など上を見上げながらでも何の問題もなく駆けることはできる。
駆ける彼を間近で見ると、その視線はただ前しか見ていなかった。
4回目の併走で、それがちょっと違うことを知った。
10回目の併走で、彼は『前だけを見ようとしつづけている』ことを感じた。
そうして、20回目の併走で。
アタシと彼の目が合ったんだ。
決して普通の人間に見えるはずの無い、妖のアタシの姿。
加えて風のように動けるアタシは、それについては半ば自負している部分もある。
それを、前しか見ていなかった少年の瞳がとうとう捉えた瞬間でもあった。

* イタチというか、イメージはフェレット

これからちょっと懐かしい場所へ行ってきます。
代は変われど、きっと傾向は同じなんだろうなぁ。
と、ニヤニヤ笑いながら―――

30th July/2005


本日の風の王国。

伝説の男


懐かしい辮髪の魔術師は、伝説でしか聞いたことの無かったことを実行していた。
スゲー! ゲームの中の出来事を現実にしちまうなんてっ!
かなりびっくりな一日。

29th July/2005


今週は明日から仕事でばたばたしそうです。
今日は台風のお陰で会社を早退。電車危ないからだとか。
実際は全然危なくなかったんですけどね。

某氏と鮮卑にて


本日の風の王国。
正直、戦士で狩るのは半年ぶり以上。
操作とかかなり忘れてました。そんな狩りにお付き合い頂き感謝!
そして妹の仙人の方も鍛冶師を軽く付き合っていただく。
キーボードが古いためか、とあるキーのみ強く押さないと魔法が発動しない。
マクロを入れ替えて対応するとしよう、うん。

暑中お見舞い


daicさんより暑中お見舞いを頂きました。ありがとふ!
いいねぇ、水着。いやむしろ水着の女の子、の方だが。
あー、海行きたいなぁ。プールでも良い、泳ぎに行きたい。
近所の市民プールにでも浸かってこようか(『泳ぐ』と言えないほどこんでいる)。
そんな一日。

26th July/2005


オンラインゲーム「風の王国」。
無料解放一ヶ月前をして課金/ログイン。
夜中11時を過ぎると接続者はようやく100人を越える程度です。
……サービス終了するわなぁ、これじゃ。
それ以前にVerUPが全く無かったのもユーザーが離れていった一番の要因ではありますが。
ともあれ、サービス終了までの目標として。
* 中仙人「夜想」を大昇格させる!
ということで。

雑談にて一日終了


初日は全く狩りしませんでしたけど。
どうしてもまったりしてしまうゲーム、それが風の王国。

25th July/2005


SFC『三国志W』を曹操にてプレイして漢くさい戦乱の世を存分に楽しんだ後、セガサターン『プリンセスメーカー2』にてほのぼのとしたオヤジ気分に浸る。
気が付くと娘は、農場でのきつい農作業と木こりというハードな肉体労働『しか』できないマッチョウーマンになっていた。
ゲームの組み合わせがまずかったかっ!?


「やっぱり魏延だと思うの」
「魏延ですか??」
「ええ。しっかりお仕事しているにもかかわらずに、演義の方ではすっかり悪者になっちゃってる…そんな不遇な扱いがなんとも言えずに良いと思いません?」
「それは病気じゃありませんか、乙音さん」
ひょんなところから俺は乙音さんと三国志について語っていた。
今話しているのは『一番好きな武将は?』である。
「そんな亮クンは誰なのよ?」
「俺は諸葛謹ですね」
「…亮クンって、若乃花好きでしょ?」
「…そーきますか」
「ああ、もぅ! 聞いてればバカなことばっかり言って!」
そんな2人の会話に怒鳴り込んできたのは雪音である。
「どーしてそんなマイナーというか、いてもいなくても良いような武将なのよっ!」
「「あ、怒るところはそこなんだー」」
てっきり三国志という漢らしい話題に怒っていたのかと思っていた亮と乙音であった。

24th July/2005


「ねぇ、恵美ちゃん。もしもドラえもんの道具が1つだけもらえるとすると、何を貰う?」
唐突だ。
唐突にそう雪音に問われる。
もっともこの娘の場合、何事も唐突なので驚くべきことではない。
そして付き合いの良い恵美はうーんと唸った。
『バイバイン』を使ってお金を無限に増やすとか…いあや、ダメダメ,世界がお金で埋まっちゃうし、デフレ現象がおきてしまう。
では『そのウソホント』を使い、この世を支配してやろうか……。
と。
「雪音ちゃんなら何がほしい?」
問い返す。
「そうねー。どこでもドアで世界中を旅するっていうのも良いし、タケコプターで空を自由に飛びたいし…って、どうしたの、恵美ちゃん??」
「いえ、あまりにも雪音ちゃんがまぶしくて。というか、自らの腐りきった性根を目の当たりにしたような気がして、ね」
「???」
恵美は2日ばかり少し落ち込んだと言う。

* 貴殿ならどうします?

正直、アニメ「一騎当千」は今回アップした短編のような話だと当初思っていました。
萌えないのでダメダメですけど。というかひく。
髭好きな、まあくつうさんに捧げます(^^)

【更新】 短編『妹は関帝美髭公』をアップしました。

23th July/2005


午前10時ジャスト。
3人が新幹線から下り立ったのは、名古屋駅だった。
そこから地下鉄東山線に乗り換え、「藤ケ丘」駅へ。
「げっ」
そこで目の前に広がる風景に絶句したのは、一人の青年。
その隣ではツインテールの少女が「うわぁ」とか「うひゃぁ」とかただひたすらに感嘆の声を挙げている。
「これくらいで驚くのは早いと思うけど?」
残る一人、長い髪の女性はしかし余裕の表情で、目の前に展開する『行列』に並び始めた。
しぶしぶ青年と少女も後に習う。
この藤ヶ丘駅からは愛知高速交通東部丘陵線、愛称リニモが走っている。
日本初の磁気浮上式リニアモーターカー(HSST方式)の常設実用路線として採用されたこの鉄道は、「万博会場」駅へと至る。
今、この万博会場ではその駅名通りに万博が、『愛・地球博』が開催されているのだ。
この3人が訪れたのは、亮の呟きを乙音が実行に変えたためであった。
すなわち。
「3連休かぁ、どこか行きたいなぁ……そういえば万博ってやってたよなぁ。人あんまり入ってないって噂だけど。行ってみようかなぁ」
「行きましょう」
「うわぁ、乙音さん、いつの間に俺の部屋に?!」
「独り言多いですよ、亮クン」
という次第である。
3連休の後ろ2つを使って3人は名古屋へとやってきた。閑古鳥が鳴いていると思っていた万博会場を目指して。
しかしながら前評判とは異なり、目の前の会場へ至るリニモに乗るための列は40分待ち。
不評という噂だが、そこそこ人は入っているようだ。
「まさか会場に入る前に並ぶとは思いませんでしたね」
「そう? 甘いですよ、亮クン。私はよくコミケに行く…じゃなかった、何故かこういうの慣れてますから」
「え、コミ? 何ですか?」
「私、何も言ってませんよ?」
「ねぇ、雪音ちゃん。コミ…なんて言ってた?」
「……聴いて無かったよ、うん」
姉に睨まれ、下手に口を出さずに黙る雪音。
亮は首を傾げつつ、話題を収めた。
こうして3人はおとなしく並んで、リニモに乗りこむ。
「案外揺れるんだね、亮お兄ちゃん?」
「加速と減速はするからね。そればかりはどうしようもないと思うよ」
「でも」
と、こちらは乙音。
「さすがに音は静かですね」
「そうですね、車輪ありませんし」
感心しつつ、リニモは10数分で万博会場駅へと到達した。
「「?!?!?!」」
駅を下りてすぐのところで、3人は絶句。
今度ばかりは乙音も呆気にとられて目の前に広がる光景を見つめている。
目の前には広い広い万博への入り口。陽光が照り付け、地面にものを熱している。
そこは今は、人人人、すし詰め状態の人だかりが延々と広がっていたのだ。
「え、えーっと、これって……何かのパビリオンの行列かしら?」
呟く乙音の肩に、とんとんと亮が手で叩き、人々が向く先を指差す。
『ENTRANCE(入り口)』
「で、でもでも、全然前に進んでないよっ?!」
雪音が半ば泣きそうな目を向けて叫んだ。
彼女の言う通り、まるで壁のような入場街の人々はその足が動く気配が無い。
「しかし、並ぶしかないんだろね、これは」
疲れ果てた顔の亮に、
「ううっ」
雪音は泣きそうな顔で従い、
「日傘を持ってくれば良かったわね」
天上からの熱と、人々の熱気に押されながら乙音は呟いた。
彼らが入り口まで達し、そこで入念な荷物検査と金属探知機による検査を受けるまでにおよそ1時間の時間を要したのだった。


「空港よりも厳重なチェックでしたね」
額の汗をすでに水分を吸い込むことの無いハンカチで拭きながら亮。
「さて、気を取り直してたくさん見ましょう」
「はーい♪」
「そうですね」
乙音の言葉に雪音と亮は頷く。3人はまずはTVなどで良く紹介されている企業ブースへと足を伸ばす、が。
「うわっ、180待ちだって、姉上!」
「270分待ちですね、こっちは。乙音さんの見てきたトヨタ館はどうでしたか?」
「受付すら、してませんでしたわ」
人気企業ブースどころか、ありとあらゆるブースに長蛇の列ができている。
「亮クン、並ぶ?」
「いえ、これは……ちょっと無理ですね」
亮は空を見上げてそう答える。
日が地上へと、さんさんと光を降り注いでいる。この中で2時間3時間並ぶのは乙音や雪音にはかなりの負担であるし、亮ですら熱中症になれる自信がある。
「そう言えば『予約券』っていうのがあるのを聞いたけど?」
雪音は前もって見てきたガイドブックにあったキーワードを出す。
前もって配布されているそれがあれば、並ぶことなしに各パビリオンに入ることができるのだが。
「ああ、予約券の配布の列はアレだね」
亮はとあるパビリオンで配布されている予約券の『列』を発見した。
配布予定のその列は90分待ちとある。
「ねぇ、お兄ちゃん」
「なんだい?」
「アタシ、予約券の意味を知りたいんだけど」
「うん、俺も知りたいよ」
炎天下、人ごみの中で2人はぶつけるところの無い怒りに震える拳をただただ黙って握る。
「お兄ちゃん、喉乾いたね」
怒っていても仕方が無い、雪音はそれ以前に炎天下で起こり得る症状を述べた。
すなわち「何か飲みたい」だ。
「そうだね、あ、ほら、あそこに自販機が」
亮が指し示したのは自動販売機。
と、それに並ぶ長蛇の列。
よくよく見ると、本来並ぶことなど無いと思われるものにも行列ができてしまっている。
トイレはもちろんのこと、みやげもの屋からコンビニ、飲食店など全てだ。
「「………マジですか??」」
「ほら、いつまでもそんなところに立ってないで。あんまり並ばないところから行きましょう」
そんな乙音の声に我に返る。
乙音が指し示す場所は、各国のパビリオン。
世界各国が自身の国の紹介を行っており、
「万博って、本来はこっちなんですよね」
亮は苦く笑って足を向ける。
「そうそう、でも」
溜息一つ。
「地味なんですよねぇ」


夜8時。
まだまだ会場は盛り上がりの衰えを見せない。
夜の10時まで会場自体は開いているのだ。
3人はすでに名古屋市内への電車に揺られていた。
JR「万博八草駅」から名古屋駅へ直通運転しているエキスポシャトル。
行きとは異なり、少し大回りではあるが乗換えが少なくて楽ではある。
「有名なところは見れませんでしたけど、面白かったですね」
乙音はかなり疲れた顔で、しかし楽しげにそう言った。
「そうですね、欧米のブースはどこもこんでいましたけど、アジアやアフリカ、南アメリカ方面はあまり並びませんでしたし」
「見栄えは同だったかって言うと、ちょっとアレだけどね」
雪音がそう付け加えた。
「でも結構堪能してたじゃないの。東アジア方面のブースで優雅に紅茶飲んだり、王様気分でくつろいだり」
「ま、まぁ、そうだけど……アタシとしてはメキシコのブースで聞いた演奏が良かったかな、多分歌ってた人達の1人は絶対ホセって名前だよ」
「そ、そう?? 私はアフリカで聞いた音楽と踊りが良かったなぁ、亮クンは?」
「俺は…そうですね、ミャンマーで見た笛の演奏会ですかね」
「ああ、あれは良い音でしたし」
「後ろで琴みたいのを演奏していた女の子がチャイナドレスに似た民族衣装を着ていて素敵だったところですね……って乙音さん、どうして足を踏むんですかっ!? 雪音ちゃんまで?! 痛っっ」
「……ま、ものすごい混んでいましたけど、ちゃんと楽しめましたね」
「そうですね」
「そうだね」
3人は顔を見合わせ、微笑む。
そして亮は問うた。一番重要なことを。
「で、明日は……どうします?」
「「スルーの方向で」」
即答の2人。
翌日は名古屋観光になったとさ。

* 実体験です。

3連休の中日、導入人数は過去最高の20万人強だったそうです。
ツイてねぇ……。
とにかく何をするにしても並ぶ、少し前のロシア状態ですがな。
翌日の連休最終日は予定を変えて名古屋観光してました。
同じ事を皆さん考えるようで、名古屋市内、結構こんでいましたよ。
特にガイドブックに出ている飲食店は大抵行列。
コミケよりも人多いと感じた次第であります。
万博なんだから、そりゃやっぱり人来ますよねぇ。

18th July/2005


数日前にねずみ取りに小さな蛇がかかっているのを彼は見つけた。
彼の住むアパートはなにぶん古い上に、裏庭を管理人が手入れをしないため背の高い雑草がうっそうと茂り、まるで森のような感じすら受けるくらいだ。
蛇は首のところでばっちりと金具に挟みこまれているが、まだ息はあった。
このときの彼は多分気まぐれであろう、金具をひっぱって蛇を抜き取り、その勢いのまま裏庭に投げ捨てたのだった。
蛇がマムシのような毒蛇だったら?と考えなかったあたりは浅はかだったのかもしれないが、結果的に彼は小さな蛇の命を救ったのである。


どうもこのところ、彼は金運に恵まれているというか…いや、微妙ではあるが恵まれていた。
歩けば必ず道端に100円硬貨を見つけるし、買う馬券は必ず当たる。
とは言っても、彼の買う券は低い倍率の堅調なものなので外れること自体が少ないのだが。
また商店街の福引きでは4等の掃除機が当たるし(しかし彼は掃除が苦手だ)、缶ジュースを買えば2本出て来たりする。
ツイているといえばツイていた。
「というか『憑いて』いるといった方が良いのかもしれん」
呟く彼。
目の前には姿見の鏡に映る自分自身。
そして彼がおぶるような格好で肩にちょこんと顔を乗せた、蛇のような鱗を持つ女。

* 蛇は金運の神だそうで

風邪引きました。
しんどー。

12th July/2005


「おおおっ!」
雪音は驚きの声を上げていた。
彼女達の住む部屋の大広間には、今までなかったものが壁に輝いていたのだ。
クーラーである。
「と、とうとう入れたのですね、姉上! これで…これで夜は安眠ですね!!」
「ええ、そうね」
言われ、姉の乙音は満足げに頷く。
「これで朝も春眠暁を覚えずを不言実行よ」
「いや、それはそれでダメでは??」
ともあれ、乙音はクーラーのリモコンをON。
その瞬間だ!
バツン!
音が響き、部屋の中が沈黙した。
「あ、あら??」
「もしかして、ブレーカーが落ちたんじゃ??」
「へ??」
結局、電気量を増やす別工事が必要になったそうな。

* よくあることです。

風邪の中で呑みすぎ。
二日酔いと風邪、どちらが勝つか見物です。
両方勝つのは避けたいですね。

【更新】御調さんより『はだしの××』をいただきました、ありがとうふ!

11th July/2005


特に何も無いので我が家の猫の写真でも。

ねこ

このあと、撫でたら噛まれました。
来週も…がんばろう、うん。

10th July/2005


今日は亮くんのお仕事などを―――


「悪いんだが、オンラインゲームについてのコラムを書いてくれないかな?」
これは、そう編集から勧められたことに始まった。
それまでの俺はゲームには無縁とは言わないが、どっぷりはまったりする事はなかった。
「オンラインゲーム、ですか」
渡されたパッケージは、今流行りだというファンタジーな舞台のRPGであった。
オンラインゲームは未経験な俺でも、そのタイトルくらいは知っていた。
「じゃ、頼むよ」
「はぁ……」
生返事をした俺はあまり気乗りしないまま、家へと帰ってオンラインゲームを始める事とした。
それが、ちょうど一ヶ月前のことである。


『マグナムブレイク!』
ごしゃ!
俺の放つ必殺剣は、トロルを一撃の下に葬った。
だがしかしトロルたちは続々と現れ、俺を囲むようにして包囲を狭めつつある。
「やばい!」
俺のキャラクターである剣士は、見る間に追い詰められていった。
体力ゲージが一気にレッドゾーンに突入し、ピンチを乗り切るために放つ必殺技を放つための精神力も尽きている。
「ここで死んだら、5時間の苦労が泡と消えるぞっ!」
退路を求めるが、そこも敵によって埋め尽くされていた。
「死っ……」
覚悟を決めたときだ。
『ロード・オブ・ヴァーミリオン!』
ごぅ!
モニターいっぱいに火炎のグラフィックが燃え盛った。
同時、
『ヒール!』
俺の剣士が淡い光に包まれたかと思うと、
「あ、体力が」
剣士の赤かった体力ゲージが無傷状態のブルーへと変化する。
気が付けば画面いっぱいの敵は火炎魔法によって瞬殺され、代わりに2人のウィザードとプリーストの姿があった。
『魔法少女雪音ちゃん、参上♪』
『癒し系プリースト、乙音見参です』
「……隣の姉妹はゲームの中ですらも俺の生活に干渉してくるのか??」
もしも2人の名前がリアルな名前でなければ、また違った出会いがあるかもしれないなとしみじみ俺は思ったのだった。


―――という訳で、こんな感じでどうですかね?」
編集に記事を渡し、彼は一読。
「なるほど、ゲームの中での出会いはオープンでありすぎる故にクローズの方向へ進むのではないか、こう言いたいのだね?」
「ええ。それ故にまず初めのパーティは実際の知人であるパターンが多いことを無視できませんね」
「顔を知っているが為に、必要最低限の礼儀があると」
「はい。見知らぬ相手であれば気軽に、かつコチラ側に精神的な圧力がない為、無茶な要求をすることが多い。果ては顔が見えないことからNPC扱いするプレイヤーもいるはずです」
「プレイヤーの精神レベルが低いとも言えぬかね?」
「それもあるでしょう。ともあれはっきり言えるのは、そこに書いてある通りです」
「ふむ。『何事も使い方次第』ということか」
「そうですね。のめり込んでムキになるのも、手軽に生き抜き程度に遊ぶのも、人それぞれですよ」
「まぁ、そうだろうな。当たり前の結論ではある」
編集長は立ち上がる。俺もまた席を立った。
「そうそう、まだプレイしているのかね?」
別れ際、彼は思い出したように問う。
「息抜き程度には、ですね」
俺は苦笑いを浮かべ、そう答えた。

* 最近ネットゲームしてないなぁ

録画したアニメを一気に観る。
前回に引き続き、新作の一言感想をば。
「ガンソード」:雷泥・ザ・ブレードを彷彿とさせつつ。雰囲気が好き。
「ぺとぺとさん」:油断した。結構ツボかもしれぬ。
「TIDE−LINE BLUE」:予備知識なさすぎのままにツッこんだ話になっていくような。
「涼風」:スーパー銭湯+マンションなんていう物件はこの世に存在するのか??
「萌えよ剣」:普通に面白かったです。
「あまえないでよ!!」:ちょっとエロい天地がいるよ?
今期は新番組が妙に多いですね、それも深夜枠。
予備知識や前評判等全くなしに観た場合、非常に私的な好みですが「ぺとぺとさん」「ガンソード」がかなり良い感じでございます。
次回が楽しみ、そう思わせる作品ってやっぱり良いと思うのです。

9th July/2005


「面白かったよ、恵美ちゃん」
「よかったー♪」
雪音が笑顔で鞄からとり出したのはハードカバーの書物。
題名は『バカの壁』とある。
「この一冊で、アタシの人生変わったよ」
「感動した?」
「したした、超しまくりっ」
薄い胸をはって告げる雪音をうれしそうに恵美は見つめるが、ふと視線を彼女の背後に向けた。
「あ、先生」
そこには次の授業である古文を受け持つ新任教師・中西春菜の姿。
小さく首を傾げつつ、彼女は何気なく言った。
「あらあら、たかだか一冊の本に大きな影響を受けるほど、貴女の人生って薄っぺらなのね」
「「は、春菜先生?!」」
「感動っていうのも、どの程度なのかしらね。安易に使いすぎじゃないかしら」
そんな春菜先生を、雪音と恵美は唖然と見つめるのみだ。
「ん? どーしたの??」
首を傾げる彼女に悪意は見られない。
「あー」
「い、いえ。なんでもないです」
顔をそらして引き下がる2人。
「そう? さ、授業を始めるわよ!」
教室全体にそう言って教壇へと上がっていく。
天然系毒舌魔王、ここに降臨。

* その感情は本物かい?

そんなに簡単に人生観なんぞ変わるもんじゃないと思う。
変わったと思っても、それはきっととてもとても小さな変化であり、その程度の変化ならば日常生活の中でも僕らは常に変化しているのではなかろうか?
「変わった」と思うからこそ「変わった」と感じるのであり、常日頃の変化は変化として捉えていないから「変わった」と思えないのでは?
感動にしても、そう。
僕らは常に周囲から影響を受けている。
ある意味で、常に感動しているんじゃないかな?
常日頃の小さな感動にも気づかない輩が、簡単に感動感動言うんじゃねぇ!
―――色々思うところがあった、今週一週間でございます。

8th July/2005


とある戦場記者が、内戦状態にある小国の傭兵団を取材した。
取材テーマは『何故貴方がたは戦うのか?』。
まだ若い記者は、中年の冴えない傭兵にマイクを傾けた。
「何故って? 何でだろうな、いつの間にかこの職になっていたっていうか……平和? そうだな、来りゃいいもんだな」
面倒くさそうに、それでいてぼーっとしたふうに答える傭兵。
記者は次に戦車の上で煙草をふかす白人傭兵に問うた。
「正義のためさ。俺は俺の正義を信じている。世の中を平和にしたいって、お前もそう思うだろう?」
大きなあごを撫でながら、彼は自信たっぷりにそう言った。
記者はそれには答えず、次の傭兵に。
「金になるからさ。普通に働いてたんじゃ、こんなに稼げねぇよ」
明確な答えに満足しながら、今度はナイフを研ぐ切れ目の男に問う。
「恨みさ。俺の一族はこの戦争で死んじまった。だからやりかえすのさ」
これもまた記者としては分かりやすく良い答えだった。
意気揚々と彼は次の傭兵に問う。
「くだらない質問だな。楽しいからさ、人を殺すのは。俺の銃弾で人が死ぬんだぜ、こんな快感はねぇよ」
傭兵の目に狂気を感じつつ、記者は息を呑みながら次の傭兵の許に。
「ここが、そう、ここが俺の居場所だからさ。俺の力を求める仲間達がいる、だから俺はここにいるのさ」
歴戦の勇者といった感じの男は、この傭兵団の中隊長だった。
彼の隣で武器の手入れをするターバンを巻いた男もまた質問に答えてくれた。
「神が望んでいるのだ。異教徒をこの地から駆逐せよと」
さも当然と言った風に彼は言う。
記者にはその気持ちは良く分からなかった。次に彼は自分の住む国の人間を見つけて問う。
「充実感、じゃないかな。死を身近に感じることで、俺は生きているんだって実感するんだ」
戦争のない記者の国から来た戦士の言葉に、なんとなく分かったような分からないような感想を持つ。
最後に記者は、まだ若い少年兵にマイクを向けた。
「質問の意味が、分からない」
少年兵は素直に首を傾げる。
「俺は銃で人を殺す。ナイフで人を殺す。地雷で人を殺す。それは日常だ」
人を殺すことが日常とは、穏やかではない。
まだ若い少年がこんな暮らしをしていて良いのか?
「そうだな、俺たちは殺したり殺されたりする。俺も今日か明日か、いつかは分からないけれどきっとさっき殺した敵と同じように、この大地でくたばるんだろう」
特に感情をこめることなく、淡々と少年は記者に答える。
「これが俺達の世界だ。別になんとも思わないんだけれど……アンタの世界は違うのかい?」
少年の問いに、記者はいかに己の住む国は争いごとがないか、死ぬことなどないかを語った。
「そうか、アンタの住んでいる世界は俺のこのい世界とは違うみたいだけれど」
少年は乾いた笑みを浮かべて続ける。
「しかし、ホントウに違うのか? 基本的には、ただ死ににくいってだけで俺の世界と同じじゃないのか?」
記者は「違う」と答える。
「違う、か。そう言えるアンタは幸せなんだろうな。きっと他の大部分は生きているのか死んでいるのか分からないまま生きてるんじゃないのか?」
少年の言葉の意味が、若い記者には分からない。分からなかった。
「結局のところ、俺はどの世界で生きようが同じだと思うんだけどな」
一人、少年はそう結論付けて銃を取る。
それが彼の日常だ。

* 『生きて』いますか?

どんな世界に生きようがそのコミュニティを人間が構成している限りは、根本的な部分で同じなんじゃないかな?
確かに天職を見つけた!とか、やりがいがある!とか、趣味と実益を兼ねる!とかあるけれど。
そんな人はホンのホンの一部だけであって、ほっとんど大部分の人たちはこう思ってるんじゃないかな?
『毎日毎日面倒ばかり。たいして気が乗らないけど、まぁ適当にやっていくしかないかなぁ。取り敢えずは頑張るけど、だからって何かが大きく変わるわけでもねーし。他に何か面白い仕事ないかなぁ』
でもまぁ、他人の庭は良く見えるってよく言いますしね。

6th July/2005


今日はちょっとホラーちっくなお話でも。
山の旅行には充分お気を付けください。


「やっほー!」
『やっほー!』
山頂。
少年がそう叫ぶと、少しくぐもった声で同じ声が遅れて戻ってくる。
「いつまでやってるのよ」
少年よりも少しばかり年上の少女が、呆れた声で彼に言った。
「あ、姉ちゃん。だって面白いんだもん」
「あんまり続けてると、山彦お化けに連れて行かれちゃうわよ」
「そんなのいないよ、ばーか」
「こらっ!」
走って逃げる弟に、少女は溜息一つ。
「私、お父さん達と球形所に行ってるからねっ!」
そう弟に言葉を残し、彼女はその場を立ち去った。
少年は一人残り、飽きることなく山彦とユニゾンを続ける。
「やっほー」
『やっほー』
やがて少年は、
「同じ事しか言えないのかー」
『同じ事しか言えないのかー』
「ちぇ」
彼は舌打ち一つ。
「ばーか」
『ばーか』
「……悔しかったら姿を見せろー」
『悔しかったら姿を見せろー』
「ボクはここにいるぞー!」
「ボクはここにいるよ」
「え?!」
戻る声は少年の耳許で。


「ほら、さっさと帰るわよ!」
少年を呼びに、少女は再び戻ってきた。
ゆっくりと彼女に振り返る少年。
「ああ、そうだね、姉さん」
静かに彼は答え、ニヤリと微笑んだのだった。

* やっほー

明日は山形へ出張です。
あさっては銚子。
その次は吾妻と行田へ。
多分しんどそうです。

5th July/2005


今日は七夕話の後半です。


そして本番当日。
雪音ちゃんのナレーションの下で物語りは展開していく。
『むかしむかし、天帝という神様が星空を支配していたころ』
パッと舞台の左側がライトアップ。
そこでは102の女性が舞台ではたを織っている。
『天の川の西の岸に、織姫という天帝の娘が住んでおりました。彼女ははた織りが上手で、織った布は雲錦と呼ばれ色も柄も美しく丈夫で着心地も軽い、素晴らしいものでした』
ライトが消え、今度は舞台の右側がライトアップされた。
そこには101の牛飼の青年と、牛の格好の乙音さん。
『一方、天の川の東の岸には牛飼いの青年、牽牛が住んでおりました。牽牛は毎日天の川で牛を洗い草を食べさせたりと、よく牛の面倒をみる働き者でした』
そして俺の出番。
右側のライトは消え、舞台の中央に立つ俺に当たる。
『天帝はくる日もくる日も、働いてばかりいる娘を心配して娘の結婚相手をさがすことにしました』
俺が両手にするはたくさんの見合い写真。
と、それを放り出し、舞台の右側を見つめる。
再び舞台右側がライトアップされた。
「牽牛よ、まじめによく働く牽牛よ、わしの娘、織姫と夫婦にならぬか?」
驚き顔の101の青年。
と、舞台左側もライトアップ。
102の女性がじっと彼を見つめている。
「牽牛よ」
「はっ!」
牽牛は恐縮しつつ、顔を上げて言った。
「天帝様。私のような者には夢のようなお話でございます。ありがたくお受けさせていただきます」
ふと織姫の方に目をやると、わずかに頬を赤らめた102の女性がいた。
細かい演技が巧い様だ。
『こうして織女も働き者の牽牛をたいへん気に入り、2人はめでたく夫婦となりました』
ここで一旦、舞台はブラックアウト。
そしてライトアップされる頃には、舞台中央で絵に描いたようにいちゃいちゃするバカップル化した101の青年と102の女性の姿があった。
……妙にこなれている様に見えるのは気のせいだろうか??
『ところが一緒に暮らすようになると、2人は朝から晩まで天の川のほとりでおしゃべりばかりをしています』
何故か手作り弁当を囲んでの彦星と織姫。
「彦星、あーんして」
「あーん」
「美味しい?」
「織姫の作るものなら何でも美味しいさ」
「彦星…」
「織姫…」
見詰め合う2人は半径2mの世界の住人だった。
「「BooBoo!」」
園児達から野次が飛ぶ。まったく堂に入ったバカップルどもだ。
『これを見た天帝は』
俺の出番だ。
「おまえたち、そろそろ仕事をはじめたらどうだ?」
『と戒めますが、牽牛と織姫は』
「は〜い」
「明日からやりま〜す」
『と答えるばかりで、いつになっても仕事をはじめる様子がありません』
「働けー」
「遊んでばかりいるなー」
園児達の野次。ガキに働けと言われるようになっちゃ、大人失格だ。
『織女が布を織らなくなってしまったため、機織り機にはホコリがつもり、天界にはいつになっても新しい布が届きません』
そして舞台左側にスポットライトが当てられる。
『また牽牛が世話をしていた牛もやせ細って、倒れてしまいました』
パタリと倒れる乙音さん。
申し訳無いが、俺には腹がいっぱいになって寝ているようにしか見えない。
『業を煮やした天帝はとうとう2人を引き離したのです!』
俺は彦星と織姫の間に入り込み、手にした杖を高く掲げた。
すると2人は左右にそれぞれ弾かれ、俺の足元には青い紙で作った川が流れて2人を隔ててしまう。
『しかし少し哀れに思った天帝は1年に1度、7月7日の夜だけ天の川を渡って、会うことを許したのです』
そして川を挟んで両岸で彦星は牛の世話を、織姫ははたを折り始める。
『こうして今でも2人は7月7日に会えるのを楽しみにして、天の川の両岸で一生懸命働いているのです』
ぱたん
ライトが消え、そして舞台に明かりが灯る。
俺達5人は整列し、意外と行儀良く見てくれていた園児達に一礼。
パチパチパチパチ………
そんな拍手に、
「遊んでばかりいないで」
「ちゃんとお勉強もしなきゃダメだよ♪」
彦星と織姫の声が飛ぶ。
すると一瞬拍手が止まり、
「「いや、アンタらに言われたくないですから」」
園児達から冷静なツッコミが入ったのだった。将来が楽しみな園児達ではある。


こうして俺達の七夕は終わりを告げた。
この後、園児達とともに何年ぶりになるだろう、短冊に願い事を書いて竹に吊るした。
各々がどんな願い事を書いたかは……秘密である。

* なんて書きますか?

101と102の住人については稲荷Confidencesをご覧ください。
なお七夕についての詳しいデータはコチラ


キャラリナ管理者のブログが公開されました。
春菜たんのチャイナがっ!!
しかーし、素足だろ、チャイナには素足なんだっ(撲)ゴフッ!?


新番組がちょくちょくと始まっていますね。
私もチェックしたりチェックしなかったり。
『かみちゅ』:雰囲気が千と千尋っぽい気がしまして。神は隠れていませんけど。
『おくさまは女子高生』:脳が痛い。
『ダ・カーポSS』:鬼妹と悪魔義妹がいないだけでこんなに平和になるとは…。
『奥様は魔法少女』:声が井上喜久子という、ただそれだけで反則。内容はアレですが。
『ぱにぽにダッシュ』:ジジイが好き。あと予告は氷川へきるなのがGJ。
あと『あまえないでよ!!』『TIDE』あたりを第一話だけでもチェックですかね。
『涼風』はスルーの方向で。

4th July/2005


オンラインゲーム『風の王国』が11/30をもってサービスを終了。
以下抜粋
『つきましてはユーザーの皆様の日頃のご愛顧に感謝の気持ちをこめて、「風の王国」を最後までお楽しみいただけるよう、2005年9月1日(木)よりサービス終了までの期間を無料開放いたします』
ぶっちゃけ他のマシンパワーと通信回線の太さを要求するゲームと異なり、プレイヤーの腕が正直に戦闘に反映されるゲームでした。
一方、まったり過ごすにはこのゲーム以外、私は見つけたことがありません。
もっともアップデートが一向にされないまま、2年ほど過ぎた結果。
とうとうこの日がやってきてしまいました。
寂しいと思う反面、時代の流れなのかなぁ、とも。
11/30には私も何とか顔を出して終了を祝いたいと思います。
さて、今日は乙音さん達の七夕話でも。


ザワザワザワ……
すぐ近くでは小さな子供たちのざわめきが聞こえてくる。
それを聞きながら、俺は胸まで伸びた白い髭を撫でた。
今日の俺は奇怪な格好をしている。
真っ白な裃―――のような服。衣装担当の雪音ちゃんに言わせると『天帝』の服装なのだそうだ。
そんな俺の隣に立つのは姉の乙音さん。
彼女は牛の格好をしていた。白黒のモーモーパジャマの胸のふくらみは魅力的ではあるが、首から上を見て萎える。
かなり本物に近い、グロテスクな牛の首をすっぽりとかぶっているのである。
思わず俺は西欧のミノタウロスの♀版を想像してしまう。
そんな彼女の後ろには、美しい着物を纏ったショートカットの女性。
そしてその隣には牛飼いの格好をした青年。
この2人はこの春にウチのアパートに引っ越してきた101と102の住人である。
引越しの挨拶をされた時くらいの関係だ。
今までは、だが。
こんな俺達4人がいるのは近所の保育園の、わずか1時間でセットされた舞台の裏。
反対側の舞台袖にいる雪音ちゃんがこちらに視線を移し、グッと親指を立てた。
それが開始の合図だった。
「それじゃ、みんな! 七夕の物語を始めるよー」
元気な雪音ちゃんの声が響くと同時、これまで騒がしかった子供たちのざわめきが一瞬にして収まる。
「それじゃ、頑張りますかね」
101の青年が力なさげに小さく微笑みながら、牛な乙音さんを伴って舞台へとあがって行った。
園児たちの歓声が生まれるのが分かった。
「まったく」
思わず俺は声を漏らす。
これまでの経緯はこんな感じである―――


しなびた爺が俺の部屋を訪れたのは一週間前のこと。
「家主命令じゃ」
それは旅行好きな家主。半年ぶりに出会って最初の一言がそれかよ。
「何です、命令っていうのは??」
「ホレ、近所の保育園は知っておるじゃろう?」
爺さんはあごで西の方を指し示す。
100mほど行った所にたしか保育園があったと思う。
「そこでお前達に七夕の劇をしてもらいたいのじゃ」
「劇?」
というかそれ以前に、
「お前達??」
爺さんの後ろには同じように引っ張られてきた階下の2人の住人と、隣の姉妹が困った顔で立ち竦んでいる。
「謝礼は家賃2ヶ月分じゃ。さぁ手伝え、さっさと手伝え、すぐ手伝え」
爺の申し出はなかなか魅力的ではある。
家賃2ヶ月分となると、かなり生活費が浮いてくることになるし。
「まぁ、いいか」
「いいですよ」
「やりましょう」
「分かりました」
住人それぞれが首を縦に振るのを確認した爺は満足げに頷くと、台本と思われるものを隣の雪音ちゃんに手渡した。
「それではあとは頼んだぞ。ワシはこれからオーストラリアに飛ぶでの」
「「おぃ!!」」
こうして一切合財を雪音ちゃんに任せた爺は、俺達の静止の声を聞かずに飛び出していたのである。
唖然とする俺達は、取りあえず爺の置いていった台本を見てみることにした。
それは織姫と彦星の物語。
しかし、
「私が知っているのと、ちょっと違うお話ですね」
「そうですか? むしろ俺はなんとなく知ってたけど詳しくは知らなかった口なんですが」
「それって、桃太郎のお話はみんな知っているけれど、金太郎のお話は知っている人が少ないというのに似ていますね」
「んー、そんな感じですかねぇ」
答える俺に、
「これは織女牽牛伝説という、中国での七夕の物語ですね」
102に住む女性が言った。
「日本のとは違うのかい?」
101の男性の問いに、
「ええ。日本の織姫彦星の物語は、えっと、その」
「彦星が覗き魔でなのよね」
「ま、まぁ、そんな感じです」
雪音ちゃんの言葉に102の女性は頷く。
そう、日本の織姫彦星の物語では2人の出会いは水浴びをしている天女であるところの織姫の羽衣を、たまたま通りがかった彦星が盗んでしまうところから始まるのだが。
爺の置いていった台本はちょっと違うものだった。
「元になったのはこの中国の故事ですが、話の趣旨がちょっと違うんですよ」
「なるほど」
「ねぇ」
俺と101の男性は、そろって頷いたのだった。
ともあれ、こうして俺達5人は七夕前に保育園で寸劇をする羽目となったのである。
ちなみに後から分かったことだが、爺はその保育園の園長でもあったのだ。
園長不在の保育園……経営によくもまぁ困らないものである―――

* 後編へ続く

土曜日は会社でのゴルフ大会でした。
結果は、まぁ、アレです。
もしもゴルフの神なんかがいたとしたら、私は唾を吐きかけられた存在なのだと思います。
………どうしてこんなにも下手なんだろう??
思いっきり日に焼けた、30の夏。

3rd July/2005


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